リルケのレビュー一覧

  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    フランス文学の授業でたまたま名前を耳にして、なんとなく手に取った一冊。
    わたしにとって手放せない一冊になりました。
    辛いときに読み返してはしおりをはさみ、また途中から読んでいます。

    思い悩んでいる友人がいたら、この本を薦めたいと思っています。
    こんなに真摯な手紙は見たことがありません。

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    2009年11月01日
  • マルテの手記

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    マルテの手記が好きって人は、ちょっとヤバい。
    何故なら、孤独者の視点が身に浸みてしまうから。
    悲しみや苦しみ、そして孤独や不安、影や暗闇、そういったものたちに美しさや豊かさを見出してしまうから。
    だけどもリルケが好きって人はそれでいいんです。
    少しずつ読んで、隣にマルテがいるような感覚を覚えるまで、じっくり付き合っていくのも良いと思います。
    私も実は五年くらい読んでるけど、まだ、終わりません。
    リルケ自身も書きあげるのにものすごく時間がかかりました。そういう小説です。
    何か面白いことを期待して読み始めると、きっと、面白くないと感じて投げ出してしまう人も多いと思います。
    だけど、これらをじっと見

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    2009年10月04日
  • マルテの手記

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    パリで詩人を目指す青年の日記体で描かれた話。リルケ自身、パリで孤独な時間をおくっている時期があったとのこと。

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    2009年10月04日
  • マルテの手記

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    マルテ・ラウリツ・ブリッゲの手記。マルテという若い詩人の様々な種類の断片を集めた「手記」、という形式を取った、リルケ唯一の長編小説。「詩人リルケの沈痛なる魂の告白の書」(カヴァーより)であることに、疑問の余地はありません。だけど、ここに記された絶望や敗北を作者自身と重ね合わせるだけではなく、その底にある純粋や、細部に宿る叙情を存分に味わいたい、と、私は思います。「死」や「恐怖」「孤独」に怯えることができるのも、また敏なる感性です。決して悲惨なだけの作品ではない、そう信じます。

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    2011年07月19日
  • リルケ詩集

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    リルケは、やはり詩人と言ってよいのでしょうね。愛の詩人、あるいは薔薇の詩人。この詩集は、最初の詩集から晩年のものまで、年代を追って編訳されています、1冊で「リルケ詩集」と銘打つにはじゅうぶんでしょう。「詩の味わい方」がよくわからなかった時期もありました。「物語の筋を追う」ことに慣れすぎていたからかもしれません。詩を、一気に読み飛ばしてはもったいないし、でも、ある程度まとまった数のもの(たとえばひとつの詩集として出されたものなど)を読まなければ感じられないことも多いし。だけど、なぜか「○○詩集」は色々と私の本棚にあるのです。理由ははっきりしています。新潮文庫にせよ岩波文庫にせよ、詩集は小体なもの

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    2011年07月19日
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    リルケの詩を愛する人だけでなく、認識力の深い人間になりたいと望む人は読んでおいて損はないと思う。
    時間を越えてリルケの魂にふれよう。

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    2009年10月04日
  • マルテの手記

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    第一部の退廃的な死のイメージを主観的な口調で記されているのに、第二部は物語的な物語的な俯瞰した視点で記す箇所が多く、通して読むと強い違和感を感じるかもしれない。文体は秀逸。表現は精微で鮮烈。一部、二部が一環した物語として表現されれば素晴らしいものとなると個人的に思うのですが、これが手記の手記たる所以なんでしょう。

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    2009年10月04日
  • リルケ詩集

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    「もろもろの事物のうえに張られている
    成長する輪のなかで私は私の生を生きている
    たぶん私は最後の輪を完成することはないだろう
    でも わたしはそれを試みたいと思っている

    私は神を 太古の塔をめぐり
    もう千年もめぐっているが
    まだ知らない 私が鷹なのか 嵐なのか
    それとも大いなる歌なのかを」

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    2009年10月04日
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    薄い本だが、内容は濃い。タイトルのままにリルケの手紙が記されている。芸術家にとって学ぶ事、癒される事は多い。

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    2009年10月04日
  • リルケ詩集

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    リルケの詩集ですね。

    ライナー・マリア・リルケ(1875~1926)
    ドイツの新ロマン主義の詩人。
    訳は、富士川英郎さん(1909~2003、東京生まれ)
    ドイツ文学者、比較文学者。
    あとがきに『本書には「時禱集」以後の詩のうちから特にリルケ的な特徴の著しいものを選んだが、それは、紙数の関係でやむをえなかったという事情もあるけれども、主としてそれによってリルケの詩のもつ独自な風格を鮮かに浮かびだせようとする意図にでたものである。』と、語られています。

