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Posted by ブクログ
近代の波に呑まれていくスペインとゴヤ。
絵からも時代の変わり目を読み取ることができる。
ゴヤよりもスペインという国家,
そして民衆の変化に焦点が当たった巻なのではないだろうか。
耳が聞こえないことが、彼にとってどう作用していたのだろう。
Posted by ブクログ
ゴヤの生涯とその時代背景を追っていく。ヨーロッパはまさにナポレオン戦争の時代であり、スペインも戦禍に見えて行く。ゴヤの「戦争の惨禍」といった版画集がその悲惨さを描いていく。ゴヤの作品といえば、「着衣のマヤ」「裸のマヤ」のイメージしかなかったが、戦争に苦しむ民衆を描くことこそ、むしろ近代的画家として、ゴヤのゴヤたる所以であろう。
ゴヤの生涯を見ていくと、その絵画の題材の変遷も興味深い。宗教画に始まり、肖像画そして民衆と、画家に求める時代の要請の変化が分かる。