尹雄大のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
“社会性のなさだけを取り上げられ、自分を全否定されると、それがもたらすのは萎縮しかない。自分という存在と他者という存在。関わり方は人それぞれなはずだ。けれども、定型の発達が期待されている中では「人それぞれ」という多様性の尊重は、スローガンほどには許されていない。人それぞれが可能になるには、冗長さが、時間の遅延が欠かせない。”(p.9)
“人は頭だけで考えると上気してしまう。それでもあれこれと際限なく考えられはする。そこで注目したいのは、「胸襟を開く」とか「open my heart」あるいは「腑に落ちる」「my gut feeling」という表現がある通り、人には頭ではなく胸や腹の理解があ -
Posted by ブクログ
この本を手に取った理由はとても個人的、かつ偏っていて、それは「男性キャラをマッチョ思考にしたくない」「男らしさ、のようなものからの解放を書くには」というものなんですが、私の目的からするとぴんとこない本でした。
男性は所属する小さな社会(親、学校、部活など)のありようを肯定することによって社会の一員として認められ、そこでは何もかもが精神論にすり替わっている。
できないのは努力が足りないから。
頑張ればできる。女々しい。
そうして「嫌だと思う」ことを排して脈々と繰り返されている。このあたりはまあ納得できるのですが、その根っこを、第二次大戦時に「死があまりにも近くにあった」からだとするのはどうなん -
Posted by ブクログ
男性が『男社会』について研究し、言及しているのは、あまりないのではないか。そう『社会』ではない『男社会』だ。
何が違うのかは、本書を読んで頂くと、ニュアンスが伝わると思うのだが、
一般的に、男性が『社会』について語る時、それは大前提として『男社会』であるし(自覚の有無は一旦おいておくとして、しかし、無自覚が多いと思う)、フェミニズムについて語る時、それは圧倒的に力を持つもの立場から弱者を語っていると感じる。
けれども、その大前提がある限り、『社会』はずっと『男社会』なんだよな、とずっとずっと感じてきたので、まずは、こういう本を書いてくれる男性がいるのだな、と言うことに興味を惹かれ、手に取った。 -
Posted by ブクログ
男社会におけるホモソーシャルがどうやって形成されていくのか、男性性とはどのようにしてできあがってゆくのか、男性の視点からときほぐしていく本。「男性にとって生きやすい社会」と「女性にとって生きやすい社会」は両立させることのできる概念だと思うし、「性別に関わらず生きやすい社会」になるといいなあ。
思ったより著者の自分語りの比率が高かったのと、文章のクセが強かったので、もう少し読みやすくて客観的な本があったら読みたいなと思った。
【読んだ目的・理由】男性から見たフェミニズムが知りたくて
【入手経路】買った
【詳細評価】☆3.4
【一番好きな表現】男性が論理的なのではなく、これまで続いてきた男社会に