堀茂樹のレビュー一覧
-
家族,宗教,識字化,産業,政治…見事なまでに一連のものとして,また絡み合い影響し合うものとして説明されている.まだ上巻を読み終わったところだけど,政治的,文化的,宗教的に相容れない集団が存在してしまうのは避けられない事なのかも?と.
一方で,こういった深いところ,脈々と続いて来た人類の歩みに思考が及...続きを読むPosted by ブクログ -
フランスの知識人にドイツ嫌いが多い理由がよくわかった。彼の主張にももっともな部分はある。日本人向けに書いたという点も多少割り引いた方がよいかと。Posted by ブクログ
-
平和な日本にいると、ロシアによるウクライナ侵攻は
社会主義専制国家によるヨーロッパ民主主義国家への
暴走行為のように見えてしまう。
著者のエマニュエル・トッドはフランスの人口学者。
経済と人口動態から世界の力関係を見ると、
ロシアの脅威よりもEU、ドイツを利するシステムこそ
ヨーロッパひいては世界...続きを読むPosted by ブクログ -
歴史人口学、家族人類学者のトッドらしい着眼点で、さまざまな国・地域の家族構成から、宗教や人々の経済基盤、ヒエラルキー、識字率などの統計を引きつつ、歴史をひもといていく。
上巻前半はかなり学術的で、人類学素人の私にとっては、多少”体力”の要る読書になったが、後半は宗教改革から、プロテスタンティズムや...続きを読むPosted by ブクログ -
「問題は英国ではない、EUなのだ」とよく似た内容ではあったが、EUの主導権を握っているのがドイツであり、EU自体が一枚岩になっていないことが理解できた。
他民族が一緒に暮らすコンビビアリティの難しさを実感し、これから世界はどの方向に向かっていけばいいのかわからなくなった。Posted by ブクログ