前平謙二のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
売上(シェア)は顧客数×平均購入回数に分解できるが、マーケッターとして目指すべきことはシンプルだ。
①ダブルジョパティの法則
・シェアを上げるためには顧客数を増やさないといけない。
その際に離反率を下げようとするのは間違いだ。
また平均購入回数も増やそうとするのもうまくいかない。
CRMなどのロイヤルティプログラムは効果が薄い。
そんなことをするよりも未購入顧客を増やすようにする方が正しい。
購入回数(ロイヤルティ)は顧客数が増えることで少し上がっていくが、トップブランドとビリのブランドでロイヤルティが大きくことなるかというとそんなことはない。 -
Posted by ブクログ
> 示唆されるのは、消費者の購買行動やマーケティング指標を測定する重要な科学的法則─本書ではその法則についてこれから解説していく─が無視されているということだ。(あなたならどう答えるか?)
マーケティングのベストプラクティスとされている事の誤りを指摘し、実際の数値を示しながら論を展開していく。
常識を疑うことは常に大切ではあるが、本書で提示されている新しい法則が科学的に正しいかどうかの判断はできないし、おそらく再現性の観点では既存の法則が正しくない程度には正しくない。本書は一般的な法則を見つけたと主張するが、今までも同様の営みがされてきたのだろう。
常識に対して批判的な指摘は勉強にな -
Posted by ブクログ
今までのマーケティングという学問では、エビデンスが少な過ぎた。
個人としては、なんかマーケティングって胡散臭いなと思ってたのですが、その要因の一つかと思います。「なんか当たり前のこと言ってない?」とか「うーん、そう言われればそうだけど、全部が全部当てはまらないよな」みたいなことが多々ありました。
ただ、胡散臭いと思うけど、上手く言語化ができていなかった。
そういう面では、この本はエビデンスを提示して、今までの学説に異議を唱えている。ある程度は納得はしました。
ちょっと言葉の定義を説明せずに突き進むので読みにくさはあります。
この本を読んで面白かったのは、「カテゴリー内では各ブランドの顧客 -
Posted by ブクログ
「マーケティングの科学的法則の集約という初めての試み」だそうである。やや誇張気味に言い換えると、フィリップ・コトラーのマーケティング理論はエビデンスを欠いた妄想だとする意欲作。
「支配的なブランドはこうなっている」ことの説明が多く、それは突き詰めれば「シェアを持っていると強い」ということで、割と身も蓋もない。
ターゲットを絞って商品を差別化することには意味はないという主張で、弱小ブランドへのコンサル業務で稼ぐ人々から「余計なことを言うな」と怒られそうな記述が続く。
そういう意味では「呪縛を解く」もので、有意義である。
でも、弱小ブランドがのし上がるために何をしたらよいのか、という点では直接 -
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記憶を引き出す可能性を押し上げているものはフレッシュネス(新鮮さ)とコンシステンシー(一貫性)だ。
◾️重要な広告メッセージに錨を下ろす
広告の重要な役割の1つが、購買環境下でブランドのメンタルアベイラビリティが発揮される可能性を拡大させる意識構造を購買客の心の中に構築することだ(Ehrenberg et al,2002)。購買環境下でメンタルアベイラビリティ(セイリアンスともいう)が発揮されるためには、購買客がその環境下でブランドを買うときのきっかけとなる潜在記憶と広告メッセージがリンクしていなければならない。これらの記憶とのリンクを刷新することで、ブランドのメンタルアベイラビリティ -
Posted by ブクログ
マスマーケティングに携わる者として必読の書だと思ったし、P&Gマーケの方にとってバイブルともなっているのうなづける。
盲目的にCRMに取組、流行りの、顧客ID統合によるセグメンテーションした1to1マーケに対して、データに基づく懐疑的な視点がとても勉強になる。
電通博報堂をはじめ、TVCMを中心としたマスマーケのプロフェッショナル集団は、いまいちど、じぶんたちのマスマーケの力を客観的に評価をし、自信と誇りをもってもいいのでは、と。顧客基盤構築によるDXマーケにゆらぐ業界にあって、いまいちど、現時点の立ち位置をデータから冷静にみつめる必要があると感じました。 -
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Posted by ブクログ
『確率思考の戦略論』(森岡・今西著)に出てきた確率モデルの一種、ディリクレNBDモデルについて記述されている本だったので読みました。
一般的なマーケティングの書籍は、ロジックを組み立てあらゆる事例を参考にしてマーケティングを読み解いていくことが多いですが
一方で、本書は市場シェアや購入頻度など実データからマーケティングの規則性・法則性を導き出している点が新しいと感じました!
統計データから本質を明らかにすることは、世界的なマーケティング企業P&Gやユニリーバ、コカコーラが実施しているので、そのメソッドを知るのにこの本は役立ちます。
しかしながら、唯一翻訳が残念。英語からそのまま -
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