渡部泰明のレビュー一覧
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外国語で書かれた文学を読みこなすように特別なリテラシーが必要とされる自国の文学、あるいは歌会始や新聞の歌壇や同人誌のように高齢の人々のコミュニティのような文学…和歌は馴染んていない人にとっては「関係のない」文学であったりします。新年号の選定に万葉集が関係したニュースは、単なるニュースとして多くの人のナショナリズムを満足させただけに終わった感もあります。それは現代の問題だけでなくいつの時代でも和歌は国民文学になったことはないのではないか?とも思います。それでも本書の副題にあるように「なぜ千年を超えて続いたか」?その謎についての作者の持論を展開する本です。先ずは「和歌を作る人と味わう人は、必ず重な
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古文や和歌を詠む手順を学びたい、という人にオススメの参考書。
まず古文を読むためのシンプルなステップが示され、詳しい文法事項が述べられています。
短い文章で読み取りの練習ができるので、苦手な人にも取り組みやすいです。
さらに、君の名は。の場面でその文章が想像しやすくなっています。
見開き1ページでワンステップです。
また、和歌の読み取りの手順も描かれていますが、和歌を扱った参考書はあまりないので、重宝するかと。
和歌の読み取りも非常にシンプルな手順がしめされています。
ある程度読める人にとっては基本を確認するのにもいい本ではないでしょうか。
君の名は。が好きなら、映画の場面と一緒に学べて、 -
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ネタバレこのうた恋い。で枕草子と源氏物語急に全部読みたくなりました。清少納言と藤原行成がどんな書かれ方してるのかとかが気になって仕方なくて。千年後まで恋仲なのか議論されるとは…
清少納言と藤原行成がいいコンビすぎて好きです。でも藤原義孝も好き。行成に負けず劣らず素晴らしい性格しているので。
主なエピソードごとに参考書を教えてほしい。(卒論のごとく。大変すぎて無理だと思うけど)撫子の君の面影とか。
壬生忠岑もかなり好きなのだけれど、手持ちの資料が少ない…。忠岑がどれくらい卑官だったのかがいまいちわからないのがちょっと不満。
わが魂を君が心に入れかへて思うとだにも知らせてしがな は知ってる和歌だったけれ -
Posted by ブクログ
偶然にも、同じく、ジュニア新書の『読むという冒険 イギリス児童文学』と同時期に読む。
こちらは五人の著者による共著。ゆえに、やや語りがとっちらかっているが、国語と中高生をつなぐ新書を読んだのは久しぶりなので、新鮮に感じた。
1章…導入にふさわしく、軽くて楽しく読みやすい。
2章…突然の占いの話。和歌占いの世界って、タロットカードなんかと同じですね。
3章…メロスおよび、みんな大好き山月記。著者の隠したいものとは。まさに国語の授業です。
4章…中高生への文を作るテクニック講座。なんの説明もなく、さくらももこのエッセイの一部を読んでからの解説。わかりやすい。読みやすい文、印象に残る文、共感しやすい