リルケのレビュー一覧

  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    It was just so good…
    一文一文が、とにかく美しかった。
    リルケの幸福論 というタイトルもつけられると思う。
    短いが、ゆっくり時間をかけて読むべきもの。
    そして、リルケの詩を読んでみたくなった。

    「あなたはあなたの孤独を愛してください。」

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    2025年11月03日
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    大学の時に読んで、あー、私、生きてていいんだと、涙した本!

    人生は、すべて正しいのです。

    涙したのは、上の一行ではないが、なぜかずっと覚えている。

    つらい思いをしている友人に、同じ一行を書き添えたことは、今でも、?、と同時に、胸が、痛みます。

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    2020年08月18日
  • リルケ詩集

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    私は神を 太古の塔をめぐり
    もう千年もめぐっているが
    まだ知らない 私が鷹なのか 嵐なのか
    それとも大いなる歌なのかを


    天才かよ

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    2018年10月27日
  • マルテの手記

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    久々に主だった筋のない、断片を繋ぎ合わせたタイプの小説を読んだ。そうして思うのは、私はこういったタイプの小説に非常に安堵感を覚えるということだ。人生は物語ではない。断片を継ぎはぎしたものである。そう言った方が私の実感と合っているし、結局のところなまの人生をより広く肯定しているように感じられる。

    内容であるが、意外と明るい。死という絶対無の恐怖に怯えながらも、全体としては生への肯定が貫いているという印象を受ける。特に終盤などはそうである(ちなみにストーリーらしきストーリーがないにも関わらず、終盤にかけて明らかにボルテージは上がっていき、興奮する)。ところが並々ならないのは、この生の肯定を産み出

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    2018年08月12日
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    リルケ独特の、神聖さを思わせる世界の捉え方と生き方が
    全ての人間のためになるとはいえない。けれども
    真面目な作業に疲れている人にとっては、こういった詩的な文章は心を安らかにしてくれるはず。

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    2015年10月25日
  • マルテの手記

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    死から生。視ることと書くこと。愛することと愛されること。愛されたくないこと。

    いろいろ言葉は知ってるけど、今回は何も言いたくないです。多分言葉にしちゃったら、言葉の外にある思いまで閉じ込めちゃうからかな(某ゲーム四天王風に笑)。
    でもこれだけは言わせてください。マルテ、マジグレートです!

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    2015年06月19日
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    未知なる「わたし」という
    海へ飛び込もう
    若き人よ
    「わたし」という海を
    どこまでも愛し
    どこまでも豊かにしなさい――

    カミュを読んだ後だと、リルケのことばは祈りにも似たあたたかさや開放を感じる。彼女はカミュを逆を歩んでいるひとだと。
    反抗ではなく、必然。不条理ではなく、性。この性は肉欲ではなく、根源的な何かを求める力。ヤスパースのことばを借りるなら、無制約なものといったところだろうか。
    カミュがひたすらに死に向かっていくことを叫ぶなら、リルケは生に向かって祈りを捧げる。そんな感じ。カミュは、無限に向かい届かないなら、開き直って問わない有限の実存を説いたが、彼女は問いそのものとして生きよと語

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    2015年02月23日
  • リルケ詩集

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    若い頃の作品から、晩年の作品まで幅広く収めた一冊。
    最初の部分はやや青臭く感じたが 『オルフォイスへのソネット』の辺りでは胸に押し寄せるような感覚を覚えた。
    一言で表すなら「圧巻」である。偉大な人物の魂に触れることが出来る、今も生きている名著。

    巻末のリルケの略歴を読んで、始めから凄かったわけではなく、努力と抗いの結果に
    ドイツを代表する大人物になったという点に、強く憧れた。
    読後の充足感が相当にあった一冊であった。

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    2015年02月01日
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    詩作、女性、孤独、愛、生と死、命名についての考察に感銘。主に若き詩人への手紙の方だった。

    手紙なので、個人的な色彩が出るのはしようがないにしても、時折、噴出する普遍に至る洞察が素晴らしい。

    相手を対等な存在として、文面に敬意が満ちていることにも感銘を受けた。

    文字が小さいのが残念なので、新潮社さん、改版をお願いできないでしょうか?

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    2015年02月05日
  • マルテの手記

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    果たしてこれを物語としてよいものか。
    なんて孤独で乾いているのか。まるでランボーが書きえないものを書こうとして時空から立ち上がり、筆を折ったみたい。きっとこれを書き上げたリルケも筆を持てなかったに違いない。
    ゲーテは理解されないのを知ってことばを選んで紡いだ。だが、彼は理解されないのを知りつつも、あえてことばを変えなかった。表現や訳、ことばが難解なのではない。彼が書こうとしたそのものが難解なのだ。普通の三文作家なら挑むことさえ思いたてない、そんなものを書こうとしたのだ。こんな世の中ですべてのひとに理解される方が恐ろしい。
    たったひとりで、ことば以前の存在を追い求めて、マルテはパリを彷徨う。孤独

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    2015年01月12日
  • リルケ詩集

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    なんとなしに手に取ったものだが、
    素晴らしかったし、視界が広がる思いがする。

