田中亜希子のレビュー一覧
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これはガツンとくる。
マミがあまりにも強権的で、信仰っていったいなんなのと思うけど、「宗教」をたとえば「受験」とか「就職」に変えたら、同じようにそれが「あなたのため」と信じこんで子どもを抑圧する親はたくさんいそうだ。
シオマラはそれでもぐれたりせず、戸惑いや自信喪失、反抗心などをすべて詩の形でノートに書きつけることによって、かろうじて自分を保っている。それだけに終盤のマミとの対決は、まさに燃えあがる激しさ。よくぞ戦った!と感動する。
詩のスラム(競技会)。ラップバトルとも似ているところがありそう。語りの文化が若い人たちにもこれだけ浸透してるってすごいな。読み途中の『オンザカムアップ』(こっちはラップ)とも似ているところがあって、ときどき頭のなかで話が混じってた。 -
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深い森に囲まれた小さな家で、ナンキーおじさんとふたりで暮らしていた少年オジョ。
オズの国は食べ物が全員のものがたっぷりある。なので、食べ物がなくなったので、食べ物のある場所へいくため北の山へとむかう。
しかしそこにいた「ねじくれ魔術師」の薬のおかげでおじさんがかちこち固まってしまった。もとにもどすため、魔法の薬の材料を集めるために、オジョは広いオズの国を旅することに。
おなじみのドロシーやかかし達も登場しますが、パッチワーク娘のハギレ、ガラスのネコ、ムカムカ・・・愉快な仲間がくわわりました。
ハギレの陽気さ、オズの国の不思議な法律、なるほどねーっと納得いく理由、楽しいですね。悪役というものがでてこないんですよねえ。ほんわかしていいよね。
オズシリーズは好きですねえ。何度も読み返したくなるね。 -
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ネタバレインフルエンサーで女性誌にも取り上げられている「田中亜希子」さんの著書を読みました。
著書ではMIND、SKINCARE、FASHIONなどの7つのテーマが盛り込まれた内容となっています。まずMINDで、著書自身がどう在りたいかを明確に描いているのが伝わってきました。目標を明確にすることで、人はそこへ向かう力が働くなと感じました。
FASHIONのテーマでは、私も服が大好きなので共感ばかりでした。特に、後ろにポイントがある洋服は、ふとした瞬間に意外性を持たせ「大人」な感じがして好きです。私も背中が少し空いた洋服や、後ろにデザイン性のある洋服を愛用しています。
著書では、他にも様々な角度から美や健康について学ぶことができるのでおすすめです。 -
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ネタバレ1巻目の時も思ったが、旧版を読んでいる者にとっては違和感がありすぎる。上げたらキリがないが、校外学習のシーンで踏みつけられたスケッチブックの一文、旧版では「誰かがやったとは考えるのも恐ろしく」が消されているしイザベルの言葉も「ひどい事をするなんて」に変わっている。「ロバーツ先生は『厄介な事が起きたな』と内心舌打ちをした」も消されている。これは、表現規制だろうか。教師として最低だから。最後のシーンではルーシーとマージェリーの休暇中の過ごした方については、完全に作り替えられている。新訳は現代の子供達にも読みやすいように、さらには英語力のある子供達への配慮だろうか。
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ニューヨークのハーレムにドミニカから移住した両親と双子の兄ツイン(本名はエグゼイヴア)と暮らす高校2年生の少女シオマラ。
家では、厳格なキリスト教徒の母が、女の子の自分だけに厳しいこと、信仰を共用することに不満を持っていたが、強い母には逆らえなかった。
外に出れば、豊満な体つきからからかわれたり、言い寄られたり、悪く言われたり、触られたりと傷つくことも多かった。異性に関心もあったが、ツインからも、親友のカリダーからも共感は得られなかった。
高校は、ツインの通う天才学校と違い、底辺校。
だがそこで、シオマラは生物の実験パートナーとなったアマーンと、英語の教師ガリアーノ先生と出会う。
アマーンはシオマラの詩と音楽の世界を共有し、異性への関心を掻き立てたので、シオマラは母からきつく禁じられている男の子との交際を始めてしまう。
ガリアーノ先生は、シオマラの書く文章が詩的なことに気づき、始めたばかりの「スポークンワードポエトリー部」に勧誘する。シオマラは、彼女に見せられた詩のパフォーマンスビデオに心を奪われ興味を持ったが、その活動日は、母に強要されている教会の堅信クラスのある日だった。
厳格な母への怖れと反抗心を持つ少女が、傷つきながらも自身の関心を追求し、自分の心に気付き、周りを動かしていく過程を、シオマラの散文日記形式で描いた物語。
******* ここからはネタバレ *******
修道女になりたかったのに、ドミニカからアメリカ在住権を得るためにパピ(シオマラの父親)と結婚したという母は、自分の叶えられなかった夢のために、娘に厳格なキリスト教徒であることを強要します。そしてそれは、勉強と聖書が大好きな双子の兄ツインには自ずと優しいものになるのです。
母が欲しかったのは、ツインのような、おとなしくて神様が大好きな女の子だったから。グラマラスで、外に出れば男の人から色目で見られたりからかわれたりする少女、こぶしを使って戦う少女ではなかったのです。
そんなマミも、ドミニカでは、こぶしに消えない傷あとをつけられて「信仰心」を教わったのです。
兄のツインは天才少年で、飛び級をしているのでシオマラは小さいころから同じ学年になったことがない。双子なのにあまりに違いすぎるので、痛みの共有ができないし、天才にありがちな過集中のために、同じ空間にいてもシオマラは疎外感を持つことがあるのです。
それでもシオマラはツインが大好きなのでした。
そして、シオマラは、ツインには白人のボーイフレンドがいることを知ります。シオマラは、マミ(母親)自慢の息子のツインが、罪の子になってしまった、でも、マミから守ることは不可能と悩みます。そんなときは、アマーンからのメッセージを見ても気が晴れなかったのです。シオマラの心に占めるツインの大きさがわかるエピソードですね。
でも、アメリカのキリスト教も、ゲイは禁止なんですか?
