下村湖人のレビュー一覧

  • 論語物語

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    口達者はダメ

    論語だいたい挫折してきたんだけど、これは読めた。面白かった。下村湖人さんが物語として上手く面白く仕上げてる。

    下村湖人
    1884年佐賀県生まれ。作家、社会教育家。本名虎六郎。東京帝国大学文学部卒。大学時代には「帝国文学」の編集委員として文学評論に活躍。のち台北高等学校校長となったが、1931年教職を辞して上京、大日本青年団講習所長として青少年教育に従事。1937年ごろからは文筆と講演の生活に専念した。1955年没。主著に『次郎物語』『教育的反省』ほか多数。

    儒教・・・中国の代表的思想。春秋時代末期の孔子(こうし)(孔丘)に始まり、戦国時代には諸子百家(しょしひゃ

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    2024年03月29日
  • 青春訳名作シリーズ 出世できない孔子と、悩める十人の弟子たち。

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    『論語』で知られる孔子。
    そしてその論語を後世に実際に書き残した10人の弟子たち。孔門十哲(こうもんじってつ)

    論語に対して世間が思っているんじゃないかという感想を見事に表している見事なタイトルだと思った。

    『論語』自体は簡潔かつ解釈にも多様性があるので、その真髄に素人が入っていくことはなかなか難しい。けれど、孔子とその弟子たちが、現代人にも共感できるようなキャラクター像で描かれることによって、入門編として非常に良書となった。

    理想論に思えるような教えも、等身大の悩める弟子たちと一緒に歩めば、すっと心におりる物語になる。今まで何度か『論語』に挑んでは断念してきたが、この本を読んでからだと

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    2024年01月08日
  • 青春訳名作シリーズ 出世できない孔子と、悩める十人の弟子たち。

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    孔子と言えば弟子たちがまとめた論語があるが、どこか読みにくさもあるのはまとめたものだからだと気づいたのはこの本と出会ったからだ。

    孔子がたくさんの弟子たちと色々な考えを語り合い、諸国に旅に出て事や物に触れ高めあう様が自分の中に残った。
    論語も書いていることは同じだろうけど、こちらを読んでからならもっと理解しやすいだろう。

    孔子も弟子たちも私たちと同じ人間であった、その中で色々な感想があり教訓を残してくれた。

    表装はZ世代にウケそうなもので学生向きか?と思ったけど手にとって良かった。
    孔子の旅は水戸黄門みたいだったなか…

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    2023年10月15日
  • 次郎物語 三

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    中学に入学してからの次郎の生活が描かれる。

    ここでのキーワードは「無計画の計画」だが、この言葉は私にはあまり理解できなかった。

    だが、次郎の苦悩はよく理解できる。ここでもやはり感じたのは、良き師、良き友。学生の皆さんに是非読んで欲しい。

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    2023年07月01日
  • 次郎物語 二

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    様々な環境に翻弄されながらも自分の内側へ目を向け始める次郎の成長が描かれる。

    時代が違うのは当然だが、やはり教師の偉大さ、というよりも、立派な教師に巡り会うことの大切さを痛感した。

    勉強を教える友だちみたいな教師が増えていないか、そもそもそういう教師のニーズしかないのではないか、何か大切なことが学校という場から抜け落ちてしまったんだなと感じた。

    情報は世の中に溢れかえっている。反面、自分で考えることはほとんどなくなってしまった。

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    2023年06月25日
  • 次郎物語 一

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    以前読んだ「有名人の愛読書」を挙げる新書の中で、北野武の愛読書とあったのと、昔から名前だけは知っていて気になっていたので読んでみた。

    時代は昭和初期?まだなんとなくイメージがつく時代の話であり、幼い次郎が色々な想いを抱きながら、少しずつ成長していく様が描かれている。

    時代は違えど、自分もまさにそんな嫌らしい意地悪な気持ちがあったことなどが思い出された。

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    2023年06月25日
  • 論語物語

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    論語に記される言葉を、物語にしてわかりやすく説明されていて、自分の理解がいかに表面的であったか身に積まされると同時に、深い感嘆を覚える作品でした。

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    2023年02月02日
  • 論語物語

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    斉藤孝の『読書する人だけがたどり着ける場所』から読みました。
    『論語』を孔子と弟子の対話を「物語」として書いてあるため、とても読みやすかったです。28個の物語で構成されており、それらを個別で捉えることも、全体として捉えることもできる本でした。
     また、各物語の初めに書き下し文が書いてあり、物語の1小節を読んでからもう一度書き下し文を読むと、それがすらすらと読めました。

     個人的に最もグッと来たのは「一以て貫く」の物語でした。
     学びの語源は「真似る」というのは広く知られています。教えるとはただ言葉だけでなく、その礼や生活の全てを通して実行されている。そして、ただ師を「真似る」だけでは本当に

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    2022年09月29日
  • 論語物語

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    書店でピンと来て、手に取ってみたが、素晴らしい本だった。
    論語をもとに下村湖人さんが、紡いだ小説。
    次郎物語は知っていたが、論語物語は、その存在さえ知らなかった。
    孔子は聖人で、私たちの理解など遥かに超えた存在だと思う。
    今のようにスマホや、インターネットが存在する現代には生まれることのない人間だ。
    私は、統合失調症で、病苦を重ねてきただけの人間だ。
    病気故か、私の非才故か、不遇をかこっている。
    けれど、私にも道を志すことは出来、成功は出来ずとも、成長は出来る。
    迷い多き人生ではあるが、孔子の、「天を信じ、己を信じて、正しい道を歩いて入れば、道は必ず開ける」、という言葉を拠り所に、これからの人

