田嶋陽子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
フェミニズムを目の前の相手に説明する、社会に広めていくのは知識がないと難しいし、骨の折れる作業だなと実感して消耗しがちだったタイミングで読みました
田嶋陽子さんと、アルテイシアさんに感謝
私も折れずにいないと、と感じました
2章結婚したい?したくない?では、特に最近考えていた
共働きと子育てについて語られていて良かったです
これを諦めずに実現するにはどうしたらいいんだろう、どんな制度が理想で、そのために何をすべきなのか、
これについては深く語られておらず、私自身の最近気になるテーマなので、他の本読んで考えなきゃだなあ
ポジティブな対談で、噛み砕いた言葉でわかりやすい
アルテイシアさんの言葉を初めて読みましたが、切れ味のいい、明るい語り口にファンになりそう!コラム、書籍、拝読します❣️ -
Posted by ブクログ
うおー、おもしろかった
田嶋陽子先生の著書を読んだのは初めて。ヒロインが殺される映画を取り上げて、そのヒロインが作中でどんな存在だったのか。そしてなぜ死なねばならなかったのか、その死はどんな意味があるのかを論じている本
こういうフィクションのなかに横たわる社会や構造を読み解く本は大大大好物なので楽しく読めたし、こういうかたちで女(ヒロイン)ってめっちゃ殺されとる!なんか役割を負わされて男のために殺されとる!と履修中の機動戦士ガンダム「逆襲のシャア」と「閃光のハサウェイ」が頭の中をビュンビュンよぎった(笑)
男と男の友情のために殺されたり、自己犠牲を強いられたり、家父長制に取り込まれたなかで母と娘がいがみあったり。今でも全然よく見る流れだ。
本の巻末にはそんな田嶋陽子先生が進めてくれる映画が一覧でまとめられている。新装版ということでかなり最近の作品も羅列されていて見たい作品が増えた。
ひとつだけ気がかりだったのは取り上げた時代が1980年代のものなどが多かったせいもあるだろうけど、女性も仕事を持つべしという論調が終始強くてポストフェミニズムやリーン・イン・フェミニズムぽさが強かった
対象となる作品をここ20年ほどのものにしてまた書いてほしい -
Posted by ブクログ
40代前半ですが、めちゃくちゃ勉強になりました。
言語化できていなかった部分を、医師・弁護士・ライター・精神保健福祉士の多面的な面で語られれている。
生きるための教育が日本はされていない。
セックスについて学ぶ機会がないだけでなく、更年期について学ばないため、どのように対応して良いかわからない。パートナーとの関係の構築方法もわからないし、誰でも性加害者になりうる現状も赤裸々にかかれている。性加害者の多くは、「四大卒、会社員、既婚の男性」、つまりモンスターではなく、周りにいいる普通の人たちであり、自分が加害者である自覚はない。結局、性暴力は支配欲を満たし、ひとときの心の安定と満足を得る行為。お互いの関係が対等でないところで起きる。
心に穴があいた時にストレスコーピングスキルによって暴力を抑止することが必要。
つまり、大人が性教育、生き方、コミュニケーションについて学び直しが必要。 -
Posted by ブクログ
■どんな本か
人間と性をテーマに長年教育に携わってきた著者を『校長』とし、各教科の『先生』達がそれぞれのテーマを教え、最後には対談も交えながら人生と性について論じる本。
■内容
生きるうえで性について知ることは不可欠だ。
自己を知り人を知り、関係を育むのが性教育であるべきなのに、日本の学校では今日現在もセックスを教えないなど【はどめ規程】が残り、産む性にとどまっているこたが問題だ。
①更年期(高橋怜奈)
