中野円佳のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
しんど、と言いながら最後まで読んだ。息子によれば、読みながら何度も、しんど、と言っていたらしい。
仕事をめぐって、家事をめぐって、子育てをめぐって、様々な角度からいかに女性がしんどい状態に置かれているか、これでもかこれでもかと畳み掛けてくる。断片的にはネット記事などでよく目にする内容ではあるのだが、この本の価値は、がんじがらめになって悪循環に陥っていく様を体系的に論じている点にあると思う。
しかし、論理的に説明されればされるほど、違和感が残るような気がする。それは、ジェンダーが文化と切り離せないという視点が欠けているからではないだろうか。
ジェンダーは文化そのもの、とも言える。ジェンダーから -
Posted by ブクログ
この本を読んで、子育てをしたい!と思う方は、どのくらいいるんだろうか。
いつも、こうしたテーマの話になると「労働基準法を変えればいんじゃね?」って思うけれど、果たしてそうだろうか。
サマータイムもプレミアムフライデーも、日本人にはなじまないように、きっと法律を変えたって(例えば、法律で一日の労働時間を短くしたって)日本人は働きまくる。
じゃあどうすればいいか。
日本人は、グレーゾーンが苦手だ。このままでは、生きるには専業主婦(主夫)もしくは正社員のいずれか選ぶことを迫られる。というか、迫られている。誰かがいないと生活が成り立たないような、そんな制度になっているからだ。誰もいなくても生活が、社会 -
Posted by ブクログ
専業主婦前提社会が保たなくなってきているとして、どうすれば良いのかの分かりやすい処方箋は本書にはない。ある主夫の「自分の時間が欲しかったから」に激しく同意。3歳の壁、小1の壁、小3の壁、中一の壁、とこれからも壁ばかりみたいです。。。保育の質は重要。今の保育園は悪くないけど体力的には物足りない感じなのかもなぁ。学童ってどんなとこなんだろう?もしかしたら学校選ぶより大事かもしれない。学童イヤとか言われたらと考えるだけで恐ろしい。。。まぁ、そのときは自分が時短勤務しますかねぇ。期日は全部午前中にして、あ、IT化すれば家でできるじゃん!!素晴らしい。
-
Posted by ブクログ
女性の作者により、主に女性特有の問題を取り上げた本。
職場とは言いながら、男性向けの問題の考察は少ない。
しかし、これは職場の実態を如実に示した形かもしれない。問題は、女性に対する、合理的な偏見にある。
同じ能力の男女をどちらか馘首しなければいけない。
2人とも、家族がいて、子供もいたとする。
女性には、夫の稼ぎがあると想像される。首になるのは、
感情面からも、経済的な観点からも、女性側だ。
なぜか。この場合の女性の労働が、ダブルインカムという
余剰な奢侈的性質を想像させるからだ。あるいは、趣味としての労働。いずれにせよ、生活のために保護しなければならない雇用としては、優先度が下がる。女性 -
Posted by ブクログ
会社の本棚にあった本。
女子的に色々考えるお年頃になってきたので(もう遅いけど)、先人方はどんなジレンマを抱えているのかと興味本位で読んでみた。
15人の女性へのインタビューからジレンマの要因を掘り起こし、それを社会への問題提起としてまとめている。
わかりやすいし、当事者の言葉はとても現実的。
なんだけど、結局は社会制度・配偶者の理解・地域社会の連携がやはり大きな要因。自明なことを自明だと表現するのは重要だと思う。
思うけれども、、、、せっかくインタビューという定性的手法を使っているのだから、そこで苦しんだことをどう解決してきたという所に焦点を当てて欲しかったなぁ。。。というのが個人とし