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    2021年06月30日
  • 次郎物語 五

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    昨年から読み継いできた次郎物語、とうとう最終巻第5部が終わりました。青年期を迎えた次郎の葛藤、恋、社会の急激な軍国主義化の渦の中で、第一部からの伏線などが結びついていきます。第6部、第7部が構想されていたようですが、この形で未完という感じはしませんね。

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    2021年01月11日
  • 次郎物語 一

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    岩波文庫の4月の新刊でガセットの「大衆の反逆」新訳が出たので買い求めたのだが、その際、同時に刊行されたので手にした一冊。こんなに有名な作品なのに、私は、子供の頃から50歳を越した今に至るまで、読まずにきた。
    ガセットよりも先に読み通してしまった。何気なく描かれているように見えて、人物描写の深さに感銘を受けました。続きが読みたい。

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    2020年05月14日
  • 論語物語

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    これは名著だ。

    『論語』に出てくる教えを、孔子と門人たちの物語に
    仕立てている。だから、『論語物語』。

    論語とか孔子とか聞くと、ものすごく敷居の高い感じ
    に聞こえるけれど、この本の中に出てくる孔子はとても
    身近な存在。
    かと言って、その教えの中身の濃さは少しもうすれて
    いない。
    下村湖人の成せる業。



    この本はいつもカバンの中に入れておいて、仕事で
    心が乱れたときなどに帰りの電車で読んだ。
    そんな乱れがちっぽけなことに感じてきて、ラクな
    気持ちになれたこともしばしば。
    ずっと手元に置いておきたい一冊。

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    2018年11月18日
  • 論語物語

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    ネタバレ

    11/03頃、ベオグラードにて
    論語を非常に分かり易く、新たな物語に再構成している。
    全体的に、出世や他人からの評価ではなくて、いかに道理にかなった人間でいるかが大切、という話。
    こういう模範的な理想の話をいかに現実の毎日に適応させて実行するか、ということを考えて行動に表すことで始めて意味が生まれるのかな、と思う。

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    2018年11月12日
  • 論語物語

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    最初は、かわいそうな子貢にばかり目がいってしまった。
    何度も読み返したくなる心の本。つらい時に何かしらのヒントになる。

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    2018年11月11日
  • 論語物語

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    ・なによりも自分を忘れる工夫をすること。自分のことばかりにこだわっていては君子にはなれない
    ・自分たちの周囲には、いつも老者と、朋友と、年少者がいる。人間は、この現実に対して、ただなすべきこをなしていけばいいのだ
    ・斃れもしないうちから、自分の力の足りないことを予定するのは、天に対する冒?である
    ・足一歩門外に出たら、高貴の客が目の前にいるような気持でいるがよい。人民に仕事を命ずる場合には、宗廟の祭典にでも奉仕するようなつもりでいるがよい。そして自分の欲しないことを人に施さないように気をつけよ
    ・上に立つ者の方で何が正しいかをはっきり理解していないと、とんでもない結果になることもある
    ・自分の

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    2018年11月04日
  • 論語物語

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    論語の名句を引用しながら、孔子と弟子達のいきいきとした物語が展開される。ひとつひとつの物語に感銘。著者の論語に対する造詣の深さにも感嘆する。

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    2018年03月30日
  • 論語物語

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    【阿南】老若男女問わず、お勧めしたい、楽しんで論語に触れることが出来る1冊です。
    訳本によっては分かりにくい論語の1つ1つが、ストーリーとしてとても理解しやすく描かれています。
    きっと、お弟子さんたちの中に、「自分とそっくり!」と共感する人が出てくると思います。

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    2016年03月28日
  • 論語物語

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    論語入門にはいろいろな本がありますが、どれも難しくて理解できないものが多い。ただ、この論語物語は孔子とその弟子たちのやりとりを解説ではなく、小説風にしていることでわかりやすいし、物語に入りやすいし、非常におもしろい。論語の入り口・入門書としては最高にオススメ!

    この本では孔子や愛弟子の子路、顔回たちの人間性がにじみ出ていて、論語を学ぶ前に読めば、論語の理解・解釈がさらに深まるはず。特に、子路はある意味、人間味あふれていて爆笑!

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    2016年01月30日
  • 論語物語

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    内省の書。
    悩んだとき、人間関係に疲れたとき、成功したのに不安なとき、心細いとき。

    孔子とその門人たちと。
    問答に聞き耳をたてていたら思いもかけず孔子の目に射抜かれてどきりとする。

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    2015年09月22日
  • 論語物語

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    「論語」とは、立派な人になるには何をどう考え、実行するべきかということが書かれた中国の古典です。
    ここでいう「立派な人」とは、仕事ができるとか、出世したとか、有名人だとかいう意味ではありません。
    人徳があって、人に心から尊敬されるような人物という意味です。
    そんな人になるにはどうすればいいか?
    要するに論語というのは、昔風の道徳の教科書というわけですね。

    さて、そこで教科書というものは、これが厄介な代物で、今も昔も変わらず、あまり面白くはないものなのですね。そう思いませんか?
    実は論語という教科書も、例外ではないのです。
    つまり論語は、それ自体を読むことは、だいたいの人にとってはあまり面白く

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    2015年05月28日