作品一覧

  • ニッポン巡礼
    3.8
    白洲正子の文筆に動かされた著者が、知る人ぞ知る「かくれ里」=隠された本物の場所を巡る。ひっそりとした寺社、山間の集落、海沿いの棚田、離島の原生林、城下町の白壁、断崖に囲まれた自然の入り江――。人が密集する著名な観光地ではない。SNSで話題を呼ぶスポットでもない。そんな場所にこそ、日本の魅力が隠されている。滞日50年を超える著者が、自らの足で回った全国津々浦々の「かくれ里」から厳選した10カ所を、こっそりと紹介する。
  • 観光亡国論
    4.0
    1巻902円 (税込)
    右肩上がりで増加する訪日外国人観光客。京都、富士山をはじめとする観光地へキャパシティを越えた観光客が殺到し、交通や景観、住環境などでトラブルが続発する状況を前に、東洋文化研究家アレックス・カー氏は「かつての工業公害と同じだ」と警鐘を鳴らす。本書はその危機感を起点に世界の事例を盛り込み、ジャーナリスト・清野由美氏とともに建設的な解決策を検討する一冊。真の観光立国を果たすべく、目の前の「観光公害」を克服せよ!
  • 「観光公害」を克服せよ
    -
    1巻305円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 (目次より)●「京都、富士山等の混乱に学び“観光亡国”を防ぐ」アレックス・カー(東洋文化研究者)聞き手・清野由美(ジャーナリスト)●「中国人個人旅行客が日本に望むこと」中島恵(ジャーナリスト)●「ブータン、ボツワナ、鹿児島…… 環境にやさしい富裕層旅行」山口由美(ノンフィクション作家)●「知られざる全国インバウンド観光地」旅行読売編集部●「民泊はシェアリングエコノミーの試金石」松村敏弘(東京大学教授)●「インバウンドだけでは観光立国にはなれない」星野佳路(星野リゾート代表)
  • 犬と鬼 知られざる日本の肖像
    値引きあり
    4.0
    1巻1,001円 (税込)
    美しい自然、練磨された文化遺産、高度な技術、優秀な教育制度……。世界をリードするような新文明を築こうとした日本は、1990年代に失速した。明治維新、敗戦を超え、「近代化」を推進してきた日本は、本質的に「近代化」で失敗した。「有能な官僚制度」に誘導された土建国家は、伝統日本を破壊してしまった。この国の問題は、慢性的・長期的なもので、日本をこよなく愛する著者が怒りと悲しみを込めて警告する。
  • もうひとつの京都
    4.0
    1巻1,496円 (税込)
    この本は歴史の教科書でもなく、京都の重要なことをまとめた集大成でもなく、ある特定の寺院についての解説書でもありません。観光ガイドや歴史書に出てくるような詳細な情報、たとえばお寺の開創年、アクセス情報、メインの見どころは述べていません。それより、私とキャシーが京都の表通りよりも裏路地を歩いて興味をもったものを追求して得た知識や情報を盛り込みました。(中略)この本で述べていることは、一般的に教わる日本と京都の歴史とは合致しないかもしれません。あくまで「口伝」であり、これまで誰も書き下ろしたことのないものです。(「はじめに」より一部抜粋)
  • ニッポン景観論
    4.0
    京都の名所旧跡の路上にも、醜悪な電柱と電線が張り巡らされている――。1960年代以降、日本の国土は開発により「近代的」に変わり始めた。伝統的な景観がさまざまな形で壊されていく様子を、著者は“国際的な目線”で見続けてきた。本書は、全国で撮影した「醜悪な建築」「邪魔な工業物」「過剰な看板」などの写真を並べながら、日本の景観が壊されてしまう構造を論じ、貴重な観光資源を破壊する国家的損失を指摘し、美しい景観を取り戻すにはどうすればいいのかを提言する。異色のヴィジュアル文明批判である。【目次】序章/第一章 細かな規制と正反対の眺め ―電線、鉄塔、携帯基地局/第二章 「町をきれいにしましょう」 ―看板と広告―/第三章 コンクリートの前衛芸術―土木/第四章 人をビックリさせるものを作る力―建築、モニュメント/第五章 ピカピカの「工場思想」―工業モード/第六章 人生は「ふれあい」―スローガン/第七章 古いものは恥ずかしい―町へのプライド/第八章 国土の大掃除―観光テクノロジー/ニッポンの景観テクノロジーを世界へ/終章 日本人が掌に持っている宝
  • 「日本ブランド」で行こう
    4.0
    1巻550円 (税込)
    いま、日本文化が破滅の危機にあるといっても誰もまともに取り合わない。危機意識はうすい。しかし、日本文化の伝承者を自認するアレック・カーは違う。列島をおおう乱開発や経済優先、動きだしたら止まらない行政システム……自然や文化は失われ、地方は没落していく。それに警鐘をならし、怒り、果てには何度も見切りをつけようと悩んできた。しかし、そのたびに日本に引き戻されてしまう。カーはそれも「運命だ」と笑う。外からの刺激を受けつつ、長い時間と精神性がその国の文化の「実」をつくっていく。だが、日本が経済大国になったとき、「日本的なもの」こそが諸悪の根源に変わってしまった。理想をうしなった文化は再生できるのだろうか? いまこそ「実」をともなった「日本プランド」が求められている。

