アレックス・カーのレビュー一覧

  • 犬と鬼 知られざる日本の肖像

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    日本文化をこよなく愛する筆者だからこそ書ける、日本への厳しい批判が並びます。
    出版は20年以上前ですが今読んでも刺さる部分がかなりあります。つまり日本は中々変わることが出来ていないというのが実感出来ます。

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    2024年01月04日
  • ニッポン巡礼

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    著者は日本人以上に日本を愛している方です。
    そして誰よりも日本を憂いています。特に観光
    に関わる点においてです。

    オーバーツーリズム、大規模開発、景観問題
    など、日本人が見過ごしている問題に対して
    強い危機感を抱えています。

    一方でまだその危機が幸いにも及んでいない
    場所には、敬愛の念を隠しません。

    この本では、そういったまだ観光地化されて
    いない場所を訪れたルポです。

    しかしそうなると、これから人が押し寄せて
    しまうのでは?と誰もが思うでしょう。

    著者もその矛盾を抱えながら旅を続けていま
    す。

    そして1971年「かくれ里」を著した白洲正子
    さんの言葉を引用しています。

    「人が知

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    2021年12月22日
  • 観光亡国論

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    2020年には年間4000万人の訪日外国人
    観光客を目標としている日本。

    その目論見はコロナで外れてしまいまし
    たが、それを別としてもあちこちで
    観光客だらけの状況を見て「このままで
    日本は大丈夫なのか?」と感じた人は
    多いと思います。

    何よりその観光地の受け入れるキャパシ
    ティと訪問者数が釣り合っていない「オ
    ーバーキャパシティー」状態です。

    仮にそのキャパシティーをクリアしたと
    しても、それはそもそも一時的なSNSで
    の加熱であった場合は、熱が冷めれば誰
    も見向きもしなくなる「宴の後」が待っ
    ています。

    他にもマスコミでもよく見かける、不法
    民泊や食べ歩きのマナーの問題など、
    挙げ

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    2020年08月04日
  • ニッポン景観論

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    読みながら、なぜか恥ずかしいという気持ちが湧き上がってきた。
    「愛しているならば、怒らねばならない」と白洲正子がいった。
    日本人は日本を本当に愛していますか?という問いかけにたじろぐ。
    どこに行っても、同じような街の景色。川辺や海沿いは、コンクリートで固められている。看板はだしたいだけだす。〇〇をしてはいけないという注意書き。街路の木は病気のように丸裸。
    自然に対して、あるがままが、なぜそんなに嫌いなのですか?
    禅の言葉「明珠在掌」は、昔ある人が、世界一ひかる珠を探して、何十年も諸国を周り、結局珠は見つけられず、最後は自分の掌の中にあった。
    日本は「光る珠」だよとアレックスカーに教えられた。

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    2020年05月28日
  • ニッポン景観論

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    ちょっとした衝撃。
    日本の景観が醜いのは分かっていたが、じゃあどうすればよいのか、というのは分からなかったのだが、本書はそれをクリアにしてくれた。
    欧米の価値観だと言われればそれまでだが、やはり世界
    学ぶ必要がある。

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    2020年04月03日
  • 観光亡国論

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    観光分野に実際に取り組んでいる方には、
    書かれている内容は極めて当たり前の指摘だと思う。
    ただ、何度もカー氏が指摘されるように行政の「時代遅れの観光政策」については処方箋がいくつあっても足りないのは現実。
    この本を読むべきは、行政関係だったり政治家の皆様。

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    2019年08月06日
  • ニッポン景観論

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    改めて怒りに震えつつ、焦燥感に、あわわわわ、となる
    良い本でした

    日本人は季節を大事にし自然と共存しているなんて信じてる人、そんなの絶対に嘘だと気付いてる人、どっちも読んでみてくださいな

    よくわかりましたので焦る

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    2018年11月24日
  • もうひとつの京都

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    京都にいるのに何も知らない。地元京都を見つめ直さざるをえなくさせる一冊。帰ったらあそことあそことあそことあそことあそこに行かないと。街や建物を見る目も変わる。

