棚花尋平のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
ラストの悲劇はいろいろな要因が重なってのものだったが最大の元凶はファンフの保護をしていた月の女神の付き人の関係者。
ファンフの身に起こったことは彼女の一族の自業自得だが彼女からしたら知らない間に一族郎党皆56されて怒りをはじめ様々な感情をクランドに向け、命がけの決闘をしかけてしまうのは精神が未成熟な少女だったのだから致し方ない部分もある。
しかし、月の女神の付き人の連中はファンフの″精神が未成熟な少女″という部分を完全に失念していた。
本巻のクランドの昇格試験の試験官が20年も前の古い感覚で正しくクランドを評価できなかったように、月の女神の付き人の連中も今までと同じ感覚でただ一族を失 -
ネタバレ 購入済み
なんか引き込まれた
最終巻まで寝不足になりながら読んでしまった。
世間一般の普通を諦めても、自分なりの信念をもち、生き続ける姿に何かを感じた。
成り上がらないのに面白く引き込まれるストーリーをよく描けるなと感心しました。
雪白とのきちんと繋がった関係があり読んでいるこっちもそれがあったからギリギリ安心というか踏み止まることができたのかな、、となんか切ないなんとも言えない気持ちになりました。
すべてではないが、一部では共感するところもあり、みんなそれぞれ色々な少しずつの理不尽と葛藤しながら向き合いながら生きているのかなと思ってしまいました。
なんか明日からも自分の出来る範囲で少しだけ頑張ってもいいかもなって感じさせ -
購入済み
いい意味で、後を引く終わり方
一気に7巻まで読みました。
少しダークなファンタジー。
チートではない用務員さんが、もがきながらも自分なりの妥協点を探していく生き方が、とても現実的で共感できました。
最終巻となるこの巻も、終わり方が現実的で納得のいくものでした。
続きを見たいけどここで終わった方がスッキリするのではという、読者の想像を掻き立てる書き方で、私は好きです。
次回作を期待しています。 -
Posted by ブクログ
表紙を見て蔵人さんが久々に黒髪に戻っているのを見て、やっぱりこっちの方が「用務員」って感じがでるからいいなぁと再確認しました。作業服の色合いもいつの間にか戻っていましたね。なんだか若返ったような気がしなくもないですが、内面は相変わらずのようで安心しました。
これまでの逃亡生活めいた放浪生活が、砂漠にたどり着いたことで定住に切り替わったようで。ちっとも安息できない灼熱の砂漠を定住の地に選ぶとは、蔵人さんのひねくれた反骨精神には毎度驚かされます。
日本人と異世界人、という異文化コミュニケーションを楽しませてくれる本作シリーズですが、この巻でも砂漠という環境特有の文化や因習、部族間抗争について深 -
ネタバレ 購入済み
やるせなさ満載
面白いという表現ではないと思う。
なぜ、用務員さんは…と言う言葉が何度も何度も思い浮かぶでしょう。やるせなさに引き込まれて行く作品であります。
用務員さんは平穏に暮らしたいだけなのにそれがまかり通らない。約束の大事さや過ちの大きさや自己都合など様々に絡み合い巻き込まれる。理不尽さや穏便に済ませたいのに裏切られるなど表現うまく描かれています。 -
Posted by ブクログ
ネタバレまさか異世界が舞台のファンタジー小説で、現代の少年法問題によく似た事件が発生するとは思いませんでした。
「両親の仇」ということで決闘を挑んできた美少女を返り討ちにした用務員・蔵人さんですが。命を狙われること自体が不幸ですが、そもそも美少女の両親を殺したのは蔵人さんじゃないってところがさらに不幸。
少女の両親が殺されたのは、王様の命令を破って蔵人さんを闇討ちしようとした両親が、王様にバレて粛清されたってのが理由ですからね。お門違いも甚だしい。百歩譲って復讐の矛先が王様に行くのなら理解できますが、それが蔵人さんに向けられたのはただの八つ当たりにしか思えないです。
でも、そんな少女を周りの保護 -
購入済み
雪山で修行します。
異世界に飛ばされた主人公の用務員が、一人雪山の洞窟にこもり、生き延びる為の修練に励みます。全体にハードな作品ですが、一心地ついた雰囲気です。
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