・女性は閉経前後5年間。閉経50歳が平均だから45-55歳。(とはいえ50歳過ぎても半数が生理ある。個人差あるから年齢だけで区切るのは注意。)
人生100年時代、まだ折り返し地点。
原因はエストロゲンの減少。中でも自律神経安定させていたものがなくなり、ホットフラッシュなど起こる。周期不安定、不調でたら婦人科受診を。
・男性は40代から50代にかけてスタート。テストステロン減少。女性に比べゆるやか。ただ見えにくい、意識されにくいのは問題。症状は女性と似ている部分も。泌尿器科でホルモン補充できると治ること多い。
・更年期離職を避けるためにも、休みやすい社会を作ろう。
②セックス(宋美玄)
・誤解の多い男性と、知識乏しい女性の行為、楽しく満たされないのは当たり前。ファンタジーに溢れているアダルトコンテンツも、受け手にリテラシーあれば何がファンタジーかがわかる。
・人は繁殖以外の目的でセックスをする生き物。こうでなければならない、という思い込みを手放そう。具体的に手放すべきは男性器中心の考え方。フルコースじゃなくてもいい。焼肉食べられなくなっても、アラカルトで楽しめる。
一方で同意は夫婦であっても必要。50代の男性81%がしたい。女性は同じ50代で31%。(両方ともたまに思う、も含める)主体的にしたいと思ってない相手に強いる負担、させるな。
③パートナーシップ(太田啓子)
・離婚を扱う弁護士による章。相談くるケースはマニュアルでもあるかのように似通う。妻側は何年も悩んだ上に離婚に行き着くが、夫は青天の霹靂だと思い、謝罪するも無理だとわかると逆上。『愛してる』と主張。
なぜ似通うかというと、性別役割分担の考えから抜け出せていないから。男の人、ケアされて当然と思って自分がケアする側だと気付かない人いる。まるで赤ちゃん(辛辣!)。ずっと不機嫌でいることは精神的DV。
解決するために必要なことは、傾聴。
④性的指向と性自認
・性的マイノリティはいないことにされていただねめ、最近増えたわけではない。
LGBは性的指向。誰が好きか。
TQは性自認。
SOGI、誰しも関係している。
シスジェンダーでヘテロセクシャルがマジョリティな社会。マジョリティ側にいると見えない。
アウンティングは犯罪。
差別禁止の法が成立していないのはおかしい!
⑤性暴力(斉藤章佳)
・自衛ではなく、加害者にならないアプローチが結果的に多くの被害者を救う。
加害者はモンスターではなく普通の人がなる。
激しいレイプだけか性被害ではない。すべての、同意のない性的な行為が当てはまる。
・ノットオールメン、という反応はおかしい。
・なぜ痴漢(等)するのか??
性欲が抑えられない、は違う。
警察が用意するストーリー、男性に都合の良いロジック。例えば妻とはセックスレスだったから、暴走してしまった、というように。
自尊心感情傷ついたときに加害性が発露する。支配欲満たし優越性確保し達成感を得る。
いわば不適切なストレス対処法。
・自分より弱いものを支配するという意味では、男性優位社会が生み出したものでもある。女性をモノ化する考え。
一つの解、教育。
そしてもう一つは、自分の内面を語ること。
男性も弱さをさらけ出せるように。
⑥ジェンダー(田嶋陽子と著者との対談)
・日本の性教育は貧困。いきなり生理の話。
そして大事なことが抜け落ちたまま、興味の延長としてセックスの方法だけ知るものではない。
・江戸時代、混浴当たり前で奔放でオープンだった春画の文化。欧米の価値観で持ち込まれる、恥の意識。明治の大日本帝国憲法で、女性は二級市民に貶められる。その意識と慣習が、今も残る。
・求められる男らしさ。理性的、たくましさ。弊害は心を押し殺してしまうこと。
求められる女らしさ。気配り、従順。弊害は自分を持ちにくいこと。
