小島環のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
死者を偲んでなく者が多いほど、家の名誉となる。涙をもって個人の功績を称える女性、”哭女”。
中国唐代、神都随一と噂される”哭女”の泪飛は葬式に引っ張りだこ。だが、泪飛には人には決して話せない秘密があった……。
女帝・武則天が治める中国唐代の神都(洛陽)を舞台に、葬式で泣かせるために雇われる”哭女”を主人公とした歴史青春ミステリーです。
知識として、かつて哭女という職業があったことは知ってはいましたが、それを主人公として取り扱った作品は新鮮でした。
扱っているテーマがテーマだけに、全編を通して死と涙、悲しみに塗れた話ではあるのですが、涙の後には心身の癒しがあり、癒しは一歩踏み出す力になる、とい -
Posted by ブクログ
ネタバレまだ年端もいかない子供の頃、ちょっとしたことでピーピーと泣く私は親戚の叔母や叔父に大きくなったら、泣き女になればいいとからかわれていました(今思えば、そんな大したことでもなかったんですが、幼稚園にも行っていない幼児をからかいおって)
そんな経緯もあり、こういう仕事があったということだけは知っていました。
この物語の主人公、泪飛こと燕飛は少女ではなく、少年。早くに両親を失い、幼い妹と弟を養うためにいやいやながらも哭女をしているのですね。
男子だと知られるわけにもいかず、父親が役人だったために科挙を受ける準備をしていた彼は無理をしていた母の死に目にもあえず……。
そんな時に葬儀の帰 -
Posted by ブクログ
祖父が結婚を押し進める。
娘は道具、な現実を進めようとする祖父。
背景を考えると、確かに普通の事で
主人公の方が変、という事にはなります。
周囲二名の男性が良い家、という事もあり
どちらにする、というよりも、こっちに、で。
と思ったら、祖父は骸骨持った方にも持ち掛けてます。
うなずかれたら、先に進めていた話
どうするつもりだったのでしょう??
浮かんでいる、花で飾られた死体との関連性。
そんな事で?! な真相でしたが
見栄とプライドを重んじる、と考えれば
それもあり、なのかも。
ただ、罪を…と思った相手が相手ですが
これもまた、この世界での普通から
かけ離れている、思いもよらない真相、にな