沢村貞子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
主役として輝く人より、二番手、三番手に惹かれるのはどうしてか…と思うと、
やっぱり、周りから見れば「負け」をつきつけられている状態で、
それでも飄々と、周りに流されない本当の価値観を見せてくれるからなのかなと思います。
沢村貞子さんは、日本を代表する”脇役女優”。脇役がいいんです、とご本人も書いていました。
沢村さんの本を読んでいると、書いてあるのはごくふつうのことです。
マイペースが好き、でも自分を甘やかすのは苦手。後悔したり恥をかいたりもされています。
がむしゃらにトップを目指すとか、一旗あげてやるとか、子どもを産んでも
夢をあきらめないとか、そういうまぶしいポジティブさにさらされ疲れてし -
Posted by ブクログ
沢村貞子さんのことは今まで知らなかったのだけれど、沢村さんの文章の随所に、沢村さんの凛とした強さや考え方、チャーミングさが現れている気がして、読んでいて思わず口角が上がった。
演じている姿も見てみたいと思った。
献立日記、お芋やお豆さんがよく使われているなぁと感じた。あと、お魚やお味噌汁もかな。
何より、お料理に丁寧さを感じた。
毎日忙しい生活だっただろうに、料理にそれだけの手間をかけられる心持ちも素敵。
ー住むところはこぎれいなら結構。
着るものはこざっぱりしていれば、それで満足。(略)
食物だけは、多少ぜいたくをさせてもらっている。
イマドキでいうと、持たない暮らしってことになるの -
Posted by ブクログ
何年か前迄著者については名前を聞いた事がある程度だった。
その後、テレビドラマ「関ヶ原」でまつ(前田利家の妻)を演じ、ねね(豊臣秀吉の妻)を演じた杉村春子との素晴らしい掛け合いに感じ入り、またNHKで著書「わたしの献立日記」の鈴木保奈美による朗読を聞いて、次第に惹かれる様になった。
兄に澤村國太郎、弟に加東大介、甥に長門裕之と津川雅彦(という事は南田洋子と朝丘雪路もマキノ一族も伊東深水もだ)という芸能芸術一族に生まれ、当時珍しかった日本女子大学に進学も左翼活動で逮捕されそれが原因で最初の夫と離別。藤原釜足と再婚するが夫婦の仲は覚めたのか妻子ある男性とW不倫(この男性が本書に出て来る家人)。