エドガー・H・シャインのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
支援を受ける側と支援を与える側の両面から価値のある支援のかたちを探る。本書で提案されるプロセスコンサルテーションはまさに自分自身の関心分野に近く明快に言語化された感覚である。
支援には役割が必要でありながら、相手の信頼を得られていない関係性では機能しない。専門家的な役割が決してダメなのではなく、適切な切り替えが必要である。相手が本質的に求めることを時間をかけて探る。などなど、多くの発見があった。
また対話型ファシリテーションの共有する価値観も多い。両者ともプロセスに視点を当て、相手の自己尊厳を高めたうえで、事実に基づいた問いを重ね、課題と解決策を自己発見させる。改めてこれまでの支援のあり方を振り返り、今後の支援のあり方を模索できた本でした。
しかし、なぜこんなに読みにくいんだろうか。日本語が誤っているわけでもないのに、とにかく読みにくく、頭になかなか言葉が入ってこない。。 -
Posted by ブクログ
支援を人間関係の側面から再定義し、支援とは何かという問いに向き合う本。支援を大きく、①クライアントが必要としている具体的な知識や具体的なサービスという形で支援を与える専門家、②クライアントの状態を診断し、処方箋や専門的なサービスを与える医師、③実際に必要なものを判断するため、共同で調べることによってクライアントを参加させ、情報をすべて打ち明けてもらえるほどの信頼関係を築くプロセス・コンサルタント、に大別しており、状況に応じたこれらの使い分けが肝要としている。
最後に並べられているプロセスコンサルタントの10原則は定期的に見返したいキラーフレーズに満ちている。特に「問題と解決に向き合うのはあくまぇクライアント」というのはハッとさせられる。問題とその解決によって結果がどのようであるにせよ、それをしっかり受け止めるのは、クライアントなのだ、という主旨であり、クライアントと同調していてはいけないということを再認識させられる。あくまでクライアントとは立場が異なり、違う視座を持ち続けないといけない。 -
Posted by ブクログ
本書のキーワードは「謙虚に問いかける」だ。
内容も共感する部分も多く欧米と日本の文化の違いを感じざるを得ない。
謙虚さは日本人には馴染み深くDNAにすり込まれてすらいるようだが、どちらかと言えば「遠慮」に近いかもしれない。
最近はディベートのごとく言い負かす、喋り倒すことが目につくため改めて「謙虚に問いかける」 は意識しておくべき。
必要以上に話し手にならず、カウンターのように反射的な言動をとらず、相手が何を求めているのかを理解し、一拍置いてポジティブな謙虚さを持って良質な会話へとつなげていきたい。
傾聴だけでなく、問いかけることも意識しよう。
「謙虚な問いかけ」は相手への興味を示すと共に気付きを与え、程良い距離感と信頼を生む。 -
Posted by ブクログ
「謙虚に問いかける」は、相手の警戒心を解くことができる手法であり、自分では答えが見出せないことについて質問する技術であり、その人のことを理解したいという純粋な気持ちをもって関係を築いていくための流儀である。
第1章 謙虚に問いかける
■自分に言い聞かせること
①自分から一方的に話すのを控える
②「謙虚に問いかける」という姿勢を学び、相手にもっと質問するように心がける
③傾聴し、相手を認める努力をする
これらはすべて、リーダーであるブラウン医師の配慮が足りなかったことに起因している。社会的地位の差を乗り越えて相手に意見を言うことに関してはさまざまなルールが存在するのだが、ブラウン医師はそれらを変える努力を怠っていたのである。つまり、このケースで欠けていたのは(医療現場に限らず、互いに依存しながらおこなう複雑な仕事はすべてそうなのだが)、相手に恥ずかしい思いをさせるかもしれない状況においてもコミュニケーションの障壁を崩すことができるような社会的メカニズムの構築だ。このような社会的メカニズム――別の言い方をすると、組織内の地位に関係なく率直に話し合い、任務を遂行することで思いが一致し、チームとして適切なコミュニケーションが円滑におこなわれるような人間関係の形成――
を構築するためには、リーダーが「謙虚に問いかける」を率先して実践する姿勢が欠かせない。しかし、上の立場にいる人がこの流儀を学ぶ過程でもっとも難しいのは、「今ここで必要な謙虚さ」を示せるようになることであり、部下をはじめとする自分よりも地位の低いメンバーに、自分は実質的に頼っているという事実を認識することだ。
