堀田善衞のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
画家というのは変わった人が多く、それ故に数奇な生涯を送る人が多い。
昔、ゴヤを主人公にした映画を見たことがあるが、内容をほとんど覚えていない。ただ、その生涯に興味を持って、小説にした人がいるのは事実のようだ。
著者は、ゴヤという人物の背景にあるスペインを描く。
当時、スペインという国はヨーロッパでは後進国だったようだ。国家とは呼べない単なる地域だったかもしれない。貧しい地域だったことは間違いない。
著者が描くゴヤという人物もあまり付き合いたくない人物だ。身勝手で、現生の出世欲が強い人物だ。こういう人物を著者が描いてみようと思った理由がよく分からない。その理由は、次巻以降で解き明かされるかもしれ -
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朝鮮戦争が始まった時期の東京で、降って湧いたような軍事特需の中で慌ただしく新聞社で働く翻訳記者、内職で海外小説の翻訳もしている主人公・木垣がその時代や世相に否応なく巻き込まれ社会にcommitせざるを得なくなり、自身の魂を如何にして守るか・保ち生きていけるのかを悩み足掻く作品。やがて新たな自己の現実を創造する以外に道のないことを悟り、その一歩を踏み出す、それは題名にもある『広場の孤独』という小説を書き出そうとしたところで作品は終わる。絶妙且つ作為的、それはコミュニストかと疑われる同僚の記者に「御国」と名付ける企みからも明らかで、国の政治がいかに莫迦げて滑稽かということを表している。何だか出来す
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Posted by ブクログ
学校の課題として出されたため読んだのですが、正直私の年にはまだ早すぎたと思いました
もう理解しなくてはならないのかもしれませんが
全体を通して話は一つなのですけれども、短編の連作のようにバラけていて焦点が上手く定まりません
でもそこがかえってリアルで、主人公が、この混乱しきった時代の日本で生きている、ということを事実へと近づけているようでした
この作品は政治色がかなり色濃く、文章の端々から作者の論理的な思考能力の高さ、頭の良さが見受けられます
今のゆとりを出た私たちの世代にはまだ理解できないかもしれませんが、知っておくべきことだと思うので、同世代の方に是非読んでもらいたいです