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差別と貧困の国アメリカで、マイノリティーが置かれている状況は? また彼らは黒人初の大統領をどう見ているのか?“弱者”の現実を拾い上げた、米大統領選との同時進行ルポ。
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Posted by ブクログ
現地の人々の生の声をそのまま載せていることから、合衆国大統領選の時期の人々の認識が手に取るようによく分かる。また例えば白人、黒人、ヒスパニック、アジア系といったように、様々な立場からの意見を集めているため、非常に勉強になる。
2008年11月4日、アメリカでは歴史的な1歩を踏み出した記念すべき日。それははじめて黒人がアメリカの顔(第44代大統領)に決まった瞬間でした。今もどこかで人種差別が絶えないアメリカで、大いなる変化を皆が期待した結果とも言えます。そして今、国民は彼に何を期待するのでしょうか。テレビなどで放映されるよ...続きを読むうな裕福な家庭の人々ではなく、アルコール依存症などで悩む人や路上生活者といった、どちらかといえば底辺に近い“弱者”に位置する人々の生の声などを聞きながら、アメリカで生きる人たちの上辺だけではない本当の声を私たちに伝えてくれるレポート集的な1冊です。
日本は腐った社会だが、アメリカも似たようなもので。 オバマ現象はなんだったのだろうか。 日本の小泉劇場はなんだったのだろうか。 少しずつ年収が上がって生きていけるようになって来たが、ちょっと転がる先が違えば私も抜け出せない生活が待っていたのだろうか。 子供のためにも何か社会活動をやらねば。 内容は関...続きを読む係ないが、無性にそう思えた。
自分の無知さに気付かされた。 アメリカにはほんとに数えきれないほど多くの問題があるんだなと感じた。 オバマは求められて選ばれたと思っていたけど、全然そんなことなかったんだなぁ…。
[ 内容 ] 人類のるつぼアメリカは、差別と貧困の国でもある。 いまだ差別されるブラック、ヒスパニック、チャイニーズ、ジャパニーズ、コリアン、そして貧困にあえぐホワイトは、どんな状況に置かれているのか? また、彼らは黒人初の大統領バラク・オバマをどう見たのか? アメリカ在住12年半、2人のアメリカ国...続きを読む籍の子どもを持つジャーナリストが、ネヴァダ、ペンシルバニア、カリフォルニア、フロリダ、ミシガン、ルイジアナ、ニュージャージーなどを回り、“弱者”が置かれた現実を拾い上げた。 米大統領選との同時進行ドキュメント。 [ 目次 ] マイノリティー初のアメリカ合衆国大統領誕生 ヒスパニックの選択 地べたのレッドネック アメリカ最初の首都で いわく付きのフロリダ 日系退役軍人たち コリアン・アメリカン 暴動の街、絶望の街、モーターシティ・デトロイト ハリケーン、カトリーナから3年―ニューオーリンズ1 マーティン・ルーサー・キングの再来―ニューオーリンズ2 勝利に近付くオバマ 日本で知られたハワイアンの心境 あるユダヤ人の望み 投票直前 CHANGE [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
アメリカの厳しい格差・差別社会を知る事ができた。子どもの頃の環境・教育が国や社会に及ぼす影響は大きい。同日、植松努氏の講演DVDを見た。5日には原田隆史氏の講演も聞いた。
面白かった!移民社会アメリカの姿、マイノリティ達の生の声を伝えてくれる。 あくまで著者が出会った人達の(それも通りすがりの人が多い)個人的なコメントを拾っているので これを読んだだけでアメリカを分かった気になってはいけないと思うけれど、 自分が全く知らなかったアメリカの一面が続々と出てきて大変興味深...続きを読むく読みました。
第44代アメリカ合衆国大統領、バラク・フセイン・オバマ。 オバマ当選直前にマイノリティのアメリカ人達へのインタビュー編。 メイフラワー号に乗せられ、アフリカから奴隷として連れられてきた黒人達。 ローザパースクの件、バスボイコット事件、ワッツ暴動、公民権運動。 黒人は人ではなく、財産として数えら...続きを読むれていた。奴隷解放宣言はされたものの、セグリゲーションは依然変わらず。WASPなアメリカは変わらず。 そんな歴史の中から初の黒人大統領が誕生。 この一冊から見ると、黒人初だからどうと語る人は少ないようでした。 時は下り、トランプ大統領。 そろそろ、来日ですね。KKK是認とか... さあ、トランプのアメリカはどうなってゆくのでしょうか。
少し前の内容だが、丁寧なドキュメントだと感じた。様々なバックグラウンドを持った人間がアメリカ合衆国で生活しているが、それぞれがそれぞれの信念や歴史に従って、国のトップを選ぶ。彼らの共通認識は似ているが、ここまで価値感の違いによって結論が変わってくるのか、と思った。医療問題など、根深い問題は多いが、興...続きを読む味深いドキュメンタリであった。
オバマの民主党候補選挙前後から大統領就任までの選挙の日々を、社会的マイノリティーへのインタビューで捉えるルポタージュ。 その対象は黒人・ヒスパニックからpoor white、WWⅡに従軍した日系退役軍人や荒廃するデトロイト市民、ハリケーン・カトリーナの被災者まで多岐に及ぶ。もっとも、本当に底辺層...続きを読むなのかは疑問であるが。 あるものは貧困、あるものは戦争を理由に「CHANGE」を望んでオバマへ投票しようとする。保険問題や失業問題など、大統領選の争点となった政策上の議論について生の声を聞けることはありがたい。 また、いまさらながら黒人をはじめとする有色人種への「ぼんやりとした差別」はアメリカに残っていることに気づかされた。冒頭の章で、「オバマは白人に暗殺される」と言い放つ、黒人男性の言葉は痛々しい。 一方で、学歴のうえで成功者である若い朝鮮系移民の二世は、「そのような時代ではない」と笑いながらその言葉を否定してしまう。ここに、現代アメリカのマイノリティにおける問題が垣間見える。 現代のアメリカ社会は一応差別を克服しようと試みて久しく、特に自助努力の結果豊かな能力と学歴を身につけた者達に対しては特段ハンディを感じずに生活ができるようになった。 しかしながら能力のなきものははじき出される「実力社会」の面も少なからずあるためか、実際は社会的な構造からくる扱いの差であっても、貧困層のマイノリティはまだまだその人種によって差別されている、と感じてしまう場合ある。そして、貧しい彼らが上昇のきっかけをつかむのは大変難しいのもまた事実だ。どれだけマイノリティが優遇されようとも、貧しい人々の前から差別の実感はなくならない。 そんな「どうしようもない悲壮」を背負った弱者達は、オバマに自分達への理解を求めていた面も少なからずあるようだった。 就任から一年たった今、オバマが彼らの期待にどれだけこたえられているかは、残念ながら疑わしい。この本の中で、日系ハワイアンのボクシング・トレーナー、マック・クリハラはオバマを褒め称えたわずか数ヵ月後に、「オバマは詐欺師だ」と意見を翻してしまう。「オバマは扇動者か、洗脳屋だ。金の具体的な使い道をちっとも言いやしない」、と。 彼の考えがこのまま一般意見となってしまわないことを、ただ願うばかりであろう。
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