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    2017年02月13日
  • ニッポン景観論

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    今まで日本の景観をぶち壊しにしてきた無法者に知って欲しい。それは今も続いているのだ・・・そんな著者の憤りを感じさせ、共感もする。
    著者アレックス・カー氏は亀岡、バンコク、徳島県祖谷などを拠点とする多地域居住者だ。

    日本は製造業の時代がピークを過ぎ、今後は観光業育成が課題だが、日本の景観に対する認識に対し、疑問を持つ著者。
    奇抜なデザインで歴史や自然を圧倒する土木構造物・建築物を対象とした「アレックス景観賞」。皮肉たっぷりの解説を楽しめる。

    日本は戦後の70年で見事なまでに国土を汚してしまいました。かつてあった「何もない魅力」が失われている。ブルーシートがない、ビニールハウスがない、看板や電

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    2016年05月16日
  • ニッポン景観論

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    著者はイェール大学で日本を研究していた。外国人っぽい皮肉に富んだ語り口が面白い。
    自身も以前から公共工事一辺倒の景気対策には疑問であった。地方の土建業は、ほぼ公共工事だけで経営されている所も多く、そんな会社は税金の投入がなければすぐ破綻だ。そもそもこれで景気は回復していない。日本の国家予算における土木関連の割合は先進国の中では圧倒的に高く(コンクリートの使用量は米の33倍!)、そのため膨大な財政赤字を積み上げる羽目になった。因みに教育費のそれはOECD加盟国中5年連続最下位だ。こんなことで国の将来が明るい筈が無い。しかもそれだけ金を使って自然を破壊し、更にはセンスゼロの景観をこれでもかと増やし

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    2015年12月10日
  • ニッポン景観論

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    内容紹介
    「醜悪な建築」「邪魔な工業物」「過剰な看板」などの写真を並べながら、なぜ日本の景観は破壊されるのか、貴重な観光資源を取り戻すにはどうすればいいのかなどを論じた、異色のヴィジュアル文明批評。

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    2015年07月01日
  • ニッポン景観論

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    Keywords:景観、看板、観光、リノベーション
    内容は次のようであった。
    ①日本の景観配慮に対する遅れの指摘、看板が景観をみだす→ニーズに合わせるべき②土木は環境との調和を無視してきた、大きく派手に作る事がメイン、今後は撤去が必要③建築でも周辺環境をぶち壊し、びっくりさせることがいいとされている、地味なところには目向けられず、奇抜なものは建てられる④日本全体が無機質な工業モード⑤スローガンに惑わされる逆説的道徳論⑥歴史の否定、古くさいものへの嫌悪→とにかく新しく奇抜に⑦地元へのプライドのなさ⑧ゾーニングがなく、小手先の規制のみ⑨どの街もホテルからの景色は同じ⑩観光客の適切な管理(11)景観

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    2025年05月26日
  • ニッポン景観論

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    日本は美しい、と外国からの観光客から言われることがあるけれど、本当にそうかな?
    例えば新幹線からの車窓。富士山が見えれば綺麗だとは思うけど、目障りで派手な看板や壊れた物置き小屋、線路際に打ち捨てられた粗大ゴミなどがどうしても目に入ってくる。外国の方々も目にするであろうそれらの汚いものに対して、なぜ日本人は無頓着なんだろうといつも感じていた。もっと人の目、観光客の目を気にして欲しい。
    観光地で写真を撮ろうとしても、火気厳禁とか無粋な立て看板やノボリ(これは本当に邪魔)が目立ってしまい、美しくない。
    景観に対する日本人の自覚の無さ、意識の低さ。
    たしかに、外国に行くと車窓からの眺めは本当に美しいし

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    2025年04月12日
  • 観光亡国論

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    昔、旅行会社にいたものとしては耳が痛い。
    でも同時に団体旅行の限界を感じていたのも事実。
    もっと個性豊かな内容の旅行がしたい!

