海空りくのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
どれだけ酷い対応をされても「晴香が大好きだ」と本気で考えている博道をまるで底の知れない沼に引きずり落とすかのように癒やし続ける時雨がとっても危険な色香を振りまき続けているね
本作は恋人が居るのに恋人と瓜二つの妹とただならぬ関係になってしまうガチの不倫モノ。これを恋愛作品として成立させようものなら、どうやってその不倫に正当性もしくは納得感を出すかが問題となってくるのだけど、本作では博道を臆病ながらも誠実な人間として描き、同時に晴香を純情ながらも彼氏の事情を考えない人間として描く事でこの泥沼のような状況に説得力を出しているね
特に博道という主人公は好感が持てるキャラクターに仕上がっているね
精神的に追い込まれた状態で時雨の毒牙に度々晒されるのだけど、だからといってすぐに時雨に溺れるような事はせず、その度に自分を責め晴香への好意を再確認する姿勢はなかなか出来るものではない
ただ、それは背負いきれない罪悪感を自分一人で抱え込もうという事でもあるのだけど
ここで双子の対応が非常に対称的であるのは幸か不幸か
この巻で晴香は男性にとってはとても理不尽な要求をしてくる。それは博道の苦悩をまるで理解していないもの
でも、晴香は晴香で博道が大好きなんだよね。ただ、大好きだからと欲に溺れる状態を嫌悪し、自分の中にある理想の「恋人関係」を優先してしまう
それが健全な男子高校生でありつつも誠実であろうとする博道を余計苦悩させる
時雨はその点、かなり現実的
第1巻の後半でも俯瞰的に性衝動などを見ていた。またこの巻でも博道への衝動に突き動かされて博道を惑わせるような言動をするけれど、全体的には理性的な言葉は失わない。彼女は我慢をしない状態に突入しているのだけど、かといって博道の都合や誠意すら無視しているというわけじゃないんだよね
暴走した自分に対して精一杯の強がりを貫こうとする博道の意思を尊重している。アプローチそのものは行っても最後の一歩だけは博道が本心から自分若しくは自分を通して晴香を望む時を待っている
晴香と時雨については後書きでも触れてあるけど、どう考えても不倫による両親の離婚が尾を引いているんだよね
それによって晴香は本当の愛について過剰な幻想を抱くようになり、時雨は愛に幻滅し恋愛感情を計算的に捉えるようになった
この二人の傾向と博道の相性が恐ろしく悪いのがこの作品の面白さをより引き立ている
博道の誠実さは晴香と相性が良いが一方で男としての健全性が拒まれる。男としての健全性は時雨を求めてしまうが、誠実さが溺れるのを踏み留まらせる
もはや博道と晴香の恋仲は破綻しているようにしか見えないが、この三人の関係は博道がそれでも晴香への好意を貫き、そして博道と時雨が我慢する事で成り立っている
というより、むしろ時雨の温もりが博道を癒やし、その心が壊れるのを防いでいるまである。第1巻では晴香の手を握る事すらドキドキしていた博道が晴香と居る時間を苦痛に思うようになり、対称的に油断できない妹だと感じていた時雨との時間に安らぎを感じるようになるなんて
あの水風呂のシーンからはただの不倫モノとは呼べない程の雰囲気を感じられたよ
このまま時雨が陰となり、晴香に知られぬまま関係がズブズブと続くのであってもバレなければ大きな問題にはならなかったかもしれない
けれど、時雨は一歩を踏み出した。
不倫がバレた後に訪れるのは破滅を孕んだ修羅場。時雨が晴香に対してどこまで喧嘩を売るか、そして晴香は博道と時雨の同居を知ってもその好意は変わらないのか?
いや、本当にこの作品はどこまで暴走してしまうのか恐ろしさを覚えつつ期待感を抱いてしまうよ -
購入済み
序盤はありきたりなラブコメで正直読み進めるのが辛かったが、中盤からの展開と終盤の独白で一気に心を掴まれた。 最後まで読む価値はあります。
2巻が待ち遠しい! -
購入済み
読了。
結末は予想通りでした。
が…そっかぁ、そんな風な展開に持って行ったかぁ〜
っと思うくらいに、ある意味謎なストーリーとなってて正直驚くと同時に愉しめた。
やはりメイドさんは最強なんだね。 -
購入済み
まぁ
良いんじゃないっすか?
王道と云えば王道だろうけど、そうでも無いストーリー。
2巻を読み終えて、大方の結末は予想出来たけど…
とりあえずは次巻を読んでみますか。
さて3巻。 -
購入済み
終盤になるほど面白い
タイトルと表紙の可愛さにつられて購入。
序盤は只のラブコメかなという感じでしたが、終盤は想像以上に引き込まれた。
挿絵は表紙ほど可愛くはないかな。。。 -
ネタバレ 購入済み
一部完(?)かな
チートキタ━(゚∀゚)━!
自分の体が思ったように動かせる…まぁ、一輝だし?で片付けよう(笑)
長かった祭が完結、その後の展開でグダグタのドロドロとか、「何でこんなことになったの?」的なことには、ならないで欲しいなぁ。伏線は出てるけど…
とりあえず挨拶行ったら「我が国の騎士団殲滅してみよ」とかの無茶ぶり期待してます
面白かった(*´ー`*) -
Posted by ブクログ
ネタバレ二巻でも思ったんだけど、地の文が感情的すぎるのが読みづらいなぁ。
状況描写が必要以上に感情的なので、読み手と語り手の間に温度差が生まれてしまう。
要するに、読んでいて小っ恥ずかしい。照れる。
-ああ、なんということだろう、一輝はこの展開をはじめから予想していたのだ!-
みたいなノリが、キャラの台詞ではなく、地の文で行われる。
よく言えば作者の個性。悪く言うと独り善がり。
この手の手法はここぞという場面で使われるなら読み手の気持ちも高まると思うんだが、最初から終始多用されると、読み手としてはついて行きにくい。
つまり、読み手と語り手の間に温度差が生まれるとはそういうこと。
やられっぱなしで無抵抗なままのキャラたちは悲劇に酔っている様に見える。
一輝もステラも、刀香もみな己の悲劇に酔ってないか?
諦めて受け入れる前に、まだ出来ることがあるんじゃないのか。
この手の理不尽は、物語上で必要な場合は、キャラクター達が間抜けに映らないよう、言い訳を十分に用意しておいて欲しい。
一輝に関しては理不尽に流されてしまうだけのイイワケが色々と用意されているけど、ステラやシズク、トーカは無為に流されてしまう理由がないか、弱い。
その辺りがモヤモヤしていまひとつノレなかった。
それでもまあ十分に楽しめるんだけど、惜しい。