・生殖を含む性的なタッチは年齢によって変わるけど、根底にある生き物としてのラビングタッチはずっと続けられる。そしてセルフプレジャーも。
■感想
なんとも学びの多い本だった。タイトルで損してると誰かがレビューに書いてあったが全くその通り。そして80代の著者がこんな先駆的な考えなのも驚きだし、それぞれの章を書いているのが30-40代なのも好感。違うアプローチなのに、似通う結論や考え方も興味深い。(男の子は感じることを言語化することをさせられずに大きくなる、とか。)
それぞれ本を書いているようなので、読んでみたい。ちなみに1番面白かったのは、性暴力の章。(弁護士の話は男にやたら厳しくて途中笑える。)
教育って大事だわー。 -
Posted by ブクログ
ライターの三浦ゆえ氏が企画・構成を立案し、村瀬幸浩さんをスーパーバイザーとして、著者5人の各テーマの執筆と村瀬幸浩さんと田嶋陽子さんの対談である。更年期の基礎知識と向き合い方。思い込みによるセックスの誤解解消の気づき。パートナーシップによる相手への尊重と傾聴。性志向と性自認の理解。性暴力加害者にならないための知識。そして、「ジェンダー」と「らしさ」をめぐる重鎮対談。受け身こそ「女性らしさ」という呪縛から脱却し、自己主張をもっと積極的にと女性を励ます。ペニス信仰、勃起・挿入・射精という男根主義に慣らされている男性への痛切な批判。性の歴史と在り方を平易に解説し、50歳から学び直そうと提案するが、自省を込めて全世代で学び直すべき課題として、多くの人々に読んで欲しい。
-
Posted by ブクログ
これは非常に良い本だった。50才から学んだのでは遅い。全ての人が定期的に学び直すべき。
第4講までは、とても落ち着いた当然のことが書いてあるなあ…令和の時代にこんな当然のことを認識し直さなければならないなんて…と悲しくなった。
私の時代に学校で学んだ性教育は、第二次性徴や、妊娠の仕組みといった内容だった。一方、今の性教育は自分、他人を大切にすることを教えるものだ、と聞いて、いまいち腑に落ちなかったのだが…、
第5講を読んで、それまでの全てがすっと納得できた。性加害は、性欲が抑えられないから起きるんじゃない、人を大切にできないからなんだ、と知って私には目から鱗。
ラジオで斉藤章佳さんが話されていたのが興味深かったのでこの本を手に取ってみたのだけど…、やはり学びが多かった。また折に触れて読み返したい。 -
Posted by ブクログ
感想で他の方も書かれていたが
田嶋陽子さんはもう81歳?
変わらないなーとお写真を見て思った。
TVで、パワフルに男性陣と激論していたのは覚えているが、その頃の私は全くフェミニズムの言葉は届いていなかった。
対談は第5章まで
各章の注釈も書かれていてわかりやすく、フェミニズム入門書としてお勧め!
学問としてではなく、
経験として語られる田嶋陽子さんとアルテイシアさんに膝パーカッションし過ぎて、膝がヤバい!
「一人一人の経験を
ベースにフェミニズムは語られるのよね。
フェミニズムって言葉を知らなくても、
専門的に学んだわけじゃなくても。
一番大切なことは、その人がどうありたいかだから。
それを推し進めるとフェミニズムのエッセンスに行きつくby田嶋陽子」
痺れるぅーーアイラブ田嶋陽子! -
Posted by ブクログ
田嶋陽子さん、もう81歳なんだ。
パワフル。
数十年前からTVで活躍していたが、まだまだ彼女の言論が受け入れられているとは言い難い状況。
もちろん前進はしているのだろうが。
亡くなった安倍さんを筆頭に、山谷えり子だの杉田水脈だのが逆方向の言動をいまだし続けている。
明治時代の家庭が理想?ちゃんちゃらおかしい。世の中は変わっているのだ。
さて、振り返って、私はフェミニズムであろうか?
