堀茂樹のレビュー一覧

  • ふたりの証拠

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    なるほど、何を書いても何かしらのネタバレに触れてしまいそうだが、一つ言えるのは悪童日記とは明確にテイストが異なるということ
    前作のあの不気味で異様な平板さ、読者を突き放すような距離感とは違い、本作にはじわじわと迫ってくる現実味を帯びた不穏さがある
    次の最終巻はいったいどこへ着地するのか、いやでも気になってしまう

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    2025年11月20日
  • 「傷つきました」戦争 超過敏世代のデスロード

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    西洋圏において、文化的マイノリティを守るという名目のもと、マイノリティのアイデンティティを侵害する表現等がないか目を光らせ、引っかかった場合に執拗にその対象者をバッシングし、引きずり下ろすという、この傾向について述べたもの。
    この傾向が特に強いのがアメリカの大学生で、タイトルの「傷つきました」はマイノリティが差別発言等を告発する意味もあるが、大学へ講義の撤回等を要求するこの大学生のことも指す。大学側は傷つきやすいこの若者に配慮し、次回の講義の予告をして不愉快な内容だと思えば出席を回避できるよう配慮する等を行っているところもあるという。

    多文化主義に対する反発ってなんで起きるのだろうか、既得権

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    2025年10月12日
  • 嫉妬/事件

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    たまたま本屋でノーベル文学賞作家というフレーズに惹かれて購入。

    小説ではないため、物語としては今ひとつ。ただ、ノーベル賞受賞の理由を読み、納得した。

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    2025年09月28日
  • 嫉妬/事件

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    読んだ印象は、文学だった、ということ。

    訳者のあとがきを見ると、『嫉妬』も『事件』も小説ではないのだそうで、自伝的「文章」「テクスト」なのだそうだ。すごい。

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    2025年09月25日
  • 第三の嘘

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    前回とは打って変わって、全く違う方向に話が進み、一体何が正しいのか、よくわからなくなってしまった。
    正しいことは、それぞれの中にある。
    そういうことなのかもしれないが、それを本にしてしまうと何が何だか分からなくなってしまう。

    作者という立ち位置にあぐらをかいたように思えてしまったのは、奇抜な書き方が見慣れないからだろうか。

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    2025年09月22日
  • シンプルな情熱

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    自身の恋を剥き出しで語るところは確かに賛否が分かれそうと思いました。個人的にはあまりピンと来ないところが多かったですが、他の作品も読んでみたいです。

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    2025年09月15日
  • ふたりの証拠

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    やはりか…という結末で終わってしまったのは残念だが、3作目でこの「やはり」が間違っている可能性も否めないので、次作を楽しみにする。

    ただ、もし、次作で「やはり」じゃありませんでした!
    となると、本作の冒頭はいったい何だったんだという話になるし、そもそもどこからどこまでを切り取っているのかよく分からなくなってしまう。

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    2025年09月10日
  • 第三の嘘

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    悪童日記の三部作目
    悪童日記を読んだのが少し前なので詳しい内容を思い出し思いだし読んでみたけど、なんだか様子が違う?
    双子はどこへ?
    もしかしてあれが嘘だったというの?
    頭が混乱してきた
    誰の話か、いつの話か、どれが本当の事なのか分からないまま最後までいった
    不思議すぎる

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    2025年09月04日
  • シンプルな情熱

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    5年前に、セルゲイ・ポルーニン観たくて映画化したのを観た。
    たしかに、「シンプルな情熱」に自分を捧げる期間は贅沢であるともいえる。
    しんどい気持ちを紛らわすためにさらにしんどかったことを思い出そうとする、みたいなのはわかる〜!って思った

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    2025年04月25日
  • ふたりの証拠

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    長い間、著者の『悪童日誌』に続編があると知らなかった。三部作であり、その続編が本書であると知り、手に取った。

    双子の一人が辿るストーリーにフォーカスされる。二部ではさらに歳を取り青年になるが聡明な雰囲気は変わらない。同時に、どんよりとした小説全体の雰囲気は登場人物の生き辛さと相俟って更に印象を強める。

    愛情表現も、優しさの示し方も、何か偏っているように感じる。一人だからだろうか。それは、孤独だからだという事なのだろうか。「ふたりの証拠」という意味深なタイトルが最初から読者をその世界に誘っていく。

    それと、双子の一人は既にだいぶ落ち着いてはいるのだが、前作での悪事を思い出し、読者を何か落ち

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    2025年04月26日
  • ふたりの証拠

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    ネタバレ

    マティアス、いじめには負けなかったのに…
    見てくれに対する劣等感?嫉妬?絶望?
    前作では冷酷なスーパーマンみたいに感じた双子達が徐々に人間くさい感じ

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    2025年02月02日
  • 第三の嘘

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    ネタバレ

    今までの話は全部嘘で双子の創作だったとは・・・三部作だけど、それぞれの世界が繋がっていないうえに、登場人物が同じ名前で別人として登場するので、最初はなかなか頭の整理が追いつかなかった。

    「第3の嘘」というのは、クラウス?がリュカ?に他人だと告げたことなのか?

