【感想・ネタバレ】纏足探偵 天使は右肩で躍るのレビュー

あらすじ

中央アジア生まれの瑠瑠は意にそぐわない結婚を断ってくれた父を殺されて、貿易商の小父を頼りに北京へ逃れた。そこで出会ったのは名門家の娘、月華だった。同じ15歳ながら高貴な身分の証である「纏足」をしており外を自由に出歩けない月華。瑠瑠は「ある劇団の頭領が殺された事件を調べてこい」と命じられ、彼女の“足”となって事件の解明に乗り出す。異なる文化、思想の少女ふたりだったが、奇妙に深まるコンビネーション。中国清代を舞台に、友情を育みながら事件を解決していく、少女同士の絆と信頼を描いた青春中華ミステリー。

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Posted by ブクログ

聡明な少女は纏足のため事件を調査できない
→彼女の脚となって回族の少女が動く
という設定を思いついた時点で文学賞モノだと思うんです。面白かったし、このネタでよくここまで読みやすく書けるな、と。

いざ思いついたとしても清王朝のこと、中央アジアにおけるイスラームのこと、確かな知識とフラットな見方を備えていないと、登場人物の名前すら作れない。
「探偵」とあるがべつに本格ミステリではない、とか、そんなことは面白ければどうでもよく。
最後、スケールが大きくなっていくのも連作小説としてたまらない(いやまあ、このネタで長編一本作れたやろ!作ってくれ!とは思ったが)。
続編でも長編でももつと読みたいなぁ

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2025年12月05日

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