田嶋陽子のレビュー一覧

  • 愛という名の支配(新潮文庫)

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    1992年に書かれた本、今でも全然話が通じちゃうから、いかに社会がジェンダーの観点で変わってないかよくわかる。読んでて新しい発見もあったりして、私もこの社会のよくわからん価値観に染まってるんだなぁと改めて思ったり。
    読んでて、出てくる内容と、私の家の典型的な家父長制、家事労働をやらされる奴隷として存在する母、がぴったり当てはまっちゃうもんだから、深くうなずきながらページをめくりました。今はできないけど、いずれ自分の足かせを外すためにも、ちゃんとそんな家族にも向き合わなくちゃいけないんだろうなと考えました。
    まぁとりあえず、私は私の人生を生きるし、母にもちゃんと自分の人生を生きてほしいと思うので

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    2020年06月19日
  • 愛という名の支配(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「男らしさ」にあって、「女らしさ」にないもの、それは「自分」です。学生が言っていました。男の学生は、「男らしさ」と「自分らしさ」が重なると。女の学生は、「女らしさ」を生きることと「自分らしさ」を生きることが重ならないと。

    なぜ、思春期の女の子に、わざわざそんな無防備な服装をさせるのか。しかも、未来にそなえて活発に活動しなければならないそんな時期に、それだけ危険なことも多い時期に、なぜ、「動きやすいように、また、からだを守るためにも、ズボンをはきなさい」ということにならないのでしょうか。

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    2020年03月29日
  • 愛という名の支配(新潮文庫)

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    ネタバレ

    文庫の初版が平成元年みたい(多分)だから、だいぶ古い本です。この頃現代作家のフェミニズム文学や、男性が書いた新しいフェミニズム系エッセイをだいぶ読んだので、これを読むことでフェミニズムの原点みたいなものを理解できました。
    田嶋陽子さんが訴えたのは、私の母親くらいの、団塊世代の主婦たちが、夫や社会の男たちにそうとは自覚せぬままに支配され、女だからという理由で手足をもぎとられ、家内ドレイになっていることに気づくべきだ、ということ。私はその子どもの世代なので、団塊世代の女性たちがいかに家事育児といった家庭内の無償労働を強制されてきたかよくわかる。時代が変わっていく中で、彼女たちは「本当は私も社会で活

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    2025年08月23日
  • わたしリセット

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    新聞の連載記事を読んで興味を持った。連載で読んだことと重なるエピソードも多かったが、筆者がなぜ彼女なりのフェミニズムの考え方に至ったのかが、幼少期からの人生経験によることがよくわかり、読んでみて納得できた。
    論理的で無いと言う意見もあるが、私は共感できる所が多々あった。

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    2025年06月25日
  • 愛という名の支配(新潮文庫)

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    ― 子どものころ耳にした、「どうしてお母さんだけが、朝昼晩、茶碗のおしり、なでていなきゃならないの」とか、「ハンコひとつで殺される」とか、そういった母のことばは私の心にグサーッと突きささっていて、それはそのまま、私が成長するにしたがって痛みを実感させられることになる世界につながっていきました。

    直感的に田島陽子を毛嫌いする人は性格の悪い人であるという、人間観察のバロメーターみたいに考えていた時期があった。私だけわかっているという勘違いした自己特別視である事は否定しないが、価値観の転換に対する拒絶やキャラクターとしての田島陽子のディスり易さに乗っかった「浅い奴」として感じていたからだ。

    その

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    2025年04月09日
  • 田嶋先生に人生救われた私がフェミニズムを語っていいですか!?

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    あの頃のテレビでまくりの田嶋陽子を観て勇気づけられた人が、こうしてまた次の世代へとバトンを繋いでく様子を知って喜ぶ田嶋さんが見れるとは。
    山奥に引き籠もって孤独に自分を癒しては、またテレビという戦場で戦っていたという田嶋陽子。その存在が無ければ、フェミニズムはいまだに女性のためのものだと誤解されていたのかもしれない。
    フェミニズムとは男らしく。女らしく。こうあるべにきの差別をなくす運動。
    二階堂ふみさんのことを二人ともとても褒めていたのが印象的だった。

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    2025年02月07日
  • わたしリセット

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    頑固なフェミニストなのかと思っていたけれど全く違った。夫婦別姓を賛成しているけれど、法律が変わったとして実行してもいいし、しなくてもいい。大事なのは自由に自分の意思で選択できること。
    それは田嶋さんが自分を確立することが出来たから。孤独も感じないし、とことん自分を信じているから他者のことにも寛容なのかしらと思った。何歳からでも挑戦できる。その自由も権利も私たちにはあると、田嶋陽子として教えてくれている。

