【感想・ネタバレ】「反戦・脱原発リベラル」はなぜ敗北するのかのレビュー

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Posted by ブクログ

著者の、在野の学者さん的な悪い意味で独自かつ極端な方法論の提示は、あまり参考にならなかった。市民運動の現実を見ずに理屈が先走る傾向も、あまりいただけない。
他方で、なぜリベラルが勝てないのかという分析は、とてもわかりやすかった。そして、そういった分析こそリベラルに欠けているものだと、しみじみと感じた

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2018年02月08日

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著者が言うところのリベラルの弱点って、その通りかなと思う。自分も基本的にリベラルだと思っているので痛いところを突かれた気がする。

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2016年04月10日

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デモで社会を動かすには、という話。トクヴィルの「フランス二月革命の日」ぐらいの圧力がないと単なる自己満足、ガス抜きにしかならない。たぶんこれが本当。上から絆とか言われて頑張っちゃう社会ははどうなんだろ

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2016年04月29日

Posted by ブクログ

悪趣味だが、いくども研ぎ澄まされたリアリティを突きつけてくる。

途中、インタビュアーがもらす「知識人が社会運動の勝ち負けをあいまいにしてはぐらかす手管はわかりました」という言葉が本書から受けた印象を端的に表している。

題名と違い、WHY?の先のHOW?を説くのが目的か。

著者がどこへ向かいたいのか、分からないことにフラストレーションが募るが、全批判、全否定こそ思想家の条件ならば、本書の位置付けもはっきりする。

・個人が個人であるがゆえのワガママを我慢しなくては、権力を怯えさせるほどの、政権に勝てるだけの威力なんか生み出せっこない。
・実のある闘いとは、お金をかけた闘いであるはず。
・日本共産党は、選挙の度に「どんな結果からでも、共産党が勝ったことを力説する論法」:鶴見俊輔の揶揄。
・ゼロ年代に入って「反貧困」とか「反格差」とかが騒がれていた頃、そうした闘いを象徴するヒロインだった雨宮かりん氏が、家賃が高いとか安定した仕事がないとかいう若者の等身大の怒りをぶつけるごく身近な運動をしていたはずが、どうすればいいか、何が問題かを理解ある知識人と議論してるとすぐ、世界資本主義システムがどうのこうのいうとんでもなく大きな話しへと飛躍していってしまう、とうしてそうなっちゃうのかと、しばしば愚痴っていた。
・福田 恆存:一々例を挙げるのが煩わしいほど、その度ごとに、これに失敗すれば、何もかも御破算だという身ぶりを伴ってくりかえされてきた。そのかはり、時期が過ぎれば、なんのことはない、忘れたやうにケロリとしている。
・いつまでも実現しないスローガンだけが繰り返されれば繰り返されるほど、「憲法守れ」とか「戦争反対」とかの言葉への信頼は薄れていくでしょう。
・他者からの批判というフィードバックが子どもバリアでブロックされてしまい、修正や成長の機会を見送ってしまう。
・であることとすること、というより、丸山は、であることとできること(業績、果実)、というべきだったのかも。
・彼らの民主主義が一種の宗教だと考えたら、これらもどうやら納得がいった。宗教は他者がない世界をつくるから。
・TPPに「市場における原著作物の収益性に大きな影響を与えない場合はこの限りではない」。これは2次創作を守るため。
・この程度の(原発の)危機では、減給への怯え、リストラの底知れぬ恐怖のほうがはるかに優先してしまうのが勤め人の日常。
・情報分析と状況判断の能力なきリベラルが憲法論へと逃避する。
・安倍政権に勝てば良いというものではない。すなわち、倒して済むものもありません。もちろん追従していれば良いというわけでもない。権力はどうせならツールとして、世の幸せに使い切るものでしょう。どうせなら、せいぜい酷使しなくちゃ。
・意見が違う人と立場が違う人。後者と対話すべき。立場がない若年層の投票率が上昇しない理由もここにある。

