沢村貞子のレビュー一覧

  • わたしの台所
    一人暮らしを始めてからというもの、生活が疎かになりがちだ。
    朝から夜まで働いていると、生活の質にまで気を配る余裕は失われていくし、不便も不健康も不愉快も、自分一人さえ諦めてしまえば、問題になることはない。

    だけど、そんな私も手間暇をかけて作った出来立ての料理を、ゆっくり味わって食べる時間には確かな...続きを読む
  • わたしの台所
    数年前に購入した本ですが、読み始めてピンと来なくて積読になっていました。でもこの冬読み出して、時代や若い人と自分の乖離について描かれた部分に共感し、ぐんぐん読み進めることが出来たのは、良いことなのか寂しいことなのか…(苦笑)
    元々料理の描写が大好きであるから、この本が気に入らないわけはなく、五目豆や...続きを読む
  • わたしの献立日記
    衣食住に関することがどんどん便利に手軽になっていく時代だからこそ手間暇かけて、それすら楽しんで自分のこだわりを確立できたらいいなとこの本を読んで思った。

    本の中に出てきた梅酢がとても美味しそうだった
  • わたしの台所
    人生を上手に生きてく為の手引きのような一冊。
    お料理の心得、身だしなみを整える心得、人付き合いの心得、休むこと、歳をとるということ、一所懸命幸せを掴むこと。
    いつの時代も「これだから若い人は……」って言われるてるのがおかしかった笑。
    とてもおすすめ。
  • わたしの献立日記
    食の大切さ。食卓の大切さがしみじみ感じる一冊。
    「住むところはこぎれいなら結構。着るものはこざっぱりしていれば、それで満足。(中略)いわばごく普通のつつましい暮らしをしている。ただ─食物だけは、多少ぜいたくをさせてもらっている。」
  • わたしの茶の間 新装版
    沢村さんや、そのお母さんたちがいまの世界を見たら、卒倒ものだろうな…
    拍車がかかった大量生産に大量消費。人情の欠けらもない冷たい人々。
    昔はよかった…じゃないけど、もう少し温かみが戻ってきたらいいのになと思う。
    わたしも沢村さんやお母さまのように、日々の幸せといっしょに暮らしている人への心遣い、持ち...続きを読む
  • わたしの台所
    懐古主義になってしまうんだろうか、
    でも、沢村さんみたいな考えで生きる人が増えれば、世界はもっと温かい場所になる気がする。
  • 貝のうた
     沢村貞子(1908~1996)「貝のうた」、1969.11刊行、1983文庫化、2014.3再刊。半生記です。昭6年今村氏と結婚し、昭7年、共産青年同盟の一員(赤)として特高に逮捕され、留置所29日間を2回、起訴され護送車で刑務所に。23歳の初夏から24歳の春まで政治犯として10ヶ月、独房で過ごし...続きを読む
  • わたしの献立日記
    「おいしいものとまずいものーー 人によって好みは違うが、口に入れた食物の値打ちを決めるのは、それぞれの味蕾だという」

    食物の価値や美味しいかどうか、どれだけお金を掛けるか、そんなのは人それぞれ。感覚が合えば同調すればいいし、合わなければわざわざ否定する必要もなく、無視すれば良い。

    沢村さんのこ...続きを読む
  • わたしの献立日記
    明治生まれの名女優の献立日記。鰹節削ってお出汁をとる…、ほかの女優さんが揚げ物は台所が汚れるから作らないと言ったのを、使わない台所なんてねえ、と思う貞子さん。
    全てが素敵でため息ものだった。
    出てくる料理で、食べてみたいのは、色々あるが、特に食べたいのは…うにと玉子を根気よく煎り上げて作ったものを混...続きを読む
  • わたしのおせっかい談義 新装版
    ご本人は「自分には華がない」、脇役人生と仰ってますが、なかなかどうしてと思いますw。沢村貞子さん(1908~1996)「わたしのおせっかい談義」、1986年刊行、2017年新装版文庫。読みやすくて小気味よいエッセイ、もうお亡くなりになりましたが、ファンになりました!野次馬根性(何にでも興味を持つ)は...続きを読む
  • わたしの茶の間 新装版
    大好きな作家さんの文庫が
    新装版で出た時は
    再読(再再読)のチャンスですよね

    沢村貞子さんのエッセイを読んだあとに
    「男はつらいよ」を楽しむ
    寅さんの科白を堪能したあとに
    お貞さんのエッセイを楽しむ

    どちらも 極上の一日に
    してもらえます
  • わたしの献立日記
    新潮文庫版で読みました。人の家の本当の毎日の献立なんて、実際はなかなか見ることができないものだけど、飾らない性格の沢村貞子さんだからこそ、また、毎日のお料理を大事にされていてそのままでも素晴らしい献立たちだからこそ、読んでいるだけで楽しかったです。料理が苦手だけど、いつかこんな風に食事と向き合えたら...続きを読む
  • わたしの台所
    日常を押し付けない優しさとユーモアで彩る。がっつかない生活は季節という移ろう時間に身をまかせる言葉で綴られていく。"便利" とは距離を置いたところに "喜び" や "楽しさ" は佇んでいるのではないだろうか。そんなにあくせくせずとも時間は未来へと確実に歩んでいる。その瞬間を興じる事が生きている実感で...続きを読む
  • わたしの献立日記
    普段ぬか漬けをまったく食べないのだけれど、沢村さんの本を読むときれいな青い茄子やパリンとした小かぶのぬか漬けがすごく食べたくなる。
  • わたしの台所
    い図。トットちゃん!をみて以来、沢村さんの著作が気になって。朝起きて夕飯の献立を考えるのが日課だなんて、食事は大好きだけれど、食事を大切にしようという気持ちはその日その時でまちまちの自分には、すごいなぁと思えた。天ぷらの話が一番好き。夏の夕方の風がそよぐ台所で、サクサクの天ぷらをご主人が気持ちよさそ...続きを読む
  • わたしの献立日記
    愛してやまない1冊です。
    残業の帰り道、この1冊にどれ程心を癒されたことか。
    献立日記の名の通り、本書の大半は著者が26年間綴り続けた献立が載っています。26年ですよ。
    年数だけでなく、その中身も圧巻です。主食から副菜、汁物まで、忙しい女優業でありながらこんなにも丁寧にきちんと毎日を送っていた人がい...続きを読む
  • わたしの台所
    単行本での発行は35年前だというが、まるで古さを感じさせない。
    普遍的な、女性として、主婦としての生き方が書かれているからだろう。
    人生の大先輩のアドバイス本として、大切に手元に置いておきたい。
  • わたしの台所
    「アンソロジー 弁当」の流れで読みました。著者の品格(この言葉はあまり好きではない)や矜持が日常の場面を描いていながら強く感じられる秀作。もっと早く読めばよかった。
  • わたしの献立日記
    美味しいご飯は炊き方もさることながら、盛り方(ふんわり少しずつ盛る)が大事だという所に目から鱗。
    文章も美しく、何度も読み返したくなる。
    グリーンピースご飯のレシピを早速調べたので、近々作ろうかと思う。