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    2024年08月14日
  • 観光亡国論

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    日本の景観に詳しく、古民家を改修した宿泊施設経営や地域再生コンサルタントをしているアメリカ人による、日本の観光業に対しての問題点と提言をまとめたもの。著者は、アメリカ人でありながら日本に40年以上も住み、欧米人の視点で日本を評価できる人物である。論評は鋭く、勉強になった。渡辺京二先生の『逝きし世の面影』を読んでいる時と同じような気分になった。

    「私は80年代から観光産業の可能性を予見し、京都の町家や、地方の古民家を一棟貸しの宿泊施設に再生する事業を実践してきました。08年には国土交通省から「VISIT JAPAN大使」の任命を受け、その趣旨の通り、外国人旅行者の受け入れ態勢に関する仕組みの構

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    2023年03月19日
  • 観光亡国論

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    空き家問題が進む日本で、古民家再生を軸にある種「ドラスティックにないやり方」で観光需要を満たす戦略を選んだ著者。
    海外の主要旅行地が、その社会のあり方や住民たちに対しての意図せぬ範囲までの影響に反発し指針を変えていった中で
    今後の日本社会を恒久的に下支えすべき観光事業の視座は、コロナを契機に改めて考え直すべきなのだろう。

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    2021年10月11日
  • ニッポン巡礼

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    ネタバレ

    <目次>
    第1章  日吉大社・慈眼堂・石山寺(滋賀県)
    第2章  羽後町田代・阿仁根子(秋田県)
    第3章  能登半島(石川県)
    第4章  八頭町・智頭町(島根県)
    第5章  奄美大島(鹿児島県)
    第6章  萩(山口県)
    第7章  三井寺(滋賀県)
    第8章  南会津(福島県)
    第9章  青ヶ島(東京都)
    第10章  三浦半島(神奈川県)

    <内容>
    東洋文化研究者で、徳島県の祖谷や長崎県小値賀島に滞在型の古民家宿を経営しているイギリス人。彼の「隠れ里」探しの旅の記録。著者の人生の話も出てくる。われわれ日本人が気づいていない、日本のよさを教えてくれる。圃場整備が進んでいない棚田。ブルーシートで屋根

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    2021年01月13日
  • 犬と鬼 知られざる日本の肖像

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    隣の町に立派な多目的ホールができたら、オラの町にも造ってほしい。民間ベースでは、採算がとれない話でも、一度動き出した箱物事業は、誰にも止められない。まるで、太平洋戦争に突き進み暴走する軍部のように。
     この本が書かれたのは、約20年ほど前だが、ここで警鐘が鳴らされた事は、さらに悪化している。東海村の臨界事故よりも、さらに進んだメルトダウンが発生し、一部の先端技術では優れていても、それは危機管理などの技術を後回しにしてきたことが露呈した。赤字財政は止まることなく、国土強靭化計画が大号令のもと進んでいる。今はうまく回っているネズミ講のように、考えたら、そのスキームが破綻してるのは、誰にでもわかるの

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    2020年11月22日
  • 観光亡国論

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    基幹産業が重厚長大型から観光のようなサービス型に転換するという大きなパラダイムシフトの中で、国、地方がどう対応していくべきかの指針になるような一冊。個人的に、国内外問わず地方への観光客が増えれば、例え爆買い中国人とかであっても、その地方の経済が潤うと思ってたけど全くそうではないことを知って、今までの考え方がいかに短絡的やったんや、、となった。「2020年に4000万人の訪日外国人旅行者」は難しくなったけど、アフターコロナで観光業が盛んになった時には必ず役に立つようなことが書かれてました。


    ・人口減少と空き家問題という大問題を抱える中で、成長余地が十分に残された観光産業の育成は日本にとって数

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    2020年09月19日
  • 犬と鬼 知られざる日本の肖像

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    <目次>
    プロローグ
    第1章   国土~土建国家
    第2章   治水・治山~災害国家
    第3章   環境~ステロイド漬けの開発
    第4章   バブル~良き日々の追憶
    第5章   情報~現実の異なる見方
    第6章   官僚制~特別扱い
    第7章   モニュメント~大根空港
    第8章   古都~京都と観光業
    第9章   新しい都市~電線と屋上看板
    第10章   鬼~モニュメントの哲学
    第11章   「マンガ」と「巨大」~モニュメントの美学
    第12章   総決算の日~借金
    第13章   国の富~お金の法則
    第14章   教育~規則に従う
    第15章   教育のつけ~生け花と映画
    第16章   国際化~亡命者と在日

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    2019年06月22日