アマーンは、トリニダードトバゴ出身の男の子。学校で絡まれているシオマラを守ってあげなかったエピソードは、状況がよくわからなかったのだけど、シオマラをがっかりさせたことは間違いないのでしょう。傷ついていたシオマラはアマーンさえも排除してしまいました。
でも、家出したときに連絡をとったのもアマーンで、シオマラが2ヶ月も無視していたのにちゃんと会いに来てくれたんですね。それに、彼女が行為を途中でやめようとしたときにも、思いやりのある行動をとっています。
高校生の男の子としては、考えられないぐらい紳士ですよね。いやぉ、女の子読者の皆さま、現実はこんなことばっかりじゃないことをお知りおきくださいね。
アマーンと別れたあと、詩のクラブに入って、自分の言葉に耳を傾けてもらったシオマラは、もうアマーンは必要ないと思いますが、それだけ自分の気持ちに耳を傾けてもらいたいと思っていたということですよね。母親は、問い詰めはしても、その答えを聞いてはくれていなかったから。
ガリアーノ先生が大きな救いです。シオマラの詩の才能に気付いて伸ばそうとしてるし、彼女の状態が悪そうだと感じると手を差し伸べています。そして、母親との諍いから家出したことを知ると、「でも、必ずお母さんとは話さないとね。ちゃんと話すの。それから、どうにかして見つけなさい。お母さんの生き方とうまく手を結ぶ方法をね。」
教会のショーン神父が謎の人です。けっこう物分り良さそうに見えるのですが、シオマラが天地創造についてした質問には答えていない。でも最後には、おかあさんとの仲立ちになってくれるんですよね。きっともっと早くシオマラ親子の問題に気づいていたのでしょうから、母親に、厳格すぎる子育てについて話してくれたら良かったのに、とも思ってしまいます。だって、母親が耳を傾ける唯一の存在だったでしょうから。
教会に疑問を持つシオマラの言葉に共感します。
「神に対して負い目を感じていなければ、私はもっと楽に生きられるのに」
宗教は、きっとよりよく生きるために生まれたものだと思うのですが、いつの間にか人を縛る道具にとして利用されるようになってしまったように思います。
母親もきっと昔は信仰を強制されていて、それを受け入れたので(受け入れた自分を否定したくないので)、シオマラたち子どもにもそれを受け継がせようとしたのでしょう。
信仰が次代に受け継がれる「負」の負債になってしまっていいのか?と思いますが、きっと世界的に見るとこういう考え方は少数派なのでしょう。
シオマラが宿題の下書きにした詩が、彼女をとっても表していると感じました。
「そう、これがシオマラ。
むきだしのこぶしをにぎりしめ、
自分の名前を正しく読まれるように、
聖人になることを期待されないように、
大人の女性として(いいことなさそうだけど)尊重されるように、
世間と戦う。」
物語全体の重さ、大きさに比べて、ラストの収まり具合が軽すぎてアンバランスな感じを受けました。ここまで重厚な作品だったのでさっさと全てがうまく行き過ぎたことに違和感を感じます。
これなら、オープンエンディングでも良かったのではないでしょうか?