第2章 実例に学ぶ「謙虚に問いかける」の実践
「謙虚に問いかける」のなかでもベストな方法の一つは、相手に具体例を尋ねることなのだ。
■まとめ
どんな態度でどのような質問をしたら、あなたが関心を持っていることや、その人のことを尊重しようと思っていることが相手に伝わり、結果として互いに意見を率直に言い合ったり助け合ったりできるようになるか――。それをわかりやすく示そうと思い、本章ではいくつかの実例を紹介した。コミュニケーションの質が高まると、仕事のレベルも上がる。しかし、実例を通して読者に伝えたかったのはそれだけではない。「謙虚に問いかける」は、チェックリストに従って行動したり、あらかじめ用意された質問のとおりに聞いたりするのではなく、あくまでも相手を思いやる気持ちや純粋な好奇心、会話の質を高めたいと望む気持ちから生まれる行為である。そして、それは互いにもっと心を開いて仕事に関連した情報を共有するように奨励することによってなされるのだ。
実例に学ぶ「虚に問いかける」の実践
第3章 他の問いかけと「謙虚に問いかける」はどう違うのか
■まとめ
自分ばかりが話すことを控え、もっと相手に質問するように心がけたとしても、それだけでは互いに信頼できる人間関係を築くには不十分である。もしも自分のほうが相手よりも一段高い位置にあることを証明したいと心のどこかで思っているならば、その気持ちが態度に表れてしまう。「謙虚に問いかける」を実践するには、まずは謙虚な態度を保つことから始めなければならない。そのうえで、実際にどのような質問を選択するかを決めるのだ。自分の期待や先入観をはさむのではなく、相手に対して興味を持つようにすればするほど、適切な質問をする態勢を維持できる可能性は高くなる。
私たちは無意識に、かつ安易に、相手につい「ああしろ、こうしろ」と言ってしまう。それと同じように、議論をふっかけたり相手を診断したりするような質問も、あまりよく考えずにうっかりやってしまう。このことを私たちは知っておくべきだ。相手としっかり向き合い、自分の無知を自覚できるようになるには、一定の訓練と自己を律する気持ちが求められる。
これができるようになれば、結果として人とより良い会話を持つことができるし、人間関係もさらに良好になる。もちろん、こうした能力が問われない状況も少なくないだろう。しかし、とりわけあなたが誰かに頼っている場合――たとえばあなたが上司または上級職として、部下に助けてほしい、心を開いてほしい、などと思っているのであれば――「謙虚に問いかける」は望ましいばかりか絶対に不可欠である。
それなのに、「謙虚に問いかける」はどうしてこんなに難しいのだろう。この問いに答えるには、自分が話すことを奨励する文化的な影響力について考えなければならない。
第4章 自分が動き、自分が話す文化
■まとめ
米国には実用主義と個人主義、そして自分の力で地位を築くことを重んじるという暗黙の仮定があり、私たちの文化はこれを確固たる基盤として成り立っている。一方でこれらの仮定は、物事を片付けることを第一義的に考えるという偏重を招いているのも事実だ。こうした偏りは個人主義と相まって、課題の遂行に必要でないかぎりは人間関係の構築やチームワーク、協働を軽んじてしまうことにつながっている。
こうした文化的な偏りが存在するのだから、米国では自分が行動したり率先して話したりすることのほうが、人に質問したり人間関係を築こうとしたりすることよりも大事だと考えられているのは無理もない。しかし、仕事の複雑さが増し、人々が互いにもっと依存し合うようになると、協働やチームワーク、そして人間関係の構築が、これまでにも増して必要になる。そうなると次に求められるのは、リーダーが「謙虚に問いかける」ために必要なスキルをもっと磨くことである。
第5章 地位、肩書、役割
ここから先、彼らがどうやって個人的なつながりを強めていくかは、この会話がおこなわれた場所とタイミングによって大きく左右されるかもしれない。経営学者のエイミー・エドモンドソンが心臓外科を対象に調査した研究によると、開胸手術という複雑な手術において、あるチームはほかのチームよりもうまく機能していることがわかった。最近開催されたある会議で、エドモンドソンはこの分析の中核をなす部分について詳しく報告した。それによると、スタッフは病院の食堂で地位や職種ごとに分かれて座っているが、成功しているチームの一つは、みんなでテーブルを囲んでいることに気づいたという。彼らは同じ職種の仲間と食事をするよりも、チームの仲間と過ごすほうが大切だと考えるようになったことは明らかである。そう決めたことで、彼らはもっと個人的なレベルで付き合いを深められるようになった。間違いなく、それは手術室でチームとして力を発揮するために必要なことだと彼らは感じたのである。
