富士見ミステリー文庫の割と初期に刊行されたシリーズだったはず。何の因果か創元から三ヶ月連続刊行(復刊&書き下ろし)。「あの」レーベルにしては本格だったんだねえ、というのが率直な感想。色々と粗も目立つ気もするが(どう考えても犯人、というか「あれ」は怪しんでしかるべきだろう?)、ライトタッチで数刊シリーズ化したらなんとなく読もうかなという気にはさせてくれる。キャラクターはあっさりめ。探偵を含め、主人公以外の登場人物は印象がとても薄く感じた。あと、表紙がよい。こうもイメージががらっと変わるとは思わなかった(まりお金田→ミギー)