田嶋陽子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「そこまで言って委員会」でおじさま達に噛みついていた強い女性の印象しかなかった田嶋陽子さん。
確かにこの本を読むと、彼女の強い主張に圧倒される。そこまで?極端すぎない?って思いながら読み進めたが読み終える頃には、なるほどなと感じた。
第四章ペニスなしでどこまで人を愛せるかで述べられた恋愛論には共感した。
この本は1992年に書かれた本で、読んでいて古いと感じるところもあったが、充分、現在にもそうであるべきと感じるところが大部分である。1992年には「このオバさん何言ってるんだ!」って思う人が多かったかもしれない。でも現在は共感する人の方が多いかも。それだけ時代は進んだのかな?まだまだか。
2005年版のあとがきにご本人も10年後に読んだ人が…と書かれていた。
まだまだ女性は住みやすい社会の実現途中の様な気がしますが、確実に進んでますね。
今の田嶋さんの考えも知りたいですね。 -
Posted by ブクログ
田嶋先生とアルテイシアさんが明るく軽いノリでフェミニズムを語る対談本。「フェミニズムの過去と現在」を知るのにいい本でした。
田嶋先生、元気そうでよかったなー。
両親を亡くしたアルテイシアさん。フェミニズムを学ぶことによって、彼らがジェンダーの呪いにかかっていることを知り、親の死の意味を理解できて救われたという言葉が印象的でした。
「まだまだ根強い女性差別は、世間に笑い飛ばしながら伝えていくしかない」テレビを拡声器にしてフェミニズムを世間に少しづつ広めていった田嶋先生、素晴らしいな。アルテイシアさんも確かに軽すぎだけど、重いと見てもらえないし、見てもらえないと前に進まないという。戦略的にフェニニズムしてる。
BTSは女性差別的な歌詞や発言を批判されたことをきっかけに、新曲の歌詞をジェンダー研究家にチェックしてもらっているそう。BTS興味なかったけど、世界で活動している人たちの視座は高いと感心。日本は国内目線だからアップデートがなかなか進まない。
日本では二階堂ふみさんをはじめ、女性の有名人でフェミニズムを積極的に語っている人たちがいることを本書で知り、今後注目したいと思いました。
「痴漢に気をつけましょう」ではなく「痴漢をやめろ」という発想にわたしの認識もアップデートしていかなければならないと感じました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ独身未婚中年男性の自分にとって、第5章までは特に目新しい情報はありませんでしたが、非常に良い本だと思いました。
自分にとっては、第6章の村瀬先生と田嶋先生の対談がすごく良かった。お二人の対談だけで1冊読みたいと思いました。
田嶋先生はTVだと男性を言い負かすほどの勢いでいろいろと物議をかもしていましたが(自分はTVタックルが好きでよく見ていました)、対談で語られている内容は非常に地に足のついた話だと思いました。
もっとも、自分は平成期日本のフェミニズムは労働政策的にはあまり上手く行かなかったと思っています。男女雇用機会均等法が出来た当時は経済的にはまだ上向きでしたが、バブルがはじけました。本来、労働上男女平等というのであれば、低い女性の待遇を、高い男性に合わせて引き上げる必要があったわけですが、コスト削減で人件費に目を付け、低い女性の待遇に男性の待遇を合わせて、見かけ上の「男女平等」にしてしまったことが、平成期日本の大きな失敗であったように思います。
この本の中での田嶋先生の「親だから、子だからといってその関係に手抜きは禁物」という言葉に、ハッとさせられました。結局、戦後昭和の家庭は、団塊の世代の性役割分業が経済上は上手くいったものの、それに目がくらんで夫婦仲を軽視して、その結果子育てが上手くいかず、コミュニケーション能力があまり上手でない団塊ジュニアを育ててしまった、という側面があったように思います(自分は団塊ジュニアで、親はよく自分を育ててくれたと感謝していますが、自分自身はコミュニケーション能力を上達させることはできませんでした)。
あとがきで村瀬先生が提唱される「弱いほうに合わせる」という考え方は、おそらく人間が他の生物と決定的に違う特徴だと思うのですが、残念ながら日本含め、今の世界はそのようにはできていなさそうです。自分も含め、もう少し他者に関心が持てるほどの(物心共に)余裕が欲しいなと思った次第です。
それにしても、この本を読んでいて、自分の世代の性交渉って「男性器中心主義」だったのかと、オラオラ系な性交渉をしたことのない自分はその点はまったく共感できませんでした(笑)。 -
Posted by ブクログ
久々に田嶋陽子の名を見聞きした気がした。1990年代はけっこうテレビやメディアで見聞きすることが多かったけど。この本も90年代に出版されたものの二度目の文庫化。
上野千鶴子は何冊か読んでは腑に落ちるようなすごさを感じていたけど、ある意味90年代のフェミニズムの双璧の一方ともいえる田嶋陽子の本を読むのは初めて。この本は論というよりはエッセイで、もしかしたら聞き書き形式でライターが文章にしたのかなという感じもするくらい、しゃべっているのを聞いているような感じで読める。そのぶん読みやすい一方でまとまりに欠けるかな。
書題は、母との関係や男性との関係を取り混ぜてのことだと思う。読んでみると、田嶋陽子さんのフェミニズムって深く自分自身に根ざしている感じがした。つまり、世の女性たちのためでももちろんあるんだけど、自分がもがいていたなかで楽になれたのがフェミニズムのものの見方でそれを頼りにし研究もしていたということかと。それで愛という名の支配から逃れることができたから、今はフェミニズム関連の発言は控えめになってシャンソン歌ったりしているのかなと。