リルケのレビュー一覧

  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙
    孤独を大切にすること
    自分の内へ向かうこと
    女性であること
    愛のこと
    言葉で言い表せないこと全て
    何度も励まされることになりそうだ
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙
    「だから悲しい時には、孤独でいること、注意深くあることが、非常に大切なのです。」

    孤独や悲しみとの向き合い方について書かれています。大切にしたい言葉が沢山ありました。
  • マルテの手記
    断片的感想、備忘ノート、散文詩の一節、過去の追憶、目にした風景の描写、日記、手紙などを一冊にまとめあげた手記体の小説。風景描写、あらゆる想念、思考、追憶など、とても緻密で密度が高く、一寸の隙もない。だけれども文章はもたつくことなく、迸るような勢い、速さがある。そして時にはゆっくりと、緩慢になる瞬間も...続きを読む
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙
    大学の時に読んで、あー、私、生きてていいんだと、涙した本!

    人生は、すべて正しいのです。

    涙したのは、上の一行ではないが、なぜかずっと覚えている。

    つらい思いをしている友人に、同じ一行を書き添えたことは、今でも、?、と同時に、胸が、痛みます。
  • リルケ詩集
    私は神を 太古の塔をめぐり
    もう千年もめぐっているが
    まだ知らない 私が鷹なのか 嵐なのか
    それとも大いなる歌なのかを


    天才かよ
  • マルテの手記
    久々に主だった筋のない、断片を繋ぎ合わせたタイプの小説を読んだ。そうして思うのは、私はこういったタイプの小説に非常に安堵感を覚えるということだ。人生は物語ではない。断片を継ぎはぎしたものである。そう言った方が私の実感と合っているし、結局のところなまの人生をより広く肯定しているように感じられる。

    ...続きを読む
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙
    孤独はなじみ深い友人だと思っていた
    そしてそれは 間違ってはいなかったのかもしれない

    孤独を超えて自分の中に潜る時
    内側に広がる海は
    自分という海

    それは浩然としてそこにあると同時に深く
    強く そして優しい
    深く そして深い

    奥底に場所に湛えた過去を
    色褪せた思い出と呼ぶのでもなく
    傷んだ時間...続きを読む
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙
    リルケ独特の、神聖さを思わせる世界の捉え方と生き方が
    全ての人間のためになるとはいえない。けれども
    真面目な作業に疲れている人にとっては、こういった詩的な文章は心を安らかにしてくれるはず。
  • マルテの手記
    死から生。視ることと書くこと。愛することと愛されること。愛されたくないこと。

    いろいろ言葉は知ってるけど、今回は何も言いたくないです。多分言葉にしちゃったら、言葉の外にある思いまで閉じ込めちゃうからかな(某ゲーム四天王風に笑)。
    でもこれだけは言わせてください。マルテ、マジグレートです!
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙
    未知なる「わたし」という
    海へ飛び込もう
    若き人よ
    「わたし」という海を
    どこまでも愛し
    どこまでも豊かにしなさい――

    カミュを読んだ後だと、リルケのことばは祈りにも似たあたたかさや開放を感じる。彼女はカミュを逆を歩んでいるひとだと。
    反抗ではなく、必然。不条理ではなく、性。この性は肉欲ではなく、...続きを読む
  • リルケ詩集
    若い頃の作品から、晩年の作品まで幅広く収めた一冊。
    最初の部分はやや青臭く感じたが 『オルフォイスへのソネット』の辺りでは胸に押し寄せるような感覚を覚えた。
    一言で表すなら「圧巻」である。偉大な人物の魂に触れることが出来る、今も生きている名著。

    巻末のリルケの略歴を読んで、始めから凄かったわけで...続きを読む
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙
    詩作、女性、孤独、愛、生と死、命名についての考察に感銘。主に若き詩人への手紙の方だった。

    手紙なので、個人的な色彩が出るのはしようがないにしても、時折、噴出する普遍に至る洞察が素晴らしい。

    相手を対等な存在として、文面に敬意が満ちていることにも感銘を受けた。

    文字が小さいのが残念なので、新潮社...続きを読む
  • マルテの手記
    果たしてこれを物語としてよいものか。
    なんて孤独で乾いているのか。まるでランボーが書きえないものを書こうとして時空から立ち上がり、筆を折ったみたい。きっとこれを書き上げたリルケも筆を持てなかったに違いない。
    ゲーテは理解されないのを知ってことばを選んで紡いだ。だが、彼は理解されないのを知りつつも、あ...続きを読む
  • リルケ詩集
    なんとなしに手に取ったものだが、
    素晴らしかったし、視界が広がる思いがする。

    特に好きだったのは、
    「形象集」などの序盤に出てきたものと、
    最後の二つ。

    神という言葉だったり、
    宗教的な表現(?)が多い気がしたが
    其れを理解していなくても
    シンボルとして解釈して読んだ。
    美しく、美しさの中に
    ...続きを読む
  • マルテの手記
    事件は起きない。あらすじも伏線もない。パリに来たデンマーク人というフィクショナルな設定があるだけ(リルケはドイツ人)。
    そのマルテが、自由な形式で、パリで見る景色を語ったり、かと思うと過去を語る。詩や音楽を語り、そんな連関性のない話を重ねていくが、読者はそれにつれて自分の心の奥底を覗き込むように誘わ...続きを読む
  • マルテの手記
    中学生の頃のピアノの楽譜入れだった母の手作りのお洒落な鞄がひょっこり出てきて、中を開けるとこの本がひっそりと息づいていました。

    『マルテ・ラウリス・ブリッゲの手記』の作者は、134年前の1875年12月4日にオーストリアのプラハに生まれた詩人で小説家のライナー・マリア・リルケ、スイスに移り住み薔薇...続きを読む
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙
    著書から生きる力をもらい続けているといっても過言ではない。

    外に向かって寂しさや孤独を誤魔化すことは実に一時的な心の誤魔化し方で成長に繋がらない、当にその通りだと思う。


    私にはどれほどの人がこの本に賛同・共感するか分からない。
    もしかしたら綺麗事の羅列、と一蹴する人もいるだろう。
    それでも、兎...続きを読む
  • マルテの手記
    リルケ自身がこの小説について語った言葉の一部を掲載させていただきます。

    ~~~

    ぼくは『マルテの手記』という小説を
    凹型の鋳型か写真のネガティブだと考えている。
    悲しみや絶望や痛ましい想念などがここでは一つ一つ
    深い窪みや条線をなしているのだ。しかし、もしこの鋳型から
    ほんとうの作品...続きを読む
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙
    彼の言葉はエメラルドグリーンの湖の様に穏やか。
    「気づかない方が楽」に生きることができるけど
    「気づき、受けとめて生きる」ことを教えてくれる。
  • マルテの手記
     ” 彼らはいずれも自分だけの「死」を待っていた。(中略)子供たちも、いとけない幼な子すら、ありあわせの「子供の死」を死んだのではなかった。心を必死に張りつめて────すでに成長してきた自分とこれから成長するはずだった自分を合わせたような幽邃な死をとげたのだ。”(p23)

     私はふと、東日本大震...続きを読む