岸田るり子のレビュー一覧

  • 味なしクッキー
    6話の短編からなる一冊。
    オススメは、「パリの壁」、「味なしクッキー」です。
    全て読後感は最悪です笑
    この2話は主人公の気持ちが少し分かるからこそ、自分の性格の黒さを写し出されてる様で余計に後味が悪くなるのです。
  • 天使の眠り
    主人公・秋沢宗一、13年前に恋をしたあきほ一二三、アパートの隣に住む中国人の少女・レイカ、一二三の娘・江真。
    4人の登場人物のそれぞれ行き交う本物の愛の形が切ない。けれど東野圭吾と比べてしまうと文章がだらだらしているように感じてしまってすこし飽きる部分がある。そのせいかこのような感動する話であるもの...続きを読む
  • 月のない夜に
    双子の妹が殺人容疑で逮捕された。
    死んだのは妹の高校時代の同級生、あの頃に感じた彼女の悪意に気づいた姉は交流を持つことを禁じていた。
    大人になり、今更接点を持つなんて。そして容疑者になるなんてどうして?

    久しぶりに「うげぇ~」となるほどの悪女が出てきて、どういう経緯でこの女が殺されたのか。真犯人は...続きを読む
  • 月のない夜に
    超絶性格悪い女が他人をコントロールし、のし上がっていくが殺害される。
    双子の妹が容疑者で逮捕。姉が事件を追う。
    面白かった。一気読み。展開や進行も良かった。
    が、何となくどんでん返しが見えてしまった。
  • 無垢と罪〈新装版〉
    幽霊のゆみ江ちゃんのちょっと早い真犯人の匂わせいらない…
    里香は打算ではなくて本間に中原瞬のこと好きでやったことと思うけど、中原瞬はそう捉えてなくて不幸だと思った。
  • 無垢と罪〈新装版〉
    連作短編集。
    年代や登場人物が行ったり来たりで読みにくかった。
    短編のせいでなんか消化不良で終わるし。
    普通に長編で書いてもよかったんじゃないかな。
  • めぐり会い<新装版>
    ミステリーではなくて、既婚者の恋愛ストーリー。岸田作品初めてだけど、文章は読みやすい。ただ、ミステリー好きなので、最後まで読んだけど、私とは結ばれませんでした。
  • 天使の眠り
    13年ぶりに出会った昔の恋人。
    わずかな時間だったが共に暮らし、そして行方をくらました女性は、以前とはまったく違う印象を宗一に与えた。
    本当に本人なのか?
    疑問を抱きながら宗一は一二三について調べ始める。
    本当に面白かった。
    幾重にも入り組んだ人間関係、張られた伏線はどう回収されるのか。
    江間が感じ...続きを読む
  • 密室の鎮魂歌
    「密室」がタイトルになっているけれど、密室トリックを中心にした物語ではない。
    どちらかというと、人間ミステリのような、入り組んだ人間模様が織りなす謎といった感じだろうか。
    「汝、レクイエムを聴け」を見た瞬間に悲鳴をあげた由加。
    一瞬しか見ていないはずの図柄を、由加はほぼ正確に覚えていた。
    中心に描か...続きを読む
  • 出口のない部屋
    自分という存在に違和感を感じてしまったら、人はどう生きていけばいいのだろう。
    いま、ここにいる自分。それは本当に自分なのか。
    誰かの思い通りに操られ、自分の意思など関係なく生きらされているだけなのか。
    自分のアイデンティティーがわからなくなってしまったとき、すがれるものがあればすがってしまうのが人の...続きを読む
  • 天使の眠り
    円山公園 枝垂桜 妖艶な美しさ 亜木帆一二三 秋沢宗一36 火種にいきなりガソリン 田中江真 イアン アイルランド人 危惧 自分とかけ離れた遺伝子を子孫に残したい 品種改良 本能 自分の欠点を補う遺伝子 レプリカ 目眩 共通の闇 怪訝な目 げせわ下世話な興味 札幌大学の理学部 チャップリンの『ライム...続きを読む
  • 密室の鎮魂歌
    すごく惜しいなあ。着想自体は「名作」となる可能性を持っているのに、ところどころ雑。
    二つ目の密室の作り方にがっかり感があるのと、何より最後の解決の仕方がなあ……ええー、そこでそんなふうに終わるの!という、違った意味でのびっくりな結末で。繰り返すが惜しい。
  • 血の色の記憶
    現代の話なのに、どこかゴシックホラーの雰囲気。なんかおどろおどろしかった。
    その空気のまま、読み終えてしまった。
    トリックや真相を楽しむ間もなく(笑)
  • 天使の眠り
    どういう展開になっていくのか最初は全然わかりませんでした。最後の展開は衝撃的でしたが、宗一やエマの話をじっくり書いた分最後の展開ももっとじっくり書いて欲しかった…。一二三のエマやイアンを愛する気持ちは最後結構伝わってきたけど、なぜ一二三は最後こういう選択になるんだ?宗一達はどう思ったんだ?など最後は...続きを読む
  • 天使の眠り
    主人公秋沢宗一の前に現れた亜木帆一二三。13年前突如消えた彼女は当時の彼女とは顔が違っていた。再開した日から彼女のことが頭から離れなくなった宗一は彼女のことを調査しだした。

    前半、以前の一二三と変わっており、しかも彼女が結婚した男たちは殺されていたところは非常に面白く読んでいたのだが、最後の流れが...続きを読む
  • 天使の眠り
    3 

    書き出しから三人称と一人称が混在する地の文でいきなりうんざりさせられる。仕掛けも話の中程で薄々感づいてしまうようなもので特に驚きもない。ただ、その途中で感づいた通りだとしたらかなり強引だなあと思って読み進め、結果その通りだったので逆に感心した。想像を下回られるより余程良い。仕掛けのための物語...続きを読む
  • 天使の眠り
    最後の章で一気に謎が解けだすが・・「えぇっ!!」てなぐらい驚いた。
    一二三の最後には納得が出来なかったけれど
    読んでいるときは先が気になって一気読み。
  • 天使の眠り
     医大に勤める秋沢宗一は、自分が指導していた同僚の結婚式で、来賓テーブルにかつて数か月だが同棲していたことがある”亜木帆一二三”というプレートがあるのを見つける。あんなに珍しい名前がふたつとあるはずがない。しかしそのテーブルに着いた女性は、宗一の記憶の中にある一二三とは似ても似つかなかった。しかし隣...続きを読む
  • 出口のない部屋
     プロローグで描かれるホラー作家と編集者のいわくありげなやり取り。そして出口のない部屋に閉じ込められた、医療研究者、売れっ子作家、開業医の妻。彼らの身の上話とつながりを描いたミステリー。

     絶妙に嫌な人間を描くのが巧いなあ、と岸田さんの作品を読んでいると思います。特に秀逸なのが医療研究者の夏木祐子...続きを読む
  • 出口のない部屋
    プロローグとエピローグ以外は、ホラー作家仁科千里がかいた小説という作りになっているのだが、これにすっかり騙された。

    ただ事件のあらまし自体は「そんなに上手くいくかぁ?」と感じた。
    リアリティのない作品だった。