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2016年03月17日

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安保法制反対デモに対する違和感があったが、それを本書では論理明快に説明されており、納得できるところが多かった。

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2016年02月17日

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彼らはいつも繰り出すのが、憲法論です。彼我の力や能力のバランスを、刻々変わるルール(国際情勢)の中でで判断する困難はなく、憲法と言う絶対ルールを一方的に当てはめて、集団的自衛権行使?これは違憲だからだめ‼︎と判断して機械的に仕分けをすればそれで終わりです。
セカイ系のゲームと同様、善悪・敵味方が単純明快なんですよ、憲法は。憲法だけ知っておけば、何が来ようがバサバサ斬ってて行きますからね。その代わり、違憲だと断罪てもその実効性はまるでない。
要するに、大東亜戦争と言う絶対悪と
日本国憲法と言う絶対善の両極があって、何か政府の政策がこの前者の側だと判断されたら、反対する。軍事の知識も国際情勢の最新情勢も何も知らなくていい。憲法さえ知っていれば。
安保関連法反対の一連の動きで、リベラル派実務的知性の集団が法曹だけだったのは象徴的です。法律家は大人の中では比較的、学者や教育者に近い。法的正義の運用と言う、どちらかと言うと綺麗事で生きていける人々なのですから

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2016年03月12日

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反戦と脱原発を主張するリベラル派の運動が、現実の日本の政治を動かす力となりえない理由について語っている本です。

インタヴューに著者がこたえるという形式で書かれており、呉智英譲りの露悪趣味と痛烈な皮肉が利いていて、おもしろく読むことができました。もっとも、こうした冷笑家気取りの語り口が気に入らないというひとには、とことん気に入らない本なのだろうと思いますが。

おもしろいことはおもしろいのですが、毒が利きすぎて薬にしたくともできないというほかありません。この点は封建主義者だと主張する呉智英と同様で、「命より大事なものはない」ということばが現実を遊離した観念にすぎないというのはまさしくその通りだとしても、これまであった建物を全部取っ払って更地に寝そべってみせただけではないかという気もします。

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2019年06月08日

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リベラルが安倍政権に勝てない理由
・決定的なカードを何も持っていない
実力には実力を伴う行動によってしか倒せない
・現実な生活の危機こそがはるかなリアルで優先すると言うことが分かっていない。

力がなかったらぶつくさ文句を言っても仕方がないということか。

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2016年07月18日

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効果測定や事後検証の必要性、翻って政策目的達成のための戦略・戦術立案の必要性、サラリーマンや実務家社会人を巻き込む必要性は完全に同意できる。

しかし、リベラリストが共有している、言論の自由が失われ始めていること、その結果、民主主義が機能不全に陥っていることの現状認識を(敢えて?)無視して、その主張・論証に反論せずに人身攻撃論法を多用している点がとても下品で、読んでいて嫌になる。もともと著者は民主主義にも懐疑的な立場らしいので、リベラリストの危機感を共有できないのは致し方ないのかもしれないが。

著者がどんなに歴史や思想史に詳しくても、個人が自分で考えて行う行動(デモへの参加など)と、個人が思考停止して全体主義的権威からの命令に従った戦時中の竹槍訓練とを同視して、自分の冷笑的態度を正当化する著者のスタンスに、どうしても共感できない。

いわゆる保守とも距離をおく本書にも共感できる人が意外と多いのが、リベラルの難しさなんだろう。

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2016年08月03日

Posted by ブクログ

本人自身も言う嫌味系リベラル批判。
造詣は深いと思えるが、単なる厭味やこけおどしか、あるいはエールなのか浅薄な頭脳では理解出来ず。

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2016年04月18日

Posted by ブクログ

前半ははっきり言って与太話に感じる。
後半くらいからしっかりとした論理が出て来て、著者らしいシャープな記述。
それにしても著者がねずみ男にそっくりという記述には笑った。そのとおり!

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2016年02月29日

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