浜本隆志のレビュー一覧

  • 拷問と処刑の西洋史

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    図や解説がたくさんあって、かなり興味深かった。

    処刑に使われる道具は既に知っているものが多かったけど、拷問に使われるものは見たことないものばかり。なんて痛々しい。

    よく西洋の絵に出てくる受刑者は、処刑人に対して怨念を与えないように目隠しされているものが多い(ただ精神面に負荷を与えるだけでなく)。
    今も同じ理由なのかもしれない。

    また、たったの噂話(ほぼ全て大嘘)からこれほどまでに非人道的な扱いをされるのは本当にありえない。

    これをAudibleで聴きながら朝ごはん食べるのはなかなか憂鬱だった()

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    2025年05月16日
  • 拷問と処刑の西洋史

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    残虐な拷問や処刑を面白おかしく記述する本もあるが、これはあとがきにも書かれているようにそういった類の本とは一線を画し、文献をもとに具体的な描写も含めて書かれたとても学びの多い本だった。鉄の処女は実際に使われた記録はなく後世に作られた模造品であることなどはこの本で初めて知った。西欧やキリスト教の歴史の明るい部分だけに注目する事なく、影の部分も共に見つめていく必要性を強く感じる。

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    2024年12月01日
  • 現代ドイツを知るための67章【第3版】

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    一見小難しい本かと思いきやそんなことはなく、比較的簡単に読み進められる。タイトル通りドイツに関して知っておくべき政治、経済、社会、文化、グルメ情報が列挙されていて大変参考になる。マンガや俳句、盆栽人気や日本流の祭りなど、日本との関わりについても十分に分量を割いており日本人目線でドイツを理解するにはうってつけの書。頭から読んでみたものの、気になる章から気ままに読んでも良さそう。

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    2024年08月18日
  • 現代ドイツを知るための67章【第3版】

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    ドイツを知る本として渡独前に読むことができたけど
    直接役立ったわけでもない。しかし
    読みやすく幅広くドイツの今を知ることができる良書である。

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    2024年07月19日
  • 現代ドイツを知るための67章【第3版】

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    ドイツってどんな国?具体的には、ドイツ人ってどんな考え方が主流で達で名物はなにとか、ドイツ社会全般について知ることができる本。
    冒頭にもあるが、ドイツに詳しい複数の識者が67個の話題を1冊の本としてレベルを合わせているのでとても読みやすい。
    もちろん昨今のコロナ問題やロシア事情の影響で大きく変化したとこはあるが、例えばVWのディーゼル問題は入ってるので十分に新しい。教育や歴史観、難民の話、どれも生きた情報なので読んでいて面白い。
    今後ニュースやドイツの話題を見るときに、ああ彼らの常識に照らし合わせたらこうなのかな?という想像ができたり、歴史や思想、文化について深く調べる入口として参考になるだろ

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    2022年04月25日
  • 拷問と処刑の西洋史

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    拷問や処刑の手法についてのゴアな本かと思いきや、それらがなぜ求められ実行されていったかを考える社会史的な本。
    当然として魔女狩りについてもそれなりに割かれている。
    拷問にかけられる時点でおおよそ死ぬわけだが、拷問に耐え抜き罪を自白せず処刑されれば死後の安寧が約束されるからこそ拷問という手順が成立していたという話で、西洋拷問は西洋宗教と不可分なのだなと点が面白い。

    みんな大好き鉄の処女について、処刑や拷問の最盛期は改宗運動だったわけで、キリスト教に改宗させたいのにマリアをかたどった鉄の処女で殺さないだろという指摘はごもっとも。

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    2025年05月07日
  • 「窓」の思想史 ──日本とヨーロッパの建築表象論

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    すごくザックリ言うと、ヨーロッパの窓は外敵を意識した閉じる窓、日本の窓は自然に開放した広い窓。ヨーロッパは押す、日本は引く。ヨーロッパは発信、日本は受信。窓だけでなくて、いろんなことにその思想が染み込んでいると。
    窓という建築のパーツそのものの本ではなく、窓を通した民俗的背景にだいぶページが割かれています。
    導入部は非常に楽しく読めたのですが、終盤はウインドウズ(OS)とかモバイル機も窓だ、などという話に展開してしまって、強引さを感じました。日本が頑張れるぞ、ということを伝えたかったのかもしれませんが、本書の趣旨としては9章で終わってしまってよかったのでは。

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    2012年01月03日
  • 「笛吹き男」の正体 ──東方植民のデモーニッシュな系譜

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    後半のナチスとの関わりは、ちょっと広げ過ぎな気もするが、後書きを見ると、作者もそう思っているらしい。

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    2024年05月05日
  • 「笛吹き男」の正体 ──東方植民のデモーニッシュな系譜

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     阿部謹也『ハーメルンの笛吹き男』を読んだのはうん十年前のこと、伝説としての興味深さもあったし、中世ドイツの社会を丹念に追いかけるところが読み応えがあったとの記憶がある。

     本書は、「笛吹き男」は何者であり、また失踪した子供たちはどこへ行ってしまったのか、との謎を解明する前半部分と、ドイツ史を貫く東方植民運動、就中ナチスの東方植民政策に光を当てる後半部分とから成っている。

     1284年に起きた130名にも及ぶとされる子どもたちの失踪事件の謎を解き明かしていく著者の推理と論証はなかなか鮮やかであり、結構納得できるものだった。

     また、直接繋がるものではないが、ナチスのレーベンスボルン(生命

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    2022年11月24日
  • ナチスと隕石仏像 SSチベット探検隊とアーリア神話

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    「隕石仏像」の詳細な解析・探求に期待したが、「隕石仏像」を入口にしたナチスドイツの人種政策論に拡散した感じを受けた。
    新書のボリュームでは、どれも中途半端になってしまった印象。

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    2019年09月10日
  • ナチスと隕石仏像 SSチベット探検隊とアーリア神話

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    「アーリア人のルーツはチベットにあるのだぁ」

    アーリア人種主義を信奉したナチス親衛隊長官ヒムラーの妄想が暴走し、
    1938年にチベットへ探検隊を送り込んだ。その時、探検隊が持ち帰った
    とされる仏像についての論文が発表されたのが2012年。

    その素材はなんとっ!1913年にロシア連邦のトゥバ共和国チンガー川
    流域で発見された隕石であった。

    胸に「卍」を抱いた仏像は、逆回りのカギ十字を掲げるナチスにとっては
    チベット・ルーツ説を裏付ける貴重な発見でもあったのだろう。探検隊が
    持ち帰ったのが本当であれば。

    プロパガンダに長けたナチスが、これを利用しない手はないではないか。

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    2018年04月03日