レジャーと教育以外は子育ては妻任せ。
小児科の順番待ちくらいはしたか、、
今では失格だ。
ただ、考え方は新しいと自認している。
「女はこうあるべき」と考えたことは、ない。
そういうステレオタイプは大嫌いなので。
あくまで一人一人。
素敵だなーと思う考えを持つ女性もいれば、ふつ―の女性もいる。
それは男も同じ。
まあただ、若い女性に惹かれるのは本能で仕方ないとは思うが。
中学時代は恐れ多くて?口もきけなかった同級生の女子と、
40過ぎてからやっと話ができるようになったのはありがたい。
気がつけば60過ぎてしまったけれど、付き合いは続く。
ほんとにありがたい。
選択的夫婦別姓を否定する理由がわからない。
何を縛ろうとしているのか。
戸籍など無くしてしまえばいい。マイナンバーを進めるのであれば。
自民はやっていることがめちゃくちゃ。
日本はどんどん遅れている。
役所や病院の待ち時間、システムが悪すぎ。
国民皆保険なんて威張っているけど、システムとしてはめちゃくちゃ。
あ、話がずれた。
女性の意見が反映される日本にならないと、日本に明日はない。
頭の固い男と、それに追随する女だけが生き残る今の政治、馬鹿すぎる。
なんとかせにゃ。 -
Posted by ブクログ
30年近い時の流れがあった筈なのに、まったく古さを感じないどころか、まさに今の世ではないのか、、?日本は前に進んでいないのか?と愕然とした。
著者が心身を削られ続けた実体験から苦しみもがいて深く考察し、様々な人間関係や経験を経て、あまりにも身近過ぎる母娘の問題を俯瞰できた時、フェミニズムの普遍的かつ根源的な考えと社会の構造の問題に至ったのは、驚きと共に感慨深い。
家族からの精神的な支配は、苦しく切なく絶望的だ。
子供はそこから逃げられないのだから。
この問題は、今も昔も、我々の足元にもあり、広く世界中にある。
虐待や暴力や差別は連鎖していくのか。
断ち切るには。
ガレー船の例えはとても秀逸だ。
音頭をとって洗脳してくる人、いる。
三倍働いて、何倍もの成果を上げたならと、やっとの思いで甲板によじ登って、やっと同じスタートラインに立てる、かに見えるそんな世の中で、その後も手を踏まれたり頭を押さえ付けられたり引き摺り下ろされたりする。
土俵に上がりさえすれば、同じ扱いをされるなんてのは幻想だ。スタートラインなぞ存在しない。
疲れ果てて、擦り減って、絶望する。
戦い続けるのは中々にしんどい。
もう同じ土俵で戦わず、船を降りるか、船を壊すか、全員でボイコットか、漕いで前に進む(資本を拡大させ続ける)以外のルールを、、、いい方策がないものかと現実逃避で夢想する。
(いや、船を降りて自由に泳ぐのは悪くないのだけど、問題解決はしていない。船のような環境が至る所にある限り逃がれられない。あと、他者が船の上で虐げられているのを遠目に見て見ぬフリをするのは無理なのだ。いつでもどこでも自分も同じ目に遭う可能性がありふれているから。)
退出するしかないのか。
しかし、それでも、何度でも甲板に上がって、数を増やして、声を上げ続けなければ。
ルールを変える為には、まずは現状のルールを超えていかねばならないのだろう。
独立国家を樹立せずに、共生する限りは。
疲れるし、疲れた、もう嫌だ、、、、
それでも、やっぱり自立して、戦おう。何度でも。
世の中を変えたい。次の世代のために。
多くの先人が勝ち取ってきてくれたものをもっと良くしたい。
私は好きな方角へ進みたい。
皆が好きな方角に進んでほしい。
そういう世にするために、まずは力を合わせたい。
そう、全員が同じ方角を目指さなくてよい。
と思えた読後。
優しく鼓舞してくれる大先輩の愛に触れられる本だった。
また、後半に語られる、これまでの日本のフェミニズムは別の思想に組み込まれて語られてきてしまったという指摘は興味深かった。
私もフェミニズムはシンプルな人権思想でよいと思う。
他の問題が合わさると、問題の本質がぼやけてしまう。
著者のあとがきで、タイトルをどちらにするか迷われたという、もう一方のタイトル案は、まさしくこの世に蔓延る呪いであり、明確な支配だ。
ゾッとするし、耳から離れない。
力強く払い退けられる腕力と、軽々と逃げられる脚力と、流されてしまわずに「世の中を変えるのだ」という強い意志を持ち続けたい。
「小さく小さく女になあれ」
-
Posted by ブクログ
とてもいびつなイメージのあった田嶋陽子先生だったが、
これを読んで、う~んと唸ってしまった。
書いてあることが、いちいち思い当たる。
一番頷いたのが次の部分。
「抑圧されていると、
自分が腹の底でなにを感じているのか
わからなくなってしまいます。
自分の気持ちがつかめません。」
そうなんだよね~
私もずっと何が好きなのか、全然わからなかった。
優等生にはなれても、好きな事が分からない不幸。
って、不幸だったことも分からなかったけれど。
親の影響とか、社会の暗黙の了解とか
そんなもので、無意識に自分が自分を縛っている
分かっても、なかなかほどけないのが辛い。