登場人物表に「有栖川有栖」の名前があるのに、執筆者の中に有栖川先生の名前だけが無い…だと…(ざわ…)。
いやいや、各先生方が一章ずつ手がけてらっしゃるのに、何故か法月先生が二章手がけてるじゃないか!この辺にトリックの肝があったりするんでしょーよー!(興奮)と思ってたら。
中盤で「案の定ルイス・キャロ
...続きを読むルきたこれ!見立てや!有栖川先生がキーなんやー!」と鼻息荒くしてたら。
全 然 見 当 違 い だ っ た←本当に悲しかった…
後書きを読むと、有栖川先生、リレー連載途中で執筆を断られたとのことΣ('_')がーん
そりゃ途中まで登場するよね…執筆者として名前載らないよね…涙。
余計な勘繰り(メタ要素の検討とかね…泣)をしたことで、肝心の推理の方はお手上げ状態でした(・・)お粗末…
さて、アリスショックは置いといて、本編感想\(^o^)/いきまっす
お馴染みの作家から初めましての作家まで、彼らが生み出した名探偵ORワトソン役の競演が楽しめるリレー作品…という意欲溢れる本作。
ただ、冒頭で編集部が述べた「これまでのリレー小説の欠陥を少なくすることに努めたルール作りを設定する」ことで、「推理小説としての出来」は及第点をクリアしているかもしれませんが、それはおいても全体的にとっ散らかってる印象はどーしても拭えない。
複数の作家の競作なんだからそれは仕方ないよな~とは思うのですが、それにしては散らかり方が妙に小さくまとまってた気がする。各章で「謎の焦点をどこに見出すか」が二転三転したりする割には(そもそもそういうルール設定なんですが)、なーんか物足りない。味気ない。うん…この辺の考察は評論家の皆さんが既にやってるかもしれないし、多分お門違いな指摘かも分かりませんが、この豪華なメンツでこんな風に小さくまとまっちゃったのは、ちょっぴり残念な気がするのでした。
ルールで縛らなきゃ、もう少し弾けてたかもなあ。でも、そしたら推理小説としてイマイチな結果になってたのか…うむ…わからん…←
と、散々言っておきながらも、何だかんだ楽しめたのは、やっぱり大好きな作家達が大好きなキャラをお互いに動かしあうというリレー小説ならではの醍醐味を味わえたからですね\(^o^)/
「話し方違和感~!」とか、「そのキャラがそんな考え方するか~?」とか、キャっキャしながらニヤケが止まらない(笑)。これは楽しい!
特に、笠井先生の硬質な文体の後に来た岩崎先生のダルッダルな刈谷正雄の章ね(笑)。岩崎先生の作品は未読ですが、ちょっと気になっちゃったもん、刈谷正雄(笑)。
彼の話し方がとても「当世の」(笑)30になる男の話し方じゃなかったのがすごくツボでした(笑)よしんば本作が書かれた80年代後半~90年代の設定としても、ちょーっと無理がある気がする~(^^)法月青年とアリスを「変態」呼ばわりしてたのもグッときました(笑)。
アリスの扱いが序盤から軽い気がしたのは少し寂しかったのですが、今作で諸先生方に一貫してキャラ濃く描かれてたのは「女たらしセクハラ男」扱いされてた法月綸太郎ですね~(笑)。ちょっと、本物の法月先生こんな方なんじゃないの…と邪推してしまいました(笑)。
気になったのは、何名かの方が描写してらっしゃいましたが、「とても人を殺すようには見えない…こいつじゃないな」って、探偵に言わせてたこと。それ、探偵に一番言わせちゃいけないセリフじゃないすかね(笑)。
そして、何といっても執筆陣の最後の解説!
先生方のお人柄がしのばれて大変に面白く読ませて頂きました(^o^)b
後に丸投げの笠井先生。
アリスと法月青年が恋愛関係(笑)にあり、多情な(笑)有栖が不貞を働いたことに憤った末の犯罪ってオチでええんやないの~な、岩崎先生(笑)←酷い(笑)。
大分昔に書いたものだから自分の解答編どんなんか忘れちったてへぺろ☆な若竹先生。
笠井先生への惜しみないリスペクトが感じられる北村先生(普通)(誉めてる)。
有栖川先生が抜けて大変だったよ僕は…いや、もともと執筆遅れてたけどねゴニョゴニョ…な法月先生。
そして本作が日の目を見ることに寄与した最大の功労者であろう、巽先生(感動)。
うーん。堪能した。
星3つにしちゃろうと思ってたけど、このレビュー書いてて「何やかんや言ってすごく楽しめたんじゃねーか」とセルフ突っ込みしてしまったので、星4つです←
感想で疲れたので引用~(^o^)φ
雪の舞う大晦日。山荘村にナディア・モガール、刈谷正雄、“私”、若竹七海、法月綸太郎、有栖川有栖らが各人の思惑を胸にやってきた。やがて新年へと日付が変わるころ、幽霊山荘を探索していたメンバーは首なし死体を発見する!吹雪で周囲から隔絶された中、次々と起こる不気味な事件。彼らは真相を暴けるのか?