    「悪童日記」と「ふたりの証拠」どちらを読んでも双子の片割れを大事に思っていることが伝わる。離れていてもお互い大事に思いあっていたのは確かに感じる。


    そのうえで、あのラストは絶望というしか他にない。「電車か。いい考えだな」という最後の一文があまりにも救いがなさすぎて辛い。

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    2025年02月02日
  • ふたりの証拠

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    ストーリーも文体も前作とはがらっと変わったがおもしろかった。
    前作が傑作で期待しすぎてしまった部分はある。
    作品を真実だと思い込んで読み進めていた自分を滑稽だと笑われているようで恥ずかしさを覚えた。

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    2025年01月15日
  • シンプルな情熱

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    無駄なものを削ぎ落としたシンプルな情熱は、もはや芸術であり、それが爆発する過程を見ているようで、そこには極上の感動があった。

    最高だ。完璧な余韻。耳鳴りとして残る余韻に浸り回想する。

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    2025年01月04日
  • ある女

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    ネタバレ

    ある女

    著者:アニー・エルノー
    訳者:堀茂樹
    発行:1993年7月31日
    早川書房

    2022年ノーベル文学賞、アニー・エルノーの小説。日本で出版された最初の3冊である『シンプルな情熱』『場所』『ある女』のうち、今週は『場所』と『ある女』を続けて読んだ。『シンプルな情熱』は2年前に読んだ。『場所』は死んだ父親について書いた本だったが、この作品は母親について書いた本。前者を読んで著者の父親像を知っていくにつれ、その時に母親(妻)はどうしていたのだろう、どう受け答えし、対応していたのだろう、と何回も思った。この作品でその答えが出るのかと思っていたら、違っていた。父親(夫)との絡みは殆どなかった。

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    2024年11月23日
  • 場所

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    ネタバレ

    場所

    著者:アニー・エルノー
    訳者:堀茂樹
    発行:1993年4月15日
    早川書房

    2022年ノーベル文学賞を受賞した作家。その年に、日本での翻訳出版1冊目である『シンプルな情熱』を読んだ。この『場所』は、日本における翻訳出版としては2冊目。フランスでは、『シンプルな情熱』が1992年出版され、『場所』はその8年も前の1984年に出ている。シンプルな情熱がベストセラーになって注目を集めたが、それまでの代表作は場所だったようである。場所はロングセラーだと訳者はあとがきで言っている。

    アニー・エルノーは自分のことを書く小説ばかりだが、ノンフィクションではなく、あくまで小説、訳者は「テクスト」と

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    2024年11月22日
  • シンプルな情熱

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    ネタバレ

    2022年のノーベル文学賞。
    読後、ポッドキャストの「翻訳文学試食会」、「空飛び猫たち」、「世界文学放談胡椒とマルガリータ」を聞いたり、ネット上での感想を漁ったり、した。
    読んでいる最中も賛否両論だろうなと予期していたし、実際そうだった。
    個人的には、どうーでもいいー体験がどうーでもいいー水準で綴られる文章だなー、と思っていた。
    というのも、作者自身を思わせる語り手が、エッセイとも当時の覚書とも区分けしづらい文章を綴る、その行為自体を描くタイプの文章だから。
    下世話な覚書を小説に昇華させようとする苦肉の策、とも。
    性質上、作家たるワタクシが、子供もいる中年なのに、子なし妻ありの若い男と期間限定

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    2024年10月15日
  • 嫉妬/事件

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    ネタバレ

    嫉妬/事件

    著者:アニー・エルノー
    訳者:堀茂樹(嫉妬)、菊池よしみ(事件)
    発行:2022年10月15日
    ハヤカワepi文庫
    初出:200年5月、単行本(早川書房)

    ノーベル文学賞が発表される時期になった。2022年の受賞者であるアニー・エルノーは、その年に初めて読み(『シンプルな情熱』)、去年も1冊(『凍りついた女』)を読んだ。これが3冊目。中編小説が2本収められているが、『事件』の方は2022年に「あのこと」というタイトルで映画化されたようである。この文庫本も、本来の表紙カバーと、映画化用のものと、2枚重ねになっていた。

    そのカバーにも書いてある「オートフィクション」というジャンル

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    2024年10月02日
  • 若い男/もうひとりの娘

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    エルノー。一見非常に私的な散文のように見えるが、ここまで究極に個人を描くと、翻って公的な社会のようなものが現れてくる。
    相手のことを見ているようで、実はその相手の中にいる過去の自分を見ている。身体に刻み付けられた過去の記憶という文章が印象的だった。

    でもやっぱりエルノーはフランス語で読んだほうが沁みるね

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    2024年08月31日
  • ふたりの証拠

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    悪童日記とは趣きが変わり、ドストエフスキー的な登場人物をもっと性的に、暴力的に描いたような印象。だと思ってたら最後の章でさらに意外な展開に。
    3部作全て読んでからまた振り返りたい。

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    2024年08月17日