より複雑な手術プロセスを採用し、それをうまく使いこなせるようになったチームは、全員で学ぶことに力を入れて取り組んでおり、結果として立場の違いによる垣根が低くなって、互いに支え合っていることを自覚するようになった。エドモンドソンの研究は、このことを明らかにしている。職場の人間関係に個人的なつながりを持たせるためにできることはたくさんあり、一緒に食事をするのはその一つにすぎない。
つまりここで特筆すべき点は、一緒に食事をする相手を変えるといった小さな変化が、人間関係を構築するうえではとても象徴的で大きな意味を与えるということだ。部下のスタッフと食事を共にすることによって、年長の医師は公然と謙虚な態度を示していることになり、そのが部下たちを励まし、上司である彼に対して心を開かせるのである。
このような分析を、私は米国と西洋文化についておこなってきたが、ブラウン医師と彼の外科チームの例を考えてみると、人種や国籍の異なる人々が協働する場面はあらゆる分野で劇的に増えていることに気づかされる。良好な関係を築くために、いかに謙虚になって個人的な付き合いを深めるかという問題は、以前よりもさらに重要性を増している。しかし、相手の文化の規範を知らないと、それを実践するのは難しくなる。私が知っている実例を一つ挙げよう。ある外科チームは、執刀医がアメリカ人で看護師はチュニジア出身のイスラム教徒、技師もイスラム教徒で麻酔医はヒスパニック系だ。執刀医に話を聞くと、彼は自分がチームのメンバーに頼りきっていることをすぐに認めただけでなく、彼らとの親交を深めるためにいろいろなことを試したり、打ち解けた雰囲気の付き合いをしたりしたことを話してくれた。今ではメンパーは互いにすっかり安心していて、執刀医自身も彼らを信用し、彼らも自分に対して完全に心を開いてくれていると感じるそうだ。それぞれの文化について抽象的に頭に入れておくだけではなにも変わらないが、メンバーとの個人的なつながりを強めることを体系立てておこなったことが、功を奏したのである。
■まとめ
ごく当たり前の、形式的な礼儀をわきまえた付き合いに留まらず、互いにもっと関わり合う人間関係を築こうとするなら、「謙虚に問いかける」を実践することが不可欠である。これから先、私たちはさまざまな場面で相互に依存する状況に置かれることになるだろう。仕事に関係する情報は、立場の違いを超えてオープンにやりとりされなければならない。米国には仕事のパフォーマンスを高めることと個人が競い合うこと、そして質問するよりも自分が話すことのほうにスポットライトを当てる傾向があるため、謙虚な姿勢で人の話を聞くことは難しい。それをやると、弱い部分を他人に見せてしまうかもしれないからだ。実際のところ、ほんとうに自分の立場を弱める場合もある。
コミュニケーションの通路を広げ、人々が効果的に協働するためには、信頼関係ができていなければならない。逆説的ではあるが、そのような信頼関係の構築は、「謙虚に問いかける」を体得することによってのみ可能だ。情報や意見がより広く行き交うようにすること自体は、個人対個人のつながりを強めていけば、仕事の進行に付随して達成することができる。ところが、人間関係を構築するプロセスがいかにうまく機能するかというのは、また別の複雑な要素が絡んでくる。人の内面的な力学や、どこまで心を開く心づもりがあるかということや、自分の判断や感情の偏りについて考えてみたことがあるか、といったようなことである。これらについては、次の章で考察しよう。
第6章 「謙虚に問いかける」を邪魔する力
