谷原秋桜子のレビュー一覧
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“わたしの名前は、倉西美波。年齢は十三歳。東京都郊外のH市に住んでいる。
(中略)
本名は水島啓輔さん。うちの隣に建つ洋館の主だ。もちろん血はつながっていないけれど、わたしにとっては本当の祖父も同様の存在だった。
水島のじいちゃんは若い頃、世界中を旅したそうで、そうした経験に加え、大の読書家だから、非常な博識で、わたしがどんな質問をしても、たちどころに正確な答えが返ってくる。
そして、先月初めてわかったのだが、水島のじいちゃんは人並外れた鋭い推理力をもつ、名探偵だったのだ。”
内容は、まだ、美波と修矢が会う前。美波+直海とかのこが会う前。水島のじいちゃんが生きていた頃の短編集。
探偵役を担うのは水島のじいちゃん。
修矢が水島のじいちゃんの洋館で住むようになったいきさつとか、今まで明かされていなかったことがいくつも出てきて結構楽しめた。
意外なところで皆が繋がっていたっていう。
最後の締めもすっときれいでよかった。
そしてミギーさんのイラスト、挿絵もあって美しすぎる。
“「ねえ、修矢。君は詩織さんの十代の頃の写真を見たことがあるかね」
「えっ?あ、はい。何枚かは」
「いつも、白いヘアバンドをしていただろう」
「そうです。好きだったみたいですね」
「実は、倉西美波という子も、普段ずっと白いヘアバンドをしているんだよ」
「えっ……?そうなのですか」
「うん。顔の雰囲気も、どこか似ているように思う。色白で、目の大きなところとか……鼻のあたりのソバカスとかね。一度、会ってみるかね?」
「じょ、冗談はやめてください。相手はまだ中学生なんでしょう」
とっさにそう返事をしたが、内心は興味を抱き始めていた。母さんの若い頃にそっくりな少女。遠くからでもいいから見てみたい。
「……そうか。まあ、無理にというわけにもいかないからなあ」
そんな気持ちも知らず、水島のじいちゃんはあっさり申し出を撤回してしまった。そして、ケンゾウの背中をなでながら、
「でもねえ、修矢。いつか、わたしも死ぬ。その後は、君にこの家に住んでもらいたいと思っているんだ。そして、さっきのあの子の身に何かあった時、守ってやってほしいんだよ。そう。わたしの代わりにね」” -
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スペインに行って行方不明になった父親を探す為にアルバイトに励んでいる倉西美波。
冬休み目前に成り行きで今回は、2日で5万のアルバイトをする事になった。
アルバイトは、廃墟専門カメラマン阿賀野瑞姫の撮影の助手を務める事に・・・。
初日は、あっちこっちに連れて行かれて大変だったが二日目は、午後まで自宅で待機。
美波の親友の直海は、廃墟を無断で立ち入る事は犯罪であるといい、文句を言うために一緒に付いて行く事に・・・。
午後に瑞姫から連絡が入り二人で待ち合わせ場所に行くとすぐに車に乗せられ山梨の瑞姫の実家だった廃墟に着いた。
12年も使われて無く窓ガラスが割れた部屋に埃が積もっている部屋まさに廃墟だった。
その廃墟に二人の男が現れた。
瑞姫の兄の二人だった。
瑞姫に呼び出されて来た二人は、この廃墟の土地を売ってお金を貰いたいと思っていた。
瑞姫は、たびたび夢の中で行方不明の母親の姿をこの廃墟で見たのでそれを確認しようと二人を呼び出した。
そして、元母親の部屋に行くと泥だらけの洋服を着たミイラの死体が悠然と椅子に座っていた。
廃墟は、木々が傷みどこが壊れてもおかしくない砂の城。
その夜兄の一人の悲鳴が聞こえた。
元瑞姫の部屋は、内から鍵がかかっていて体当たりでドアを開けるとミイラがその部屋に移動してさらに兄の遺体が横たわっていた。
美波のアルバイト先で今回も事件に遭遇。
オロオロする美波だったが刑事の娘の直海は、この事件を推理して美波を助けるのだが・・・。
ライトノベルみたいだけど事件は本格のミステリーの小説です。
主人公の美波は、ちょっとドジで怖がりな女の子。
親友の二人の美少女は、江戸っ子とお嬢様。
隣に住む大学生の修矢は、犬猿の仲だったが事件の時は鮮やかに事件を解いてしまう。
キャラクターも個性的な本格ミステリーですよ。
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Posted by ブクログ
倉西美波は、高校一年生の女の子。父親は、5年前「アンダルシアの丘陵地を撮りに行く」と言ってスペインに旅立ったまま行方不明。母親は、その父が帰って来ると信じていて一昔前の「日本の母」のような人。得意技は・・・泣き落とし。
学校では、父親が刑事でスラット背が高く江戸っ子気質の美女の直海さんと、先祖をたどれば公家の超お嬢様とっても顔が広いかのこがいた。近所には最近引っ越してきた天敵の大学生の修矢。
美波は、お父さんを探すための資金を貯めるためにコンビニでバイトをしていた。
しかし、コンビニの店内でお弁当を勝手に開けたおばさんを注意しに行ったら、いざこざになりおばさんの陶器が割れてしまう。コンビニは、首になり陶器の弁償もしないといけなくなった。
そんな時に寝ているだけで一晩五千円のバイトの話が・・・。
喜んで飛びつく美波だったがその仕事は・・・。
さらにこの仕事をしてたら殺人事件に巻き込まれた。
密室での殺人で唯一殺人が可能なのが美波だった・・・。
容疑がかかった美波は・・・。
普通の女の子美波の頑張る姿を描き、ミステリーは本格のミステリーの作品です。ライトノーベルなので、明るい雰囲気を持っていますねその雰囲気に呑まれてミステリーがどこで始まるのかを見落としてしまいます。複線が長かったですね
そうそう短編「たった、二十九分の誘拐」も収録してます。
さて続編は、どんな感じでしょう?一緒に買って来たので、ちょっと楽しみです