    特に好きだったのは、
    「形象集」などの序盤に出てきたものと、
    最後の二つ。

    神という言葉だったり、
    宗教的な表現(?)が多い気がしたが
    其れを理解していなくても
    シンボルとして解釈して読んだ。
    美しく、美しさの中に
    痛みがあるような詩。

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    2014年02月04日
  • マルテの手記

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    事件は起きない。あらすじも伏線もない。パリに来たデンマーク人というフィクショナルな設定があるだけ(リルケはドイツ人)。
    そのマルテが、自由な形式で、パリで見る景色を語ったり、かと思うと過去を語る。詩や音楽を語り、そんな連関性のない話を重ねていくが、読者はそれにつれて自分の心の奥底を覗き込むように誘われる。
    リルケはこの小説を、散文というよりは詩として書いたという。それほど長い小説ではないが、6年ぐらいの歳月をかけて、文章を練りに練って書いたので、密度は非常に濃く、読み進むのにもエネルギーがいる。数行読んだだけで本を閉じて物思いに耽ってしまう、僕はそんな読み方をした。そんな感じである年のひと夏ぐ

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    2012年06月23日
  • マルテの手記

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    中学生の頃のピアノの楽譜入れだった母の手作りのお洒落な鞄がひょっこり出てきて、中を開けるとこの本がひっそりと息づいていました。

    『マルテ・ラウリス・ブリッゲの手記』の作者は、134年前の1875年12月4日にオーストリアのプラハに生まれた詩人で小説家のライナー・マリア・リルケ、スイスに移り住み薔薇の棘の傷がもとで白血病によって51歳で死去。

    これは、孤独な生活を送りながらパリの街で出会った人々や芸術や自分自身の思い出などについて、デンマーク生まれの青年詩人マルテが思いついたことを断片的に書き綴っていくというスタイルで書かれた彼のたったひとつの長編小説です。

    この本は中1と中2のときに4度

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    2012年04月24日
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    著書から生きる力をもらい続けているといっても過言ではない。

    外に向かって寂しさや孤独を誤魔化すことは実に一時的な心の誤魔化し方で成長に繋がらない、当にその通りだと思う。


    私にはどれほどの人がこの本に賛同・共感するか分からない。
    もしかしたら綺麗事の羅列、と一蹴する人もいるだろう。
    それでも、兎にも角にも私はこの本が大好きで大好きで大好きだ。

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    2012年04月14日
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    彼の言葉はエメラルドグリーンの湖の様に穏やか。
    「気づかない方が楽」に生きることができるけど
    「気づき、受けとめて生きる」ことを教えてくれる。

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    2012年04月06日
  • マルテの手記

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    リルケ自身がこの小説について語った言葉の一部を掲載させていただきます。

    ~~~

    ぼくは『マルテの手記』という小説を
    凹型の鋳型か写真のネガティブだと考えている。
    悲しみや絶望や痛ましい想念などがここでは一つ一つ
    深い窪みや条線をなしているのだ。しかし、もしこの鋳型から
    ほんとうの作品を鋳造することが出来るとすれば
    (たとえばブロンズをながしてポジティブな立像をつくるように)、
    たぶん大変素晴らしい祝福と肯定の小説が出来てくるにちがいない。
    ~~~

    何かしらちょっとでも感じるものがあったなら読んだ方がいい。
    リルケは読み手に静かに一つの方角を教えてくれているんだ。

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    2012年04月06日
  • マルテの手記

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     ” 彼らはいずれも自分だけの「死」を待っていた。(中略)子供たちも、いとけない幼な子すら、ありあわせの「子供の死」を死んだのではなかった。心を必死に張りつめて────すでに成長してきた自分とこれから成長するはずだった自分を合わせたような幽邃な死をとげたのだ。”(p23)

     私はふと、東日本大震災の津波で亡くなった子供たちを思った。
     自然災害の死は戦争の空襲での死に似ている。理不尽で不条理な死。
     突然に、誰彼構わず、いっぺんに死に追いやってしまう。
     リルケが言うような「死」が彼らにはない。不慮の唐突な死に襲われた人たちを思うと私は胸が痛くなる。
     想像力が逞しすぎると笑われるかも知れ

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    2012年07月12日
  • 若き詩人への手紙・若き女性への手紙

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    ネタバレ

    天使にラブソングを2のDVD(LD)で、
    リルケの若き詩人への手紙の一節の引用がでてきました。

    若い人が、芸術への道を進むかどうか悩んだときに、
    読むのと役に立つことがわかりました。

    芸術家になる人への、一つの教訓を示しています。
    「自分が作家だと思うこと」が大事とのこと。

    この本を読んで、ピンと来なければ、
    DVDの天使にラブソングを2を見てみてください。

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    2012年02月10日
  • リルケ詩集

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    昭和43年新潮社発行の世界詩人全集13リルケを父の書斎から抜き取ったのはもう4年も前。赤い装丁が美しく、何気なく手にしたら当時の自分が心酔するほどよかった。持ち運び用に文庫本も欲しいなあ。

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    2011年04月03日
  • マルテの手記

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    孤独・死についての青年詩人の独白のような小説。
    哀しくて陰気だけど何故だかとても優しい。
    孤独に生きる人間達への愛に満ちている。
    ベン・シャーンの描いた挿絵も併せてお勧めです。

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    2010年06月16日