岸田るり子のレビュー一覧

  • 天使の眠り

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     医大に勤める秋沢宗一は、自分が指導していた同僚の結婚式で、来賓テーブルにかつて数か月だが同棲していたことがある”亜木帆一二三”というプレートがあるのを見つける。あんなに珍しい名前がふたつとあるはずがない。しかしそのテーブルに着いた女性は、宗一の記憶の中にある一二三とは似ても似つかなかった。しかし隣に一緒にいるのは一二三の娘である田中江真に違いない。そして近づいていった宗一に気づいた一二三は驚きの表情と共に、かつてのように「しゅうさん・・・」と確かに呼んだのである。

     物語としてはうまくできていると思う。気づきそうでなぜ気づかなかったのかという部分では、沼田まほかるの「ユリゴコロ」と同じよう

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    2014年02月16日
  • 出口のない部屋

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     プロローグで描かれるホラー作家と編集者のいわくありげなやり取り。そして出口のない部屋に閉じ込められた、医療研究者、売れっ子作家、開業医の妻。彼らの身の上話とつながりを描いたミステリー。

     絶妙に嫌な人間を描くのが巧いなあ、と岸田さんの作品を読んでいると思います。特に秀逸なのが医療研究者の夏木祐子。こういう女の人っていそうだな、と読んでいて思わずイライラしてしまいました(笑)

     見ず知らずの人が同じ密室に閉じ込められて、という作品は一時期小説や映画でよく取り上げられていましたが、どれもデス・ゲームの側面が強くて、面白くはあるのですが大枠は一緒で細かいところでしか差がつかなかったような印象が

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    2014年01月12日
  • 出口のない部屋

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    ネタバレ

    プロローグとエピローグ以外は、ホラー作家仁科千里がかいた小説という作りになっているのだが、これにすっかり騙された。

    ただ事件のあらまし自体は「そんなに上手くいくかぁ?」と感じた。
    リアリティのない作品だった。

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    2013年08月12日
  • 天使の眠り

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    あまりのめりこめない単調で退屈なストーリーだったが、トリックはよくできていると思う。なるほど!と思ったとたんに理解不能なエンディングを迎え、またガックリ。話の重要なファクターである親子の愛情がよく伝わってこないため、どうも上滑りの感がある作品だった。

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    2013年08月01日
  • 天使の眠り

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    登場人物達にしては衝撃の事実かもしれないけれど。。。
    読んでる方にしたらそんなに衝撃的でもないと思う。

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    2013年04月02日
  • 天使の眠り

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    後半の真実が語られてからのそれぞれの言葉の意味するものが変わっているのがとても興味深い。
    母性愛。

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    2012年07月31日
  • 天使の眠り

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    すべてを捨てて生きていく。
    仕事、住まい、恋人に別れを告げて
    誰も知らない土地で暮らす母。

    忽然と恋人に姿を消された過去を背負い
    色恋に向き合えず、適当に過す男。

    時を越えて13年後に再会する二人。
    それから、絡まりが徐々にほつれていく。

    サスペンスであり、親子愛があり
    恋愛がありの一冊・・・。

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    2012年03月18日
  • 天使の眠り

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    岸田さんの作品は初めて読むけれど、それほどいい印象はなかった。
    ストーリーはある程度面白いんだけど、それでいいのかって終わってしまう内容だった。
    心情的にこの結末でいいのか?
    一二三はおいて、幸せになっていいの?
    病気はどうなったの?
    って、いろいろと疑問がうかんでくる。

    2回目読むことはないかな。

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    2012年01月11日
  • 天使の眠り

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    トリックというかタネは好きだったけに、最後の最後がどうも気に食わない。

    画竜点睛を欠く、とはこの話のことか。

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    2011年12月21日
  • 天使の眠り

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    ネタバレ

    しまった・・・文庫だった・・

    医学部大学院に勤務する秋沢は13年前に激しく愛しあった女性を偶然みかける。やがて驚くべき事実を掴む。彼女を愛した男たちが次々と謎の死を遂げていた。
    この話は 読めば読むほど 納得する話だった。
    もつれた糸がほぐれていくような そんな一冊。
    ・・・人の気持ちは 本人しか真実は判らない
    どんでん返し・・・というよりは やっぱりな気持ちのほうが
    強かった

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    2011年10月23日
  • 天使の眠り

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    話としては面白かったので、どんどん読み進められたけど、ミステリーとしては・・・?そして”号泣・泣ける”と謳う意味が少しわからない。

    ハッピーエンド風に終わっていたけど、これって娘にとってハッピーエンドかな?ってちょっと謎でした。

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    2011年10月09日
  • 天使の眠り

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    ネタバレ

    予想外のめまぐるしい種明かしが最後に待っていた。

    亜木帆一二三の人生は、とても悲しいけど、幸せなものだったと思う。

    致死性家族性不眠症が本当にあるのか、調べてみたい。
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    今日との医大に勤める秋沢宗一は、同僚の結婚披露宴で偶然、十三年前の恋人・亜木帆一二三に出会う。不思議なことに彼女は、いまだ二十代の若さと美貌を持つ別人となっていた。昔の激しい恋情が甦った秋沢は、女の周辺を探るうち驚くべき事実を掴む。彼女を愛した男たちが、次々と謎の死を遂げていたのだ。気鋭が放つ、サスペンス・ミステリー!

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    2015年06月01日
  • 密室の鎮魂歌

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    女性画家の個展に出されたある作品から始まるミステリ。密室殺人が繰り返される割にそれぞれあまり意味はなく、しかも後だしじゃんけんのように手掛かりがでてきて、眉間にしわがよります。あとがきで触れられている女性心理の描写も特筆するほど鋭くも深くもないような。雪乃の立場は哀れでやるせない気分になります。「汝、レクイエムを聴け」は見てみたくなるような作品ですね。

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    2009年12月13日
  • 密室の鎮魂歌

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    東京創元社版の表紙の方がよかったなあ・・・ショックだ

    不可思議な連続密室殺人事件に巻き込まれる主人公。
    普通の小説の女主人公なら「次は自分かも」と怯えるところだが
    本書の主人公はとにかく飯を食う。
    知り合いが亡くなってもとにかく飯。
    そりゃそーだ。腹は減るもんね。
    京都を舞台に旨そうな飯を食べるシーンがたくさん出てきて腹が減る。
    密室の謎はあまり興味ひかれなかったけれど、
    話の運びや意外な真実は面白かった。

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    2009年10月04日