阿部智里のレビュー一覧
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八咫烏シリーズ第二部二作目。
(単行本で登録できないので、文庫版で登録)
第二部一作目では猿の対戦後、「弥栄の烏」から20年後が描かれていて、何があった、雪哉?!というまま投げ出された感があったが、その何があったか、についてついに語られる巻。
えぇっ!?
そんな…あっけなく?!
いやでも、うーん…
青天の霹靂、雪哉の心には大打撃だったろう。
序盤は、山神の不在により山内がいずれ崩壊するという危機、政治など問題山積みだがなんとか山内の未来のための活路を見出そうとしていて明るい希望も見えていただけに、その衝撃は計り知れなく、登場人物でない読み手(私)も辛すぎて途中読み進めるのが難しく一旦本 -
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ネタバレ山内中心から急に外れて、
今までベールに包まれていた山神様が序盤で出てくるのには、驚いた。
また、これまで烏からの猿の視点を見てたため、
そもそも
人からの人ならざるもの(猿、烏、さらに今回は天狗)の視点が、
新鮮であった。
人がいないと人ならざるものという線引きもできない。
信仰がないと神は存在できない。
自分は、人ならざるものなのだという、
強い意志と他人からの認識がなければ、
人と同じになる。
これは、人ならざるものであっても、
志帆が自分の意思で玉依姫になったように、
共通することなのだ。
最後のラストは、かなり哲学的な要素もあったように感じ完璧に認識するのは難しいそうだった。 -
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ネタバレ外伝、短編集
「しのぶひと」…真赭の薄と済尾の話
そんな事があったとは!と驚いてしまった。
千早も良く人を見てるね。
「すみのさくら」…浜木綿が浜木綿になるずっと前、
若宮の悪友になるまでのこと。
子どもの頃に一緒の二人を想像すると楽しい。でも、
今もきっと変わらない関係なんだろうなというのが、
真赭の薄の描写でわかる。
若宮のさくら、見てみたい。
「まつばちりて」…二人の能筆家の話
これは悲しかった。でも、若宮・雪哉・澄尾が飛び
回る山内の世界ではこうして他の八咫烏にもそれぞれ
人生があり、必死に生きてるんだと、山内の世界観に
深みを与えた。
「ふゆきにおもう」…雪哉の実母と育ての母の -
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「玉依姫」を読んでから3ヶ月も経ったのが悔やしい。
これは、山内(八咫烏)視点で見た「玉依姫」で語ら
れた出来事とその時(と前後に)山内では何が起こっ
ていたかの話。
「玉依姫」を引っ張り出して読み直しながら、照らし
合わせながら読み進めた。
山神の怒りで死んだ烏は?若宮を庇って大怪我をした
のは?「玉依姫」で気になってた部分を含む様々な事
が判明します。
金烏が忘れている部分も。
全てが終わった後の若宮を見て、あの状況下の山内で
あの立場でそこにいた雪哉の絶対的存在を考えて、浜
木綿の言葉を噛み締めて、人にはそれぞれ役割がある
のだとしみじみ思った。
これが第一部終了のよう。
どういう二部 -
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ネタバレ1冊読むごとに、不安のまま終わっていたシリーズでしたが、今回はちょっと明るい未来が見える終わり方なのがよかったです。雪哉視点がなかったからでしょうね。
今までちょこっとずつ垣間見えていた、長束様のお坊ちゃま感がよく分かった回で、翠寛とのやり取りが、ほほえましくて小休止になりました。読み始めて早々、路近の周りへの関りが酷すぎて苦しくなっているところ、救われました。
いろいろな視点、いろいろな時間、そして場所がありました。登場していない時でも、今まで出てきた人物がどこかで存在しているのだなーと、思いながら読んでいく作品というところが凄いです。今回もおもしろかったです。 -
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ネタバレ一つ一つの短編は短い。しかし、ここまでの関係性やシリーズ二部に繋がる部分を深掘りしているので各編大事に読んだ。以下だらだらと感想。
かれのおとない
訪ひ おみまい、とむらい
茂さんの妹(みよし)の結婚前日に雪哉が訪ねる話。回想の中の雪哉の姿と今のギャップが悲しい。茂さんの死が猿との全面戦争への雪哉の決断に与えた影響の大きさを再確認した。
ラストのみよしの言葉に楽園への決意を固める様子は切ない。
さ百合花の歌、これからも会いたいからこそ今誠実に対応するのですと言う意味らしい。雪哉はみよしを、個人として支えてあげたかったのだと思う。しかし、みよしは自分ではなく民に誠実でいて欲しいと願った。それを受