浅羽通明のレビュー一覧
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主に文系の大学生の就職について当てはまる事は多いのかもしれないが、理系の場合はどうなのだろう。
多くの大学の英語教育は教授の趣味で英文学の名著や古典を訳読させているだけ、と書かれているが出版された当時はそうだったのかもしれないが今はそんな事ないのでは。
証券のディーラーやコンサルティングも学歴不問ではなく、高学歴を採用しているように思う。
大学入試の進路選択での大学の学部学科に関する情報不足は頷ける。
教養とは同じ仲間で共有される知識のカタログで、そこから引用する事で話の種の供給源になるもの、という捉え方を浅羽はしていて、テレビで流れる情報(バラエティ番組、アイドル歌手、人気ドラマ)の話題も教養だという。
日本社会の機軸たる企業にとって、大学は人材の配給所である。では、その企業から見て大学とはどんなものか。それは、入口と出口のみある土管みたいなものである。企業人としての教育は会社でみっちりとやる、大学ではなにもならってこなくてよい。大学の教育内容自体はどうでもいい。必要なのは、どこの大学の入学試験に合格したかを見ればわかるその企業内教育を消化吸収できる基礎能力で、入口はだいじなのである。つぎは出口だ。その大学を出た者(これから出る者もふくめて)全体がつくるゆるやかな連合である「世間」に属する一員であることが、モノを言う。企業は、キミという個人がほしいんじゃない。こういう、キミの「世間」がほしいのだ。だから、出口もまただいじなのである。入口は、キミの能力。出口は、キミの「世間」。企業はこれを買う。
「ハンディは自覚しただけではまだ足りない。強い自覚によって、将来の不安に他人より先に気づき、早くから憂いをなくす備えを促す。ここまでしてようやく、きみのハンディは強みへ転換できる」
「多数者は世の中ほとんど同類ばかりというだけで、自分を正当化できるのに対して、少数者は自分の位置だの人生の意義だのをいちいち意味づけしないとやっていけなかったりする生きにくさである」
「ただいまをみんなと生きる多数者なら関心を抱かない「教養」へ精神を向けてしまったきみが、多数者のためにできるのは、まずこうしたことばをカタログのなかからとりだして見せることくらいではないか」 -
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右翼(右)とは何か?
左翼(左)とは何か?
その定義を、歴史とともに掘り下げていく本。
元々自分はこの2つが何なのか、なんとな〜くでしか分かっていなかった。
そこで勉強のために本書を読んでみた。
結果としては……分からないことが分かった。
より正確に言うと、その定義は複雑で、国や時代とともに変わるため、一言でバシッと定義づけられないことが理解できた。
特に、歴史とともに解説してくれたのはありがたい。
正直自分には難しい内容だったが、考える良いきっかけになったと思う。
ただ……。
この本、かなり「思想が強い」のが引っかかる。
「右翼とは何か、左翼とは何か」という解説は、割と早めに終わってしまう。
そして後半からは、著者の「現代日本の右翼、左翼」に対する論評が始まる。
これが、ちょっと強火の思想なのですよ。
いや、頷ける部分も多いんですけどね。
令和の現代から見ると「そうだそうだ!」とは中々に言いづらい内容です。
中国のことをずっと「支那」と呼称している辺りで、癖の強さはお察し頂けるでしょう。
でもまあ本当に、考える良いきっかけにはなると思います。
右翼とか左翼って何?を改めて考えたい人は、読んでみると良いでしょう。 -
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その国の経済状況に大きな影響を与える政治・政策。
最近はユーロの右傾化、ラテンアメリカのピンクの潮流やアメリカのナショナリズム政策が注目され、右や左、右翼や左翼と言った言葉がマーケット情報に数多くあがってきている。
そういったなかで、アナリストのレポートを読んでもピンとこないことが増えてきたため購読。
フランス革命からの左と右の対立が、世界史の流れを追いながら丁寧に書き込まれていると感じる。
しかし、私には丁寧過ぎて逆によく分からないと言う。。。
最後の方に書かれている田中三次元モデルの所を読んで、自分の中でようやく得心がいく(笑)
また、左と右を明確に分けるラインは無く、時代によって移ろうし、単に左から見たら右に居るといったあやふやな場合も多いことも分かった。
日本に住んでいる私たちから見ると、左と右の対立構造が薄い現代では、肌感覚として感じ取れないのも無理はないかもしれない。 -
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ネタバレ・ザ・便乗本。
・カバー袖の著者略歴が胡散臭い……。
・確かに小林よしのりとの関係とか、90年代の動きとか、胡散臭いのは間違いない、というかそういう文脈のライター。
・しかし調べてみたら、「澁澤龍彦の時代 幼年皇帝と昭和の精神史」の著者だと知り、ちょっと嬉しい。
・で、実際読んでみたら、なかなか面白い。
・原作の作中人物を惣流・アスカ・ラングレーと譬えて、彼女が割愛された漫画版はダメだと出張(おじさんの敵キャラとして必要)。
・ギフト需要。
・よしりんや池上彰ら先人の絶賛にケチをつけていく。
・理想論 → 政治の次元 VS モラルの次元、と腑分け。
・西原理恵子「自由ってね、有料なんですよ」。
・評論は二次創作。
・読書会。→石原千秋が絶賛している。 -
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まあ知りたいことはよくわかった。それ以上でもそれ以下でもないけど。色んな軸があるとは言え、結局「平等軸」が左右を判断する最もしっくりくる説明だった。文化軸や政治軸など残りの軸はどれも相関があって独立していないから、自然と左右に分かれてくる。
