あらすじ
舞台は唐代の中国、神都随一と噂される哭女の“泪飛”は葬式に引っ張りだこ。葬儀では涙を絶やすことは許されない。そこで盛大に涙し故人の功績を称え謳うことが家の格を表すため、いい家柄の葬儀では優秀な哭女が雇われるのだ。しかし泪飛にはある重大な秘密があった。それは周旋屋の老婆・右聴と泪飛だけが知る事実――泪飛は少年なのだ。女装姿で哭女を続けなければいけない少年の苦悩と成長、そして年上の貴族青年・青蘭との奇跡のような友情を描く。新時代の旗手が放つ歴史青春ミステリ小説!
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Posted by ブクログ
武周時代、両親が亡くなり路頭に迷う所を、哭女として弟妹を養う事となった少年の成長と、挑む葬儀の死の真相を追うミステリー
過酷な環境と未熟な子どものできる事、考えられる事は限られていると痛感します
忌まれる職業であり女性しかなれないけれど、10才の少年という事で女装をして、13才で都一の哭女となった泪飛と、そんな彼に訪れる運命の出会いの物語
最終章で、成長した彼が鏡の中の自分に語りかける一言に号泣しました
Posted by ブクログ
哭女という職業についている少年、燕飛。
身辺の謎や人間関係や世の中の不条理にその身を晒しながらも強く生きてゆく。
友情も恩も妙に美しく時代(則天武后の頃)の華やかさや妖しさやあやうさと相まってボーイズラブの雰囲気を醸し出している。
Posted by ブクログ
葬式で泣くことを生業とする女性“哭女”。弟妹を養うため、少年の燕飛は人気者の哭女『泪飛』として働いていました。
ある葬式の場で青蘭と出会い、亡くなった青蘭の親友の葬儀の場で見たことを教えて欲しいと言われます。青蘭の為に調べることを約束した燕飛は ――。
葬式は人間の生き様、本性が表れる場所だと思います。
ファンタジーのようなミステリーのような、燕飛と青蘭の青春物語のような、ラストが前向きで良かったです。
Posted by ブクログ
全体の雰囲気とかしっかりした世界観とか好きなのだけど、ストーリーがなんかあっさり解決&終了で、結果的に物足りないという感想だった。
青蘭が主人公をやたら気に掛ける理由も、いまいちしっくりこないというか。え…あれでそこまで恩ある?それともこれは恋愛なの?まぁそんなもんなのかな。この中の世界では。
設定とか面白いんだけど、なんか惜しいな…という印象。