いしいひさいちのレビュー一覧
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我が岡山が産んだ偉大な漫画家いしいひさいち先生の、難解な現代哲学をやさしく解説した奇跡のような現代漫画です(^-^)/
ナント何時の間にかあの手塚治虫文化賞を受賞していたらしく、見逃していました。文庫本になってお求め易くなったこともあり、衝動買いをしました。セリフの字はクセ字の上に多くて、そうでなくても読みにくいのに、文庫本になって更に字が小さくなって、素晴らしく難解になっています。かつて哲学・思想(日本だけど)を齧った私は、当時を思い出しながら、わからないのに解った振りをしながら、愉しく最後まで読ませて頂きました。
ハイデガー、マルクス、ニーチェ、カフカ、フロイト、ユングから始まり、名前さえも初めて聞いたクリステヴァ、ホワイトヘッド、バフチン、バシュラール、クーン、クワイン、メルロ・ポンティなどの、迷路に入り込んだような御言葉を「拝見」させてもらいました。
時々話題になるのに、目次に入っていないサルトルや、なんで出てこないのか意味がわからないレーニンや毛沢東の非存在は、きっと第二部への布石なのだろうと拝察致します。その時には日本篇も是非! -
Posted by ブクログ
本書は、2002年に単行本(2006年に増補版)で刊行されたもの(既に絶版)の文庫版であるが、初出は1996~1999年に『現代思想の冒険者たち』全31巻の月報への連載。
書店で見て、コンセプトのあまりの面白さに迷わず購入したものの、想像をはるかに超える難解さであった。。。そして、いしいひさいち氏の、それぞれの遭難者の思想のエッセンスを抽出して、4コマ漫画にまとめる力量に脱帽した。
各遭難者の思想・キーワードについて相応に理解していないと、本当の面白さはわからない(と思われる)が、マルクス、ニーチェ、レヴィ=ストロースあたりの大御所はともかく、現代思想の素人にとっては馴染みのない思想家も少なくなく、全編を楽しむにはかなりの幅広い基礎知識を要する。
それでも、知的好奇心は間違いなく刺激される佳作である。 -
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ネタバレいやー、懐かしい!?
『がんばれ‼ タブチくん!!』(1979~)をリアルタイムで知っている身としては、あのシリーズで、すっかりキャラが確立した各々の登場人物が、いまだに舞台を、業界を変えて活躍? している様を見るのはなんとも楽しい。
言ってみれば、これは手塚治虫作品で見られる「スターシステム」の、いしいひさいち版であり、しかも名前まで、どの作品でも同じという、究極のスターシステム?!(なのか?!笑)
タブチくんのあとは、朝日新聞の朝刊の長期連載『ののちゃん』(最初は『となりの山田くん』)でも、タブチ先生、ヤスダ先生は出てくるし、ののちゃんの学校の先生だったよね、藤原先生は? あの、なんともやる気のない雰囲気で、でも傑出した才能を持つ異端の作家像にぴったり(そういえば、ののちゃんのころにも、小説を書いてなかったか?)。
とにかく、今、この出版不況、読書離れの世相の中で、売れない、でも気位だけ高い広岡センセイと、編集のヤスダが丁々発止のやりとりを繰り広げ、作家仲間のタブチは推理小説家、そして藤原先生は売れっ子歴史小説家で、話を膨らませる。
編集ヤスダに「若い作家の作品にも触れていただきたい」と作品を持ち込むが、実はそれはバイト案件、広岡に「なんの文学賞(の応募作)の下読みだっ!」と看破されたり、「先生、新刊は1300でいきます!」とヤスダが言い捨てて帰るが、それは単行本の単価なのか(単価なら普通だ)、初版犯行部数なのか(だとしたら大御所にしたら少ない)、広岡が悶々とするのも可笑しい。
でも、これ、昭和の野球界、漫画タブチくんを楽しんだ世代にしか通じにくいゾ。業界のドン的存在の川上とか(名は哲学だ)、飄々とした吉田、そして広岡が長嶋を毛嫌いしている設定など、あの当時のタブチ君でのネタ、キャラ設定を引きづってのこと。
もちろん、自分としては大いに楽しめた。
てなことで、業界のあれこれ裏事情やら、業界危機を逆手にとってのギャグ満載で、本読みとしても楽しめる。
ちょいと自分でも製本に関わってたタイミングなので、そんな点でも、大いに楽しめた。 -
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この本は電子で読むことをお勧めします。文庫では細かすぎて、目と神経が疲弊すること間違いなし!
ともあれ、内容はおもしろかった。ちなみに、これは内容を理解できたことを意味してはいない。理解という面から言えば、せいぜい1割ぐらいだと思う。でも、それぞれの思想の特徴をうまく掬い上げて、捏ねて遊んだ感じ、なかなか良かった。
わからないなりに、評論的な文章でよく見かける用語について「ああ、言い出したのはこの人だったのか」とか「こういう文脈で出てきた言葉だったんだな」とか、知的欲求に応えてくれるところもあった。ウンベルト・エーコって小説家だとばっかし思っていたけど、思想家範疇の人でもあったんだね(笑)。
強く印象に残ったのは、思想家も時代の申し子なんだなあ、ということかな。 -
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筒井康隆・原作『筒井漫画瀆本 壱』実業之日本社文庫。
筒井康隆の原作を17名の漫画家や芸能人がコミカライズしたアンソロジーの文庫化。『壱』というからには『弐』もあるのだろう。
大昔、筒井康隆にハマり、文庫本を読み漁った時期がある。SF、コメディ、ミステリー、ナンセンスと様々なジャンルで、その才能を発揮した筒井康隆の作品を漫画化するとどうなるのか……かつて、筒井康隆が自らの作品を漫画化した『筒井康隆全漫画』も読んだが、漫画家により解釈や表現の仕方に特徴があり、興味深い。
収録作品は、内田春菊『ムロジェクに感謝』、相原コージ『死にかた』、吾妻ひでお『池猫』、 いしいひさいち『大富豪刑事』、 蛭子能収『傷ついたのは誰の心』、加藤礼次朗『TROUBLE』、喜国雅彦『鏡と薬と正義と女』、けらえいこ『妻四態』、 三条友美『亭主調理法』、清水ミチコ『傾斜』、 しりあがり寿『樹木 法廷に立つ』、 とり・みき『我が良き狼』、 ふくやまけいこ『かいじゅうゴミイ』、 まつざきあけみ『イチゴの日』、 南伸坊『禁花』、矢萩貴子『セクション』、 山浦章『星は生きている』。
巻末に筒井康隆自身による漫画化作品『アフリカの血』を収録。これは『筒井康隆全漫画』にも収録されていた。
本体価格780円
★★★