林壮一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
社会学関連の学術書だと思い込んでたら、熱血教師の体験記ふうで、ちょっと期待はずれ。この手のノンフィクションなら、アメリカの著者がすでに多く書いているので。教育現場の崩壊とか、政策の不備とか、もっと深いところに突っ込んでくれているとよかった。
とはいえ、日本人でこのような経験をされる方はそういないし、それを日本人向けに日本語で伝えてくれる書物も皆無なので、そういう意味では非常に興味深い。自身や生徒たちをかなり美化しているのでは?と思われる部分もないことはないが、私自分もホームレスの人たちと接するボランティアをやっていたので、まったく異質の自分に彼らが心を開いてくれる瞬間のあの感激、というのは、共 -
Posted by ブクログ
2008年11月4日、アメリカでは歴史的な1歩を踏み出した記念すべき日。それははじめて黒人がアメリカの顔(第44代大統領)に決まった瞬間でした。今もどこかで人種差別が絶えないアメリカで、大いなる変化を皆が期待した結果とも言えます。そして今、国民は彼に何を期待するのでしょうか。テレビなどで放映されるような裕福な家庭の人々ではなく、アルコール依存症などで悩む人や路上生活者といった、どちらかといえば底辺に近い“弱者”に位置する人々の生の声などを聞きながら、アメリカで生きる人たちの上辺だけではない本当の声を私たちに伝えてくれるレポート集的な1冊です。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ11/09 ベオグラードにて
米国の「底辺校」で働くことになる筆者。
米国生活ノンフィクションならではの独特の匂い、雰囲気が感じられて自分もその場にいるような臨場感がある。(そこは内容とは関係ないけど)
筆者の担当するレインシャドウ・コミュニティ・スクールに通う生徒のほぼ全員が片親家庭。
ここまで(親がドラッグ依存症で亡くなったり刑務所にいたり)ではないにせよ、自分の育った公営住宅の環境と重なるところを感じて、なんとも言えない気持ちになった。
やかましく騒ぐ近所の不良を見て不快に思うことが多々あったが、彼らは「被害者」だということ、そして「加害者」は果たして何なのか?と考えさせられた。
そし -
Posted by ブクログ
タイトルと内容が少し違って、国内外の優秀な重荷小・中学生のサッカー指導者へのインタビュー。
日本の一般的な部活では、指導技術や哲学を持たない親のボランティアが指導(お守り?)を担当しており、どうしても躾重視、楽しさ軽視になってしまっている。また勝利至上主義が補欠でずっとボールに触れない子を生み出して、結果として層の薄さにつながっている
一方海外ではサッカー文化が浸透しており、どのレベルでも楽しくサッカーボールをけることができる。ACミランやインテルのジュニアは2000人に一人くらいしかそのままプロには上がっていないが、その途中で脱落した子や漏れた子も別のルートでサッカーを続けることができ、ま -
Posted by ブクログ
アメリカ在住のノンフィクションライターであった著者が期せずしてチャーター・スクールの教壇に立つことになった。前任者が1ヵ月で匙を投げるほどの市内一学力が低く“荒れた”子供たちを相手にした教育現場の生の姿を綴ったルポルタージュ。
授業が始まったにも関わらず、音楽を聞く、ゲームではしゃぐ、眠りから覚めない等、学ぶ姿勢を取らないあまりのレベルの低さに、教師生活初日から洗礼を受けます。苦悩しながらも少しづつ生徒たちと向き合い、奮闘する著者。同時に生徒を知れば知るほど、その背景には家庭崩壊や貧困など、彼らだけの力ではどうすることもできない現実が浮き彫りになってきます。劣悪な環境から脱するためには、学ぶ -
Posted by ブクログ
ぇー、なんかめっちゃ読みやすかった。
新書って、難しくて読むのに時間がかかるイメージがあったんですが(笑)、これはさくっと読めたなー。
ていうか、すごい生の体験記だったので面白かった。
exciting storyっていう感じ。
アメリカの差別感、そして何より不平等の現れ方がこれまでとは。と思わされる本。日本は、なんて平和なんだ。どんなに学校が荒れようと、ここまでいかないっしょ。どっちかって言うと、日本の荒れ方は、ただの甘え。そんな感じすらする。(もちろん、個々で見ればいろいろなケースがあるのは理解していますが、全体として見て、の話です。)
正直、こんなアメリカの学校で教壇に立てる気がしない -
Posted by ブクログ
アメリカ在住の日本人ノンフィクションライターである著者は、恩師に頼み込まれ、ハイスクールで教鞭をとることになった。担当科目は「日本文化」。ところが、学級は始める前から「崩壊」していた……。
黒人ボクサーの光と影を描き、同時にアメリカ社会におけるマイノリティの生き様を浮き彫りにした秀逸なノンフィクション『マイノリティーの拳』。その著者・林壮一がネヴァダ州・リノの底辺校で教鞭をとった4か月(+その後)を描いたのが、本書。
荒廃する公立校への対策として、1クラス20人程度の少人数にして、より深い絆をつくろうとはじまった「チャータースクール」。しかし、〈10年以上が経過した今、チャータースクール -
Posted by ブクログ
2008年に民主党候補から大統領に当選したオバマ。日本でも話題になり、大統領選挙中継から、翌年の就任演説まで同時通訳で見た。
彼の主張で特筆すべきなのが二点。
・国民皆保険制度の創設。
・全てのアメリカンに大学教育を。
つい先日、米最高裁にて国民皆保険制度、通称オバマケアが5:4の僅差にて合憲判決が出た。アメリカでは常に共和党が自由を、民主党が平等をという、民主主義における最も重要な価値観のどちらを優先させるべきか?というバランスの命題の中で政権交代が行われてきた。
前共和党出身大統領の子ブッシュはネオコンサバティブを推進し、その象徴であり帰結がリーマン・ショックと言われ