本章で紹介した二つのコミュニケーションモデルを並べて考えてみると、日々の何気ない会話でさえも、相手になにをどう伝え、相手の言うことにどう反応するかについて、まさにその瞬間に応じた判断を伴う複雑なダンスそのものであることがわかるだろう。会話のなかでなにを明かすかは、状況を認識し、その状況に適用されている文化的なルールへの理解に基づいて決めているのだ。なにを認識してどう思い、どのように状況を判断し、どんな対応をするのかについての初期のバイアスはすべて、私たちの文化や個人的な生い立ちを反映している。文化的にも個人的にも、人は異なる歴史を持っているので、誰一人として同じではない。もっとも重要なことは、その状況における自分の役割や立場、地位に関する認識があるからこそ、私たちは「自分はなにが適切かを理解している」と決めてかかってしまう傾向があるという点だ。その場に関わっている人たちが、役割や立場や地位についてそれぞれ異なる認識を持っている状況では、情報を誤って伝えてしまったり、思いがけず相手に不快な思いや恥ずかしい思いをさせてしまったりするような事態に陥りやすい。実のところ、コミュニケーションがうまくいっているというのは奇跡に近いのだ。
共通の文化に基づく共通の言語は、コミュニケーションの役に立つ。本章に書かれているような複雑さへの洞察も有益なものだ。一方的に話したり即座に行動したりする前に、とにかく質問してみることも役に立つ。質問することは弱みではなく、むしろ強みになるのだ。なぜなら、自分が行動してしまう前に実際になにが起きているのかを探り出せる可能性が、質問することによって高まるからだ。世の中の課題がより複雑化して相互依存性が高まり、それらの課題に従事して問題解決にあたる人たちの立場や地位や文化もますます多様化すれば、謙虚な姿勢で質問する力を持っていることは、これまで以上に重要になるだろう。では、「謙虚に問いかける」という複雑な作業をもっと上手にできるようにするには、どうしたらいいのか。最後の章で、そのガイドラインを提示しよう。
第7章 謙虚に問いかける態度を育てる
■学んだことを捨て、学び直す――二種類の不安
一つめは、生き残りの不安と私が命名したもので、これは、ある行動ができるようにならないと、自分は不利になる、と気づいたときに抱く不安である。生き残りの不安を感じること自体は、学びたいという動機につながる。ところが、学習すべき課題と向き合い、新しい態度や行動を習得しようと努力を重ねていくうちに、それはとても難しいことなのではないかと気づき、なかなか上達しない自分を許せなくなるかもしれないし、せっかく新しい習慣を身につけてもそれを周囲が理解せず、快く受け入れてくれないかもしれない。こんなふうに困難やマイナス面を予想して心配するのは学習することへの不安を抱いているからであり、このような不安があると、人は変わることに対して抵抗を感じてしまう。学習することへの不安が生き残りの不安を上回っていると、私たちは変化を拒み、学びを避けるようになる。なにかを学ぶためには、むしろ生き残りの不安を多く抱えるべきだと考える人もいるかもしれない。しかしそんなことをしたら、社会全体の緊張感を高めてしまうだけである。人が学び直そうとしているときには、学習することへの不安を軽減する必要があるのだ。やるからには、その新しい行動は学ぶ価値があって習得可能なものだと実感したい。導いてくれる指針やコーチングや支援があると思いたい。せっかく身につけたものを実践する場があると感じたい。もし、これから学ぼうとしていることが、なんらかのかたちで馴染んできた文化に合わないものであるならば、これらのサポートを自分自身で調達しなければならない。では、もっと謙虚になって相手に尋ねるという流儀を学ぼうとするならば、どのようにして自分自身を支えていくことができるだろうか。 -
Posted by ブクログ
「問いかける技術ー確かな人間関係と優れた組織をつくる」からの流れ、本著者の著作は2冊目だ。
なるほど、著者は「プロセス・コンサルテーション」を開発・実践してきた組織心理学の第一人者だ。
クライアントは一段低い位置(ワン・ダウン)にいて、支援者は一段高い位置(ワン・アップ)にいる。この力の不均衡がクライアントと支援者の双方の関係をうまくいかなくする。支援者は常にワン・ダウンすることを意識し、クラアントと対等な立場でクライアントに依存、信頼してもいいのだという安心感を与えることが望まれると。
そこで意識するといいのが「控えめな問いかけ」、クライアントに主導権をとってもらいながら能動的に解決する立場を取り戻し、自信を持たせ、そして支援者と協力できる状態にすることだ。クライアントに力の不均衡を感じさせない関係がさらに良い支援につながるということだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ支援という観点で、組織・人間関係を絡め科学した良書だ。
支援に必要な心構えや技術が明確に書かれており、支援者にとって必要な情報を提供できているように感じる。
