藤田貴美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
当時リアルタイムに読んでいた時と同じように読んでいた部分もあれば
全く違う場面が見えたシーンもあった。
イラストが変わっていることも理由のひとつだろうが、やはり自分自身の立ち位置が変わっていることが大きいのだと思う。
筆者のあとがきにもあったように、こうして読んでみると、特殊な人に見えていた有栖川さんが至極普通な大人の人に見えた。
それも、自分がおとなになったせいなのだろうか。
彼の弱さだとか、情といったものが、当時と違った形で見えた。
かきおろしについては、事前にツイッターのTLでなんとなく、
どうもすごいことが書いてあるらしい、ということはわかっていたのだが
覚悟の埒外で叫びそうになっ -
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Posted by ブクログ
終わった・・・。
みんな、幸せになれて良かったね。おめでとう。
というのが、読み終わって最初に思ったこと。
小説を読む時、私はいつも、登場人物の物語を覗かせてもらっている感覚で読みます。
だから、読み進んでいくといつも、彼らと一緒に喜んだり、切なくて心が痛くなったり、ワクワクしたりしてきました。
朱音ちゃんや坂本君、藤谷センセイ、それに本作では高岡尚サマやユキノも心の中を垣間見せてくれて、それぞれに同調したり反発したりしながら、TBの行く末はどうなるのか、ハラハラしながら読み進んだものです。
彼らはこういうカタチで幸せになっていくんだなぁ、と素直に思いました。
足掛け何年になるんだろ -
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Posted by ブクログ
青春そのものと言っても過言ではない、私にとって大切な小説。
当然当時発行の文庫は持っているけれど購入。
イラストは羽海野チカさんのものが一番好きだったので
そのあたりは多少残念ではあるものの
2冊分がひとまとめになっている点、最終巻と同じサイズになる点は嬉しい。
再収録分について多くを語るつもりはないが
パワフルでキュートな朱音を主人公において
ライトノベルらしい軽くスピード感のあるテンポと
重く痛々しい心情のバランスが程良く
随分前の、それこそテレホンカードが普通に出てくる時代の物語なのに
違和感を然程感じない。
初めて読んだときに感じた『熱』を、今も変わらず感じることが出来る。
書 -
Posted by ブクログ
待望の第10巻。
EXITの連載が始まったのは、まだ私が中学生くらいの頃だったから、かれこれ15年以上は続いてることになる。
だからといってマンネリ化しているわけではなく、作者の頭の中にあるストーリーをじっくり丁寧に書き込みながら、着実に展開されている作品。
こんな風に、物語のはじめから最後までを丁寧に描けるのが、漫画のよさなのかもしれない。
映画やドラマでは、物語のごく一部を切り取ったものしか表現できないし、小説だって、こんなに長い連作にするのは無理だろう。
当初は同世代だった自分が、いつの間にか彼らと同じように年を重ねていることに驚くけれど、こうして新作が届くたびに、彼らも同じテ