リルケのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あるグループの歌にリルケという詩人の名が出てきて頭の隅にしばらく残っていた。
その矢先、ふと観に行った貴婦人と一角獣のタペストリーの紹介でこの本の引用がなされていた。
こういう同時性で作家に引き寄せられるのもありだと思う。
マルテという作家(実在のモデルあり)を主人公に描かれている話であるが、
貴婦人と一角獣の様に様々な引用がなされており、
そこから感じられる心象風景からリルケ自身の姿が見えてくるメタ的な感覚を受けた。
手記というだけあって、日常の景色が様々に移り変わっていくため、
難解ではあるが、これは印象派の絵画の様に言葉の流れを感じ取っていくものなのだろう。
冒頭で詩人というのは -
Posted by ブクログ
ネタバレ知らない町や、新しい商業施設に入れば、そこの本屋を覗くことにしている。その地域特有の特集棚があったり、その店の個性を活かした整理、陳列してあるのを眺めるのが楽しい。
そんな感じで、ふらっと初めて入った書店で、レジ前の目立つ棚に本書はあった。詩集がレジ前というのは珍しい?
リルケは言わずとしれた、ドイツ語文学における代表的存在。その詩は象徴主義や19世紀以降のモダニズムに影響を受け、深い哲学的洞察と美しい言語表現を特徴とする。
そんなことより、手にして、ふと開いたページにあった
「われらは忙しく」が、妙に心に刺さったので購入してみた。
有名な、『オルフォイスのソネット』の一篇だ。