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    2024年12月27日
  • わたしリセット

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    田嶋さんは、私たち女性たちを1人で背負い、私たちの前に立って守ってくれているような気がしていた。結構強い風を1人で受け、あるときは笑われ、馬鹿にされて、それでもなお田嶋さんは、私たちの前に立っていてくれるような気がしていた。
    そんな田嶋さんを若い作家たちが再評価して、田嶋さんがまたこういう形で注目される。なんと嬉しいことではないかと思う。

    女性たちの多くが、自分の家族との関係性に悩んでいる。田嶋さんもまた「早く結婚してほしい」と思う抑圧的な母親との関係性にずっと悩んでいたことが書かれている。
    最後にお母さんとの関係が修復された後、お母さんが植木鉢に書いたメモ
    「私は水が好きなのです。水がいな

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    2024年09月28日
  • 50歳からの性教育

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    ★★★★☆読んで良かったです。少し偏った考え方の意見だなと思うお話も見受けられました。第5講 性暴力の講演はとてもわかり、これからどうすれば良いかということまで深く考察されていて共感できました。感情を言語化する訓練の大切さを話されている方が数名いて大事なことだと思いました。過去の自分の言動や行動を振り返って反省して見直すきっかけになりました。

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    2024年10月04日
  • 50歳からの性教育

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    私は女性なので「そうそう、そうなのよ!」と思いながら味方を得た気分で読み終わりました。
    本当は男の人(特に40〜50代に)みんなに読んでほしい。「本当にそうだよね」と思える男の人がどのくらいいるかな...。女の人たちは毎日感じているこの違和感が少しでも軽減するといいなあ、と思いながら家事をしているんだけど…。

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    2024年06月29日
  • 新版 ヒロインは、なぜ殺されるのか

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    今の世界は男社会でそのルールからはみ出す人間を排除する世界。現代という世界に生きている自分も、知らずに性差別、人種差別をしてきたかもしれない。
    そんな世界の女性の厳しい現状を映画を通して、テレビでも活躍していた田嶋陽子がとき解く。
     世界は昔から男尊女卑が続いているが、特にキリスト教、イスラム教の一神教が席巻した中世以降、顕著になる。考えてみると日本は古来、アマテラや卑弥呼のように神、象徴として女性を敬ってきた。それが男は戦いに外へ、女は家庭の中へ。いつのまにか女性の自己主張ははしたないとなった。この本でも、そんな凝り固まった社会観に女性も染まってしまい、尖った女性を攻撃するのも女性がする。そ

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    2024年04月06日
  • 田嶋先生に人生救われた私がフェミニズムを語っていいですか!?

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    田嶋陽子再評価はうれしい。
    健気で真っ直ぐ、泥を被ってくれて、ずるくない。
    たまにテレビで見かける田嶋さんが、相変わらず頑張ってる姿を見て、痛々しくてテレビを消したことが何度かあった。きっと私も田嶋さんを一人荒野に残した卑怯者だ。打たれても打たれても変わらない姿勢でおじさんたちの毒を浴び続けてきた田嶋さんが、再評価!再評価してくれた人たちにありがとうと言いたい。そしてごめんなさい。田嶋さん。
    田島さんが一人ぼっちになったのは、イデオロギーでなくて、自分のためのフェミニズムを語ったからだ。だから、学問領域の隠れ蓑が無くて、ある意味一貫性が無いと非難される。それから、テレビに敢えて出てヘイシストた

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    2024年03月17日
  • 愛という名の支配(新潮文庫)

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    フェミニズムにずっと関わってきた田嶋氏の30年前の著作.その時から今まで声を上げ続けていたにもかかわらず,ほとんど変わらないこの現実に愕然とした.
    書かれていることは本当に当たり前のこと.同じ人として生きることがこんなに難しいなんて.

