田中亜希子のレビュー一覧
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大好きな「おちゃめなふたご」シリーズ第二弾の、新訳版です。
セントクレアズ学院の生活を目一杯楽しむ双子に、甘えん坊で泣き虫でナルシストの従姉妹、アリスンも加わって…。
アリスンは友達にするならちょっとどうかなと思う子だけど(シリーズが進むごとに成長していくので、後になるとそうは感じなくなると思いますが)、可愛くて好きなキャラクターでしたので、新訳で会えて嬉しいです。
後書きで訳者さんも話されてましたが、現在の価値観、大人になった今、旧訳より解像度が上がった新訳で読むと…
セントクレアズの子供たちがマージェリーにしたことって、「いじめ」なんですよねー…。
皆、正義感が強く真面目でユーモアもあ -
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子供の頃に夢中になって読んでいたシリーズの新訳版です。
ずっと、「もっと完訳に近い本が日本でも出ればいいのに!」と思っていましたので、書店で見つけて歓喜しました。
旧版よりは細部まで訳されていて、ゆえに解像度も高いです。
上流の学校で甘やかされて付け上がった双子を案じた両親に、良識あるセントクレア学院に入れられた主人公のパットとイザベル。
最初は意地を張って、学校に馴染もうとしなかった双子だけど、やがて学院の素晴らしさに気付き、友達にも心を開いて、勉強もスポーツもがんばるようになって…。
イギリスの寄宿学校、真夜中のパーティー、美味しそうな食べ物。
幼い頃の憧れが、新しい言葉とイラストで現 -
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ネタバレ二次性徴を迎えたシオノラにかけられる言葉やプレッシャー、清くありなさいなんて枠にはまらない。
体の中でグラグラ感情が煮立っていく。
その熱を苛立ちを悲しみを怒りを詩が形にしていく。
表現するということがシオノラを救う。
ノートを燃やされた時は読んでいて絶望しそうになったけど、母親に精一杯詩をぶつけるシオノラは悲しくて強かった。
「私の中にある」
私だったらマミを許せそうになかっただろう。
いや、シオノラは許してないかもしれない。
それでも絡み合ったネックレスを解くように家族と向き合った。
これは怒りと悲しみについて書かれた本かもしれない。
でも希望でもある。
是非中高生に読んでもらいたい。 -
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これはガツンとくる。
マミがあまりにも強権的で、信仰っていったいなんなのと思うけど、「宗教」をたとえば「受験」とか「就職」に変えたら、同じようにそれが「あなたのため」と信じこんで子どもを抑圧する親はたくさんいそうだ。
シオマラはそれでもぐれたりせず、戸惑いや自信喪失、反抗心などをすべて詩の形でノートに書きつけることによって、かろうじて自分を保っている。それだけに終盤のマミとの対決は、まさに燃えあがる激しさ。よくぞ戦った!と感動する。
詩のスラム(競技会)。ラップバトルとも似ているところがありそう。語りの文化が若い人たちにもこれだけ浸透してるってすごいな。読み途中の『オンザカムアップ』(こ -
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ネタバレインフルエンサーで女性誌にも取り上げられている「田中亜希子」さんの著書を読みました。
著書ではMIND、SKINCARE、FASHIONなどの7つのテーマが盛り込まれた内容となっています。まずMINDで、著書自身がどう在りたいかを明確に描いているのが伝わってきました。目標を明確にすることで、人はそこへ向かう力が働くなと感じました。
FASHIONのテーマでは、私も服が大好きなので共感ばかりでした。特に、後ろにポイントがある洋服は、ふとした瞬間に意外性を持たせ「大人」な感じがして好きです。私も背中が少し空いた洋服や、後ろにデザイン性のある洋服を愛用しています。
著書では、他にも様々な角度から美や -
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ニューヨークのハーレムにドミニカから移住した両親と双子の兄ツイン(本名はエグゼイヴア)と暮らす高校2年生の少女シオマラ。
家では、厳格なキリスト教徒の母が、女の子の自分だけに厳しいこと、信仰を共用することに不満を持っていたが、強い母には逆らえなかった。
外に出れば、豊満な体つきからからかわれたり、言い寄られたり、悪く言われたり、触られたりと傷つくことも多かった。異性に関心もあったが、ツインからも、親友のカリダーからも共感は得られなかった。
高校は、ツインの通う天才学校と違い、底辺校。
だがそこで、シオマラは生物の実験パートナーとなったアマーンと、英語の教師ガリアーノ先生と出会う。
アマーンはシ -
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ニューヨーク、ハーレムのハイスクールに通う女の子シオラマ。あるいはX。
それが重要なことかは分からないけれど、ドミニカからの移民二世。
彼女の書き綴ったものが、ポエット、詩になって花開いていくところを、彼女の全てとともに見守った感じ。
熱心なキリスト教徒の母親のしばりのせいで、信仰や教会に疑問を持ち始めてしまったシオラマ。
双子の兄、友人、恋?
シオラマを理解しようとしてくれる英語の教師、神父様。
そして、ポエトリー部の存在!
彼女の物語の全てが詩のカタチで書かれている。
自分の15歳を思い出して、Xと一緒になってマミ(母親)に対して熱くなってしまった。
ダメ、ダメと言われ続けてきたXに -