9人の最先端な科学者が、それぞれの専門領域から地球外生命あるやなしやを論じてくれる一冊。
「SFの世界でのお話に過ぎないと思われがちだった地球外生命は、いまや科学の最先端にある重要なテーマとなっています。」
光合成の成り立ちを延々と書いて地球外生命の話はちょっとだったり、
アミノ酸が非人為的にど
...続きを読むうやって合成され得るかを延々と書いてみたり、
地球の極限環境の生命についてだったり、
色んな観点で、いないと思うよとか、いやいるよとか話を聞かせてくれる。
一見、地球外生命の話としては回りくどいようにも思えるけど、その実すっごく直接的に生命発生についての話になっていて、つまりすっごく面白い。
科学系ノンフィクションは、SFを読むのと同じ感じの楽しさがあるけど、これが本当にこの世界の話だっていうところが興奮ポイントですね。
事実は小説より奇なり、を、最先端科学ほどに地で行く分野もなかなかないと思います。
10年以上前に笹本祐一が、太陽系の外の惑星を望遠鏡で見つけた!っていうネタだけで一冊出していたけど、まさにそれと全く同じことがリアルタイムで起きているこの現状はエキサイティングです。
宇宙には、地球そっくりの惑星がたくさんあることがほぼ確かになってきたのです。
SF者の基礎知識、ドレイク方程式のいくつかの要素が埋まりつつあるのです。わー!
ここ3年(2012年基準)の系外惑星発見ラッシュで、
「かつては、まっとうなサイエンティストなら、『地球生物以外の宇宙生命体はない』と考える人の方が圧倒的に多かったろうが、(中略)宇宙のどこかに存在しても不思議ではない』と考える人が、むしろ多数派になりつつある。」
なんて面白い状況だと思いませんか?