でも、この残念なラストがあっても、心理描写が深くて読み応えも十分。読後感の良い作品でした。
ただ、娘を持つ母としては赤裸々な性的関心や描写が気にかかります。
共感を持つにはいいと思うのですが、引くときにちゃんと引いてくれるアマーンのような男の子ばかりではありません。
どんなに読解力があっても、小学生には薦められません。やっぱり”しっかりした”高校生以上、むしろ思春期を理解したい、思い出したいオトナのためののための作品だと思います。 -
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ニューヨーク、ハーレムのハイスクールに通う女の子シオラマ。あるいはX。
それが重要なことかは分からないけれど、ドミニカからの移民二世。
彼女の書き綴ったものが、ポエット、詩になって花開いていくところを、彼女の全てとともに見守った感じ。
熱心なキリスト教徒の母親のしばりのせいで、信仰や教会に疑問を持ち始めてしまったシオラマ。
双子の兄、友人、恋?
シオラマを理解しようとしてくれる英語の教師、神父様。
そして、ポエトリー部の存在!
彼女の物語の全てが詩のカタチで書かれている。
自分の15歳を思い出して、Xと一緒になってマミ(母親)に対して熱くなってしまった。
ダメ、ダメと言われ続けてきたXに、英語教師のガリシア先生が言ってくれたひと言が、本当に素敵で、Xもマミも教会も、全てを救ってくれた感じがした。
幼い頃は自然に受け入れていたはずの信仰心との葛藤は、日本人でもわかるようにかかれているんじゃないかな、恋する想いと共に。
マイノリティ、信仰心、恋、母親との葛藤、詩の競技会(スラム)へ向かって着地していく所が、とってもかっこよかった。
泣きそう! -
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貧しくとも、夫のジムに特別なクリスマスプレゼントを贈りたい。デラはある決意をする。しかし、ジムからのプレゼントは……(賢者の贈り物) どんな金庫でもたちまちの内に開けてしまう大泥棒・ジミーは恋に堕ち、過去を捨てるけれど……(よみがえった改心) 一日だけ大金持ちの振りをしてとびきりのおしゃれと贅沢を楽しむチャンドラーは、貧しそうな身なりの娘を助けて、つい…(おしゃれさんの失敗) 二回も偶然にもらった「緑のドア」と書かれたカード。ルドルフの冒険心が疼いて…(緑のドア) 窓から見えるツタの最後の一枚が落ちた時、自分の命も消える。そう生きる気力を失っていたジョンジー。けれどその一枚は、どんな風にも雨にも耐えて…(最後のひと葉) 短編の名手として世界中で読み継がれているオー・ヘンリーの珠玉の名作がつばさ文庫に登場です。
むかし、講談社から出てたメルヘンを集めた短編集のうちで、多分一番読んだのがこの「賢者の贈り物」でした。挿絵が綺麗だったからなんだけど、やっぱりそれぞれ自分の大事なものをお金に変えて、相手の素敵なものの為に贈り物を贈る、その素敵なものは既に失われていたけれど…と言う愛の形に幼い私が純粋に感動したんだと思います。文章の方は結構投げやり(愚か、とか書いてるし)ではあるんですけど、そのそっけなさが逆にデラとジムの暖かで尊い愛情を引き立てていると思います。あと「賢者の贈り物」ってタイトル昔から謎だったんですけど、イエスに贈り物を贈った東方の三賢者のことを言ってるんですね。最後のくだりの文章がすごく好きです。
で、オーヘンリーはずっとこの賢者の贈り物しかしらなくて、最後の一葉は概要だけ知ってるけどちゃんと読んだことは無い。短編の名手ということも全く知らなくて、読む作品のほとんどが初見でした。日本で言うと、ジャンルは違うけど星新一っぽい感じがしますねー。「よみがえった改心」にくい終わり方ですねえ~好きです。「警官と讃美歌」は最後でこれかよ~って苦笑しちゃってちょっと虚しいんですけど、一応話の中に救いがあっていいですよね。刑務所から出て来たらきっとソーピーはまっとうに生きていこうとするだろうし。これ落語にあっても面白そうだなー。「ハーグレイヴスの二役」もおおっ、と驚く終わりだし(これもまたニクイのだ)「お金の神さまと恋の神さま」はツンデレ乙って感じでやはりニクイ。「おしゃれさんの失敗」は日本のそれこそ落語とかに類似作品がありそうだなあー。ででで、私が一番好きなのは「緑のドア」ですねー!これすごく不思議だしほっこりするし、運命と言うか偶然のいたずらというか、縁といいますか。「水車のある教会」は多分そうなんだろうな~と思いつつもクライマックスで不覚にも泣いてしまいましたわ。そして有名な「最後のひと葉」はまさか百合(おい)だとは……概要は知ってたんですが女の子同士だったとは知らなかったのですよ。死にたいなんて思うのはいけないこと、うん、うん… ああ感動いたしました。これも日本人好きそうな話ですね。自己犠牲の憐みがある。
他にもオーヘンリー読んでみたいなあ、と思ったのだけどつばさ文庫で続刊はあるかなあ。二大代表作を冠にしちゃったしなあ…でも読みたいなーなんかいいのないかなっ