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ユーザーレビュー

  • 犬と鬼 知られざる日本の肖像

    Posted by ブクログ

    日本文化をこよなく愛する筆者だからこそ書ける、日本への厳しい批判が並びます。
    出版は20年以上前ですが今読んでも刺さる部分がかなりあります。つまり日本は中々変わることが出来ていないというのが実感出来ます。

    0
    2024年01月04日
  • ニッポン巡礼

    Posted by ブクログ

    著者は日本人以上に日本を愛している方です。
    そして誰よりも日本を憂いています。特に観光
    に関わる点においてです。

    オーバーツーリズム、大規模開発、景観問題
    など、日本人が見過ごしている問題に対して
    強い危機感を抱えています。

    一方でまだその危機が幸いにも及んでいない
    場所には、敬愛の念を隠しません。

    この本では、そういったまだ観光地化されて
    いない場所を訪れたルポです。

    しかしそうなると、これから人が押し寄せて
    しまうのでは?と誰もが思うでしょう。

    著者もその矛盾を抱えながら旅を続けていま
    す。

    そして1971年「かくれ里」を著した白洲正子
    さんの言葉を引用しています。

    「人が知

    0
    2021年12月22日
  • 観光亡国論

    Posted by ブクログ

    2020年には年間4000万人の訪日外国人
    観光客を目標としている日本。

    その目論見はコロナで外れてしまいまし
    たが、それを別としてもあちこちで
    観光客だらけの状況を見て「このままで
    日本は大丈夫なのか?」と感じた人は
    多いと思います。

    何よりその観光地の受け入れるキャパシ
    ティと訪問者数が釣り合っていない「オ
    ーバーキャパシティー」状態です。

    仮にそのキャパシティーをクリアしたと
    しても、それはそもそも一時的なSNSで
    の加熱であった場合は、熱が冷めれば誰
    も見向きもしなくなる「宴の後」が待っ
    ています。

    他にもマスコミでもよく見かける、不法
    民泊や食べ歩きのマナーの問題など、
    挙げ

    0
    2020年08月04日
  • ニッポン景観論

    Posted by ブクログ

    読みながら、なぜか恥ずかしいという気持ちが湧き上がってきた。
    「愛しているならば、怒らねばならない」と白洲正子がいった。
    日本人は日本を本当に愛していますか?という問いかけにたじろぐ。
    どこに行っても、同じような街の景色。川辺や海沿いは、コンクリートで固められている。看板はだしたいだけだす。〇〇をしてはいけないという注意書き。街路の木は病気のように丸裸。
    自然に対して、あるがままが、なぜそんなに嫌いなのですか?
    禅の言葉「明珠在掌」は、昔ある人が、世界一ひかる珠を探して、何十年も諸国を周り、結局珠は見つけられず、最後は自分の掌の中にあった。
    日本は「光る珠」だよとアレックスカーに教えられた。

    0
    2020年05月28日
  • ニッポン景観論

    Posted by ブクログ

    ちょっとした衝撃。
    日本の景観が醜いのは分かっていたが、じゃあどうすればよいのか、というのは分からなかったのだが、本書はそれをクリアにしてくれた。
    欧米の価値観だと言われればそれまでだが、やはり世界
    学ぶ必要がある。

    0
    2020年04月03日

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