あらすじ
春秋末期の衛国。小柄な十五歳の少年・小旋風(しょうせんぷう)は、盗掘を生業とする養父に育てられた。あるとき彼は、墳墓の棺の中から華麗な琴を発見するが、養父は落盤事故で死んでしまう。小旋風は琴を売ることで貧困から脱し、のし上がろうと考える。彼の野心はやがて、衛国全体を巻き込んでいく。小旋風は自分の唯一の武器である言葉だけを使って、大金を手に入れることができるのか――。第9回小説現代長編新人賞受賞作。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
表紙の装丁から、主人公は女の子だと勝手に思ってた(どうでもいい)
ある意味少年の成長物語。
おもしろかったけど、ところどころ、ん?と思う展開もあり。そこん所もう少し詳しく!と思うところもあり。
でも一気に読めた。
ただ小旋風とケンケンのその後が気になるところ。知音て・・・
Posted by ブクログ
春秋戦国時代の中国を舞台にした歴史ファンタジー小説。
デビュー作とは思えないほど丹念にキャラクターが描かれていて
読んでいて心地よさを感じる出来。
とはいえ、丹念に描くのに専心するあまり
ストーリーがやや小粒なのが玉に瑕。
墓泥棒で手に入れた琴を売ろうとして、
ウロウロしてたというのが大筋だというのは
やはり小さい感じがした。
Posted by ブクログ
おもしろい
古代中国が舞台なので
とっつき難い感があるが
盗掘した琴を小旋風がかき鳴らし
その音を聞きつけて
生きているのか、死んでいるのか
わからない人物が
追いかけてくるあたりから
グッと引き込まれる
始めの旋風が
いつのまにか
嵐のように突き進み
吹き荒れ
やがて
しだいに少しずつおさまり
静かに終わる
平行して
「黒猫の薔薇あるいは時間旅行」を
読んでいたので
身体がバラバラになるような感覚を
味わった
どちらも
時間と音楽を扱っていたので