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    2021年05月11日
  • 愛という名の支配(新潮文庫)

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    評価:3と4の間くらい

    今でこそフェミニズムの流れになってきているもののまだまだだな発展途上だなと感じる今日この頃。
    田嶋陽子さんの時代なんて、今よりも
    女はこうあるべき論が振りかざされてた時代だったはずなのに、その世に良い意味で流されず逆行して自分らしさを確立してる姿はかっこいい。

    特に、女性は差別されてることすら気づいていない
    っていう文面があって、そうかも…とも思った。
    もはや当たり前すぎて遺伝子レベルで組み込まれてるんじゃないかくらいで、でも恐ろしいなと思った。そういう潜在意識がある限り、男性が牛耳る世の中からは変えれない。

    あと、母と子の目線でも共感できる部分が多かった。
    例え

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    2020年09月22日
  • 愛という名の支配(新潮文庫)

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    諭し、語りかけてくれるような文体なのに内容はズバズバとしかしわかりすぎて、最近の本かと思ったら1992年刊行の本で、エッ日本…時計壊れてんな…というそのネジを回していくのは間違いなくわたしたちの世代なのでしょうね。
    結びのエールに田嶋先生の優しさが全て詰まっていた。

    わたしも少女時代は田嶋さんのことを声の大きい人だな…なんでそんな言わなくてもいいことをわざわざ言うんだろう…と苦手意識を持っていたものだけど、この本を読んでその誤解というか過去のイメージが雲が晴れるがごとく変わった。
    この人は「そんなの聞きたくない人」のためにずっと語っていたんだ。

    この本のいいところはあくまで田嶋さんの経験か

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    2019年12月26日
  • 愛という名の支配(新潮文庫)

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    田嶋陽子さんというと、どうしても「ビートたけしのTVタックル」でのお姿が浮かぶ。フェミニストでいらっしゃるけど「モテない女のヒガミだ(プロローグより)」という、たたかれ役をコミカルに受けているタレントさんだと。

    本屋でこの新潮文庫を見つけたとき、失礼ながら「本もお書きになっているんだ」
    ま、大学教授でいらしたし、著書のあるのは当然なのですけど。30年前初発行の本なのに古びていない「ヒガミ」なもんですか!ほんとにまじめな本でございました。

    わたくし『愛という名の支配』のタイトルに惹かれました。いま「介護のタダ働き」になりかかっていて「どうしたらいいのか」と悩んでおりますので、つまり「夫婦と

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    2019年11月24日
  • 愛という名の支配(新潮文庫)

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    本格的なフェミニズムの本を読むのは初めてかもしれない。
    女の自分からしてもちょっとそれは言い過ぎじゃない?って感じの部分もあったけど(経験による個人差はあると思う)、今よりも昔の女性はずっと辛い思いをしてきただろうし、こうして声を上げてきた先人たちのおかげで少しずつでも確実に社会の風潮、考え方というのは変わってきていると感じる。
    みんなそれぞれに苦しみを抱える社会の構造、制度に問題があるのであって、属性や個人を攻撃したいわけではない。

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    2025年02月26日
  • 愛という名の支配(新潮文庫)

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    「そこまで言って委員会」でおじさま達に噛みついていた強い女性の印象しかなかった田嶋陽子さん。
    確かにこの本を読むと、彼女の強い主張に圧倒される。そこまで?極端すぎない?って思いながら読み進めたが読み終える頃には、なるほどなと感じた。
    第四章ペニスなしでどこまで人を愛せるかで述べられた恋愛論には共感した。
    この本は1992年に書かれた本で、読んでいて古いと感じるところもあったが、充分、現在にもそうであるべきと感じるところが大部分である。1992年には「このオバさん何言ってるんだ!」って思う人が多かったかもしれない。でも現在は共感する人の方が多いかも。それだけ時代は進んだのかな?まだまだか。
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    2024年11月25日
  • 田嶋先生に人生救われた私がフェミニズムを語っていいですか!?

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    田嶋先生とアルテイシアさんが明るく軽いノリでフェミニズムを語る対談本。「フェミニズムの過去と現在」を知るのにいい本でした。
    田嶋先生、元気そうでよかったなー。

    両親を亡くしたアルテイシアさん。フェミニズムを学ぶことによって、彼らがジェンダーの呪いにかかっていることを知り、親の死の意味を理解できて救われたという言葉が印象的でした。

    「まだまだ根強い女性差別は、世間に笑い飛ばしながら伝えていくしかない」テレビを拡声器にしてフェミニズムを世間に少しづつ広めていった田嶋先生、素晴らしいな。アルテイシアさんも確かに軽すぎだけど、重いと見てもらえないし、見てもらえないと前に進まないという。戦略的にフェ

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    2024年11月01日
  • 50歳からの性教育

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    村瀬幸浩先生の本がわかりやすいのと、タイトルに惹かれて読んでみた。

    できればパートナーと読めればいいけど…

    50代って、「イヤよイヤよも
    好きのうち」や「生涯現役!」など、当時のメディアにかなり洗脳されている。

    これからは、どんな性生活がノーマルになっていくのかな?

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    2024年05月30日