ただ、少し読みにくいのが難点だ。これは私の無知の問題もあるがアメフトなどを例に記載されている情報は、例えでわかりやすく書いているものが私のアメフト知識のなさから理解に時間がかかるものになっていた点が、個人的に評価を下げてしまった。
人を支援する時に見返りを求めるのは違うよねとか、支援の前に持ち合わせるマインドはとても為になり、これを実践することで自信が支援側に立った時の感情コントロールに役立つように感じた。
一読して、必要箇所を読み返してマインドを取り戻すのに今後この書籍を使いたいと思う。 -
Posted by ブクログ
2026/05/05
医者ではなく支援者として、解決させることそのものを目的とせず、相手が"適応しながら進んでいける"状態にするために"一緒に道を探す"ような支援をする。
2020/07/12
・謙虚なコンサルティングに必要なのは、人間関係、信頼、率直さの3つ。
・3つの前の前提に、積極的に力になりたいという意志→好奇心、が必要。
・レベル2の関係性になって初めて解決に迎える(論理でいける、と過信しない)
・レベル2の信頼:約束をして守ること
・レベル2の率直さ:取り組みに対してお互いに協力し嘘をつかないこと
・雑談を場つなぎとかアイスブレイクのためにやろうとするとズレる。相手と信頼関係を結ぶための自己開示や興味の理解が大事。
・なぜかを問うときは、コトとトキで考える。
1.対象は何が最適か?状況、その人の感情、行動
2.時制は何が最適か?過去、今、今後 -
Posted by ブクログ
ネタバレ従来とは異なるコンサルティング手法について語る本。日本の大企業向けコンサルティングには当てはまらないことも多いと感じた。組織戦略やPMOをテーマとする場合には納得感があるかもしれない。
内容が凄く目新しいわけでもなく、綺麗に体系だっているわけでもないが、実際のケースが多く書かれていて興味深い。困ったときにヒントを探してぱらぱらめくると良さそう。
==内容まとめ==
「謙虚なコンサルティング」とは、クライアントが①問題の複雑さと厄介さを理解し、②その場しのぎの対応や反射的な行動をやめて、③本当の現実に対処すること、を支援すること。コンサルタントは答えを出すのではなく手助けをする。
コーチングや傾聴のような手法。
聞き方には三種類ある。
①自己中心的に聞く
・自分の知識や経験、スキルと照らし合わせて支援方法を探しながら聞く
・クライアントの本当に言いたいことが聞けない可能性があるので、良くない
②内容に共感しながら聞く
・問題の要素にフォーカスして聞く
・「従業員エンゲージメント」が本当に心配だ
③人に共感しながら聞く
・クライアントの感情にフォーカスして聞く
・従業員エンゲージメントが「本当に心配だ」
質問の種類
①謙虚な問いかけ
・支援者が答えを知らず、クライアントが自由に答えることができる
・基本的な情報を得るために、ここから始める
②診断的な問いかけ
・支援者は一定の考えを持ち、対話を始める
・概念:「なぜ」×過去/現在/未来
・感情:「どのように感じたか」×同上
・行動:「どんな行動をとったか」×同上
③循環的な質問/プロセスへのフォーカス
・その依頼はどんな結果を招く可能性があるか
・目的は?/集まった情報をどうするのか?/長期的な展望は?
④示唆的な問いかけ
・提案やアイデアを質問の形でソフトに伝える
・早すぎると信頼を損ねるため、タイミングが重要
・信頼関係ができるまでは、示唆的な問いかけを用意して待つべき
⑤プロセス指向の問いかけ
・次の3つのうち少なくとも1つを行う
- クライアントの問題分析の焦点を変える
- クライアントの支援して欲しい事柄を変える
- 今この場でのクライアントとの人間関係を確認する「私は役に立っていますか」
支援の場では、顧客と仕事の域(レベル1)を越えた個人的な話のできる信頼関係(レベル2)を築くことが有効。
そのために「謙虚な問いかけ」を行う。
しかし、そこにはリスクもあり、そもそもレベル2の関係が不要なこともある。
顧客の目的は当然尊重すべきだが、そのためのプロセスは間違っていることが多い。
そのプロセスのオーダーを変えるには、レベル2の関係が必要。
==考えたいこと==
「誰かに支援やサービスを頼むとき、その人を信頼できるかどうか、その人が本当のことを言っているかどうかを、どのような方法で判断するか」
「どんな種類の会話ができれば相手を信頼できると思えるようになるか」