         「或る四月から」

        ふたたび森が薫る
       ただよいのぼる雲雀の群は
      われわれの肩に重かった空を引きあげ
     木の枝を透

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    2025年08月30日
  • リルケ詩集

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    海外の詩人を読むならおすすめということでチョイス。『形象集』と『新詩集』にそれぞれある「読書する人」など気になる詩もチラホラとあった。

    「最後にやっと彼は面をあげた 下の書物のなかに 
    とどまっているものを 自分の高さに拾いあげながら。
    そして彼の眼は 外部のものを受け取るというよりは
    与えながら そこに出来上がっていた豊かな世界に突きあたっていたのだった」

    『オフフォイスへのソネット』など。全体的に読みやすくて歌詞のような雰囲気のものが多い。

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    2025年06月06日
  • リルケ詩集

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    他の人の訳も読まねばという感じではありますが、好きだった言葉を

    「読書する人」『形象集』
    …そして私がいま書物から眼をあげると
    訝しいものは何ひとつなく すべてが偉大であるだろう
    かしこの戸外にあるものは 私がこの内部で生きているもの
    そしてこことかしこと すべてに限界はないのだ…

    「ピエタ」『新詩集』マグダラノマリアの詩
    …いま あなたは疲れています そしてあなたの疲れた口は
    悲しい私の口を求めようとはしないのですー
    ああ イエスよ イエスよ 私たちの時はいつでした?
    なんと奇妙に 私たちふたりは亡んでゆくことでしょう

    「別離」
    どんなにか私は感じたことだろう 別離というものを
    なんと

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    2023年03月10日
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    リルケの往復書簡ですね。
    リルケの赤裸々な心情を読み取れる書物だと思います。若い人たちに呼び掛けるように綴った手紙は、若い人には予期せぬ書き込みがあるように思えますが、リルケはしっかりと自分を見つめることを指差していることに気付いて欲しい思いに溢れていますね。
    リルケの詩は真逆の言い回しがあるために、少し難解な部分があるものの、リルケ自分自身と読者に内面から呼び掛けいるのを感じますので、この書簡も温かく導き出そうとしているの感じて欲しいですね。

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    2022年07月01日
  • リルケ詩集

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    長女の出産で、義理の母のところでお世話になっていたころ。繰り返し読みました。訳者の言葉遣いが美しくて好きでした。

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    2021年03月06日
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    内容も書き方も決して易しくはない。しかし、何度か読み直して、言葉を自分なりに噛み砕いて理解しようとするうちに、大切なメッセージが多く散りばめられていることに気づくと思う。何度も読みたい一冊。

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    2021年01月03日
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    天使にラブソングを2で黒人シスターが若い女性歌手に力強く手渡した本。
    リルケの熱き情熱を知る。いや、感じとる。
    まるで時代を超え三次元的に現れた何かのように感じる。
    孤独を愛し芸術の産声を感じとる。
    私は春に咲く桜のようにリアルが彩りはじめる。

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    2018年01月31日
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    リルケ。
    読んでみたいけど、と思う方は、解説にもあるように、やはり人柄がよくわかるこの本がよいように思った。
    優しい愛情に満ちた言葉から得るものはとても大きいと思う。
    偉大なる詩人に倣おう。

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    2015年03月12日
  • マルテの手記

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    リルケが7年の歳月をかけて完成させた小説。ページをひらくとマルテが歩いたパリの町の空気がどっと押し寄せてくる感じがする。彼の目にするものは盲の新聞売りや、舞踏病のじいさんや、もとは家だったのに今は瓦礫の山になっている光景といったすさまじい退廃、惨めさ、貧困……ではあるけれど、マルテの瞳はそこで止まらずに彼らが祝福された者であることを発見する。

    二十歳の頃に読んで、なんだかんだでこれで3度目くらいになるかもしれない。当時のほうがマルテの孤独な文体に深く同期できていたような気がする。いつでもどこでも開ける本じゃあない。妙になつかしい気分になるんだなあ。

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    2014年10月07日
  • マルテの手記

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    本棚にあるのは昭和44年8月10日第22刷。正確に言えば、筑摩書房の世界文学体系第53巻収録の生野幸吉訳で読み返し、ところどころ大山定一訳を参照しながら再読した。大学に入ったはいいが、授業も始まらずぶらぶらしていたときに読んだ本。改めて再読してみると、この何とも表現しにくい不安感は、ひょっとすると若者の特権であるのかもしれないという気がしてきた。

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    2014年09月07日
  • マルテの手記

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    パリの情景と人々の暮らしに関する、青年・マルテのモノローグである。彼は見ることから学び、そして考える。断片的な思索の過程そのものと、世界と絡まる自身の内面を描いている。「病み」の中に隠れている健全さも印象的。

    表紙の絵はまさしく「クラインの壺」。

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    2014年09月03日