中野円佳のレビュー一覧
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■どんな本か
東大卒で自身もママである著者が、大学院修士論文を本としてまとめたもの。なぜバリキャリの彼女が、そっち側(子ども重視する伝統的な女性立ち位置に見えるもの)にいってしまうのか??その裏側にある様々な葛藤や悩みを15人のインタビューを通して分析していくもの。
■印象に残った内容(を解釈したもの)
偏差値の高い大学を卒業し、大手企業への就職を果たし、ハイスペックな夫と結ばれ、20代で妊娠。世間でいう勝ち組の女性たち。
でもその一部の女性は男並を目指すゆえに、0か100になってしまう。100出せない自分が許せなくて、でも50は納得いかなくて(競争には勝てないから)、0を選んでしまう事実 -
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ワーキングマザーが子育てをしながら、仕事にどう向き合っていくか、インタビューを基に分析。
「育休世代」という筆者の世代は、やりがい、自己実現重視。
なので、仕事をしっかりやりたいという気持ちで入りながら、大学までにはほぼ感じなかった、様々な”女性的な”扱いを経験する中で、人それぞれの対応をしていく。
仕事に意欲があった人ほど早く見切りをつけて辞める。
色々と条件面を考慮して残っていた方が良いと冷静に判断した人間が残るのと、いわゆる女を捨てて、男勝りに戦っていく人が残るというのは、確かにそうかもと思える部分があった。
1984年生まれの筆者自体が東大卒の総合職、早めの結婚出産ということで、 -
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一緒にプロジェクトをやったことのあるママの社員と雑談している時に「ぜひ!」と勧められた本です。結果的にこの夏の「はたらく」ことについて考える課題図書第四弾になりました。「女性活用はなぜ失敗するのか?」という副題の構造を調査によってかなり明確に顕在化した本だと思います。「なんとなく感じていた…」ことと「なるほどそうなのか…」ということがないまぜになった複雑な読後感です。ハッキリしたけどスッキリしないような…。そのモヤモヤ感が会社と社会が抱えるこの問題の難しいところなのでしょう。国も会社の制度として施策を打っているのだと思いますが、教育と会社の接続のところでジレンマが起こっているがよくわかりました
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ぼんやりと感じていたことが明確に言葉になり確信に至った感覚。
いまだに強く根付く専業主婦前提社会によってみんな疲弊している。
働く母親…長時間残業前提の企業戦士並みの働きをしないと一人前と認められず悶々とし、十全な育児ができてないのではと思い悩む
専業主婦…閉鎖的な空間で家事・育児のすべてをひとりで担わなければならない、専業主婦がしなくてはいけない事柄が膨れ上がり脱せなくなる
また専業も働く母親も選んだ選択肢に自信がなくどことなく後ろめたさを覚える
男性…男女の賃金格差が大きいので、家計を支えるという任務から抜け出せない
では専業主婦前提社会を変えればいいのでは?といっても、この社会は社会全 -
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制度が整ってきたのに、どうして総合職正社員の女性が出産後退職するのか。
どのようにして「ぶら下がり」になっていくのか。
筆者が大学院の修士論文に加筆したもの。
学術的で様々な視点から分析されており、説得力のある良書。
ワーママを部下に持つ世代、ワーママ世代、これから結婚出産をするであろう若い世代の男女に是非目を通してもらいたい良書。
論文なので、気軽に読めるというわけではないが、斜め読みでもいいので、色々な人に読んでもらいたいと感じた。
メモ。
仕事の量は調整してもらいながらも、内容(質)は変わっていない例が継続の見通しがある。
預けるだけの収入を得られることに加え、やりがいがあることが、保 -
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高学歴、高収入の総合職女性が、現場でどういったプレッシャーを与えられ、結果として職場を去る決断やキャリア実現に対するモチベーションを一部下げる(諦める)ようになってしまうのかを、様々な論点に渡り議論している良書。
現在の15人の女性を調査する形式で、彼女たちの育った環境(家庭、教育面)、現在の環境(職場、夫、両親)等に光を当て、幅広く分析している。
私の年齢層よりは若干上の方々が、どういったことに悩み、そうなってしまったのかを知る上で非常に参考となった。
女性に限らず、男性にも、あらゆる年齢層の人にも読んでほしい。そして、思うだけでなく小さなことからでも行動していってほしい。
以下、雑感。 -
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産んで育てて男性と同じ位働けっていうゲームには参加したくない。って社会人2年目位で思って、そこから抜け出していないし葛藤続きの私には、とりあえずやってみている人たちは、まずそのことがすごいなと思う。
選択の自由がある道にいて、こんな社会で大変だけど子どもを持つことが大切な人や産んでから気づいた人は調査対象のようになり、先に気づき矛盾に苦しみ戦うほど子どもを持つことの優先度が高くないと(他にも理由はあるが)私のようになる。
違う選択をしているけれど、私もこの人達と表裏一体。
もともと知ってはいたけど、自分の中の矛盾した希望や価値観のせめぎ合いが明示されていて分かるなぁと思うこと満載。
個 -
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ネタバレ・仕事と家事・育児の両立にいっぱいいっぱいの共働き家庭
・家事・育児の責任を一手に背負い、逃げ場のない専業主婦
・「稼ぎ主プレッシャー」と滅私奉公的働き方を課された男性
こうした「共働きも専業もしんどい」状況は、じつは日本社会の「主婦がいないと回らない構造」が生み出していた。
長時間労働や無制限な転勤など、終身雇用・年功序列という制度で回してきた「日本のサラリーマンの働き方」。
これらの制度は、主婦の妻が夫を支える前提で作られている。
専業主婦前提の制度は、会社だけではない。
丁寧すぎる家事、保育を含む教育への予算の低さ、学校の仕組み……問題は社会の様々なところに偏在し、それぞれが絡み合って循 -
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従来の「男女平等」は、女性が男性並みに働くことを前提とした制度と期待のもとに進められてきた。本書を通じて、平等の名のもとに男性の価値観が標準化されてきた事実に気づかされた。「女性を男性と同じとみなす」のではなく、「女性と男性を同じとみなす」ことこそが、本質的な平等である。
高度経済成長期型の「男性稼ぎ手モデル」は、人口構造や家族形態の変化の中で制度疲労を起こしている。共働きが一般化した今、長時間労働と企業への無限のコミットメントを前提とする働き方は、現実にそぐわない。
子育て中の女性が「ぶら下がり(=企業への貢献意欲が低い)」と見なされがちな背景には、労働時間や職場での可視性に偏った評価基 -
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ネタバレ教育大国シンガポール
教育に思いっきり突っ込んでいったシンガポール。煽られ、疲弊する、競争社会。日本も同じく、サピックスに入るために塾に行く。これを、あまりにも悲しい、詰め込み教育の行く末と案じても、子供をもつ親なら子供の将来を憂い、準備してあげたい、そのためにベストな方法が今はサピックスなんだからしょうがないというふうに整理されてしまう。シンガポールも、小さな国だからこそ、その生き抜くためのエナジーとしての教育に力を入れてきた。アプリケーショだけで1000ドルもとる教育とは、選別とはなんだろうね、と思う。差別がかなり行きすぎていて、バングラデッシュの人はシンガポール人と何人友達できた?と聞