リルケのレビュー一覧
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パリの情景と人々の暮らしに関する、青年・マルテのモノローグである。彼は見ることから学び、そして考える。断片的な思索の過程そのものと、世界と絡まる自身の内面を描いている。「病み」の中に隠れている健全さも印象的。
表紙の絵はまさしく「クラインの壺」。Posted by ブクログ -
映画「天使にラブソングを2」でウーピーゴールドバーグが演じる修道女が歌手への夢を親に反対された少女に薦めていた.一度,読んで見たいと思っていた一冊.若き詩人の苦悩に対し,リルケからの誠実な助言.大きな慈愛と深い共感.また時間が出来たら読み返してみようと思う.Posted by ブクログ
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立ち止まりの日に
手に取ったリルケの手紙
自信という代物が、
意志とは対極に位置する所の、
「信仰」に属するものであることを知る
今に生きること
引き受けること
耐え忍ぶこと
その付随が運命であって、
独立した個性
自然を生きたという確信
●以下引用
あなたはその運命を自分にお引き受けなさい。そ...続きを読むPosted by ブクログ -
若き詩人が授業中に隠れてリルケの詩集を読んでいたら教師にばれてしまうものの、実はリルケもその教師の教え子だったことが発覚するという導入部の話には心暖められる。リルケはこの手紙で孤独や愛、苦しみといった困難なものに対する向き合い方に対して誠実に答えようとしており、その真摯な言葉が様々な縁の結果として自...続きを読むPosted by ブクログ
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この書簡集によって語りかけられることのできる「若き詩人」および「若き女性」とは、さて、今このとき何処に存在しているものやら。前者と後者は、それぞれに成立年代も難解さの種類も違います。だから、むしろお買い得。それにしても、これらのBriefeを受け止めて何らかの(正否どちらでもいい)反応をすることので...続きを読むPosted by ブクログ
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最初に買ったリルケの詩集。
その前にはランボーを読んでいたのだがあまり感銘を受けず。
んでこっち読んだら…見事に魂持ってかれましたよ(笑)
以降はリルケにすっかりメロメロ。
独特の宗教感、内的世界。暗過ぎて読めないという人も居るそうだが、
私はこの本がとっても心に『しっくり』来ます。Posted by ブクログ -
優しさが前面に伝わってくるリルケの詩。旧文語は全く無く、すべて現代語なので読みやすい。
色恋を詠ったものもあれば、風景を綴ったものもある。
すべてどこか”眩しく明るくてやわらかい”。Posted by ブクログ -
若い詩人とリルケとの手紙のやり取りのうち、リルケが書いた手紙を連ねた手紙集だった。
なので、若い詩人が何を手紙に書いたのかがあまり想像できず、僕は正直入り込めなかった。
とはいえリルケは詩人の悩みに対して真摯に向き合っていたし、文章からは優しさを感じた。
僕が別の悩みを抱えた時に、また開いてみよ...続きを読むPosted by ブクログ -
イメージ的に兼好法師の徒然草って感じの作品。
随所に「お、いいな」と思う文章があったりするんだけど、とりとめなさすぎなので私の記憶には残りずらい作品だった。Posted by ブクログ -
こういう作品は、若く感受性が鋭敏なときでないとだめなのだろう。
半年前に読んだ本だが、なにも印象に残ってない。
30年前に読んだ時には、もっと心に残るものがあったはずなのに。
たぶん20代、遅くとも30代までに読むべき本なのだろう。
逆に、歳を取らないと味わえない本もあるから、それはそれでいいか。Posted by ブクログ