あとがきに著者は右でも左でもないと書いているけど、明らかに”右”だよね。最近の日本人は右も左もリアルな理念を提示せず、微調整範囲の相違を殊更にあげつらって「するための対立」に甘んじていると批判的に論じているが、それって良いことなのでは?と思う。常にお互いが対立している社会は健全ではないだろうし、無理に人を左右どちらかに色分けする必要もない。 -
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反戦と脱原発を主張するリベラル派の運動が、現実の日本の政治を動かす力となりえない理由について語っている本です。
インタヴューに著者がこたえるという形式で書かれており、呉智英譲りの露悪趣味と痛烈な皮肉が利いていて、おもしろく読むことができました。もっとも、こうした冷笑家気取りの語り口が気に入らないというひとには、とことん気に入らない本なのだろうと思いますが。
おもしろいことはおもしろいのですが、毒が利きすぎて薬にしたくともできないというほかありません。この点は封建主義者だと主張する呉智英と同様で、「命より大事なものはない」ということばが現実を遊離した観念にすぎないというのはまさしくその通りだとしても、これまであった建物を全部取っ払って更地に寝そべってみせただけではないかという気もします。 -
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効果測定や事後検証の必要性、翻って政策目的達成のための戦略・戦術立案の必要性、サラリーマンや実務家社会人を巻き込む必要性は完全に同意できる。
しかし、リベラリストが共有している、言論の自由が失われ始めていること、その結果、民主主義が機能不全に陥っていることの現状認識を(敢えて?)無視して、その主張・論証に反論せずに人身攻撃論法を多用している点がとても下品で、読んでいて嫌になる。もともと著者は民主主義にも懐疑的な立場らしいので、リベラリストの危機感を共有できないのは致し方ないのかもしれないが。
著者がどんなに歴史や思想史に詳しくても、個人が自分で考えて行う行動(デモへの参加など)と、個人が思考停止して全体主義的権威からの命令に従った戦時中の竹槍訓練とを同視して、自分の冷笑的態度を正当化する著者のスタンスに、どうしても共感できない。
いわゆる保守とも距離をおく本書にも共感できる人が意外と多いのが、リベラルの難しさなんだろう。 -
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ネタバレ右翼と左翼をきちんと区別してください。大人なんだからできるでしょ??よくわかんないです!!
なんとなくわかっている言葉をきちんと把握するシリーズ。簡単に説明されていてよかったよ。
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p43 辞書的な意味
右翼と左翼はタグ付の違いで理解するのがわかりやすいと前から思っていた。単純な対比構造じゃないからね。
「左翼」=進歩、自由、平等、合理主義、下層階級、知性・啓蒙主義、国粋主義、民族主義
「右翼」=保守、秩序、階層性、非合理主義、上層階級、反知識人主義、社会主義、共産主義、無政府主義
こんな感じ。
p210 自虐史観
ここに三十年来の日本の教科書がマルクス史観の歴史家によって編纂されたせいで、反国粋主義な内容(南京虐殺、従軍慰安婦などの歴史事実が明らかになってない問題など)になっているという右翼の主張。
自虐史観は本当に自虐なのだろうか。左翼にとって天皇制や軍国主義など当時の帝国主義は対抗勢力である。当時の日本はまさに否定すべき大勢だったのだから、日本否定は別に自虐じゃあない。
右翼にとっては自虐だけど、やってる当事者の左翼にとっては自虐でもなんでもないのだ。つまり、この問題は右翼の自分勝手な喚き散らしなところも無くはないのである。
右翼、左翼、こういうところがあるからわかりづらい。あと一歩頭良くないんだよな。
p234 存在意義が狂わせる
今の日本で右翼、左翼、とも胡散臭いものになっているのはなぜか。それは、日本が安定した国家になったために、存在意義がなくなって必死にほえ続けているからなのかもしれない。
社会主義は世の中の労働者がブルジョワに搾取され劣悪な生活をしている時代じゃないと存在意義がない。
国家主義は戦争中など、敵対勢力が居て一致団結しないといけないような世の中じゃないと存在意義がない。
存在意義を失いつつあるものは何をするか。自分たちの存在意義を確立するために、ない物をでっち上げたり、人々の不安をあおって世の中を扇動しようとする。だから胡散臭くなっちゃうんだよな。
p241 宗教・民族主義の反共主義
共産主義は、宗教権威や既存の権力機構の否定・打倒を叫ぶ。だから、世界の宗教であるローマカトリックやイスラエルやアラブは共産主義を嫌っている。冷戦中もそういった宗教組織は西側に加担した。
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右翼と左翼の違いを説明できるようになった。
どうして右翼と左翼が胡散臭い物に思えるのか説明できるようになった。
今の日本で右翼と左翼はどうなるのか、なんとなくわかってきた。安倍総理は右翼だが、彼が活動できるようになってきたのは、対抗勢力の左翼(中国とか)を煽って自分たちの正当性を表現できるようにしているからだな。
今の日本人に大切なのは、彼らの誇大広告に敏感に反応しないことだ。「お前らそんなに一生懸命やるな。おせっかいだ、ボケ。」くらいの態度、自分たち民間人ですべて賄えるという気概をもって生きていくことが大事なんだな。
そのために左翼もいらないよう生きなきゃ。中道を生きる難しさ。でもそれこそ本当の自立と自由だ。