林壮一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
筆者はアメリカに住む日本人ライター。
ちょうど会社を辞めて収入もなく途方に暮れていたとき、
リノ地区にあるいわゆる″最底辺学校”の臨時高校教員を以来される。
「日本文化」のクラスに集まった生徒たちの集中力は、ものの5分ともたない。UNOを始めたり、八ッキーサックを楽しんだり、トイレに行ったきり戻ってこない生徒もざらにいる。
そんな生徒たちを目の前にして奮闘する彼の姿に共感しながらも、家庭的環境に恵まれない子どもたちをなかなか責めることもできない。
将来に希望がない。やる気がない。単位さえ取れればいい。
そりゃ、そう思って当然だよね。
生徒の親のほとんどはシングルで、理由は離婚から -
Posted by ブクログ
著者の林壮一氏の著作を以前読んだ気がするが思い出せない。
アメリカのチャータースクールで教鞭を執るルポタージュ。困難な家庭環境にいる子供に教育を受けさせることがなんと難しいのだろう。
しかし教育を受けていないことにはまともな職にはつけない。
いま日本でもフィリピンや中国から日本に来る子供が増えている。私が通った公立小・中・高にも何人かいた。
日本も雇用の悪化が言われ、貧困が問題にされ始めた。
この国でもいきるためには学が必要だ。外国の子達がきちんと学を身に付けられるのだろうか。
私が出会った高校時代の外国籍の友人は、日本語を教えてくれる人がいたという。心細かった友人を助けてくれた先生を恩師と -
Posted by ブクログ
オバマの民主党候補選挙前後から大統領就任までの選挙の日々を、社会的マイノリティーへのインタビューで捉えるルポタージュ。
その対象は黒人・ヒスパニックからpoor white、WWⅡに従軍した日系退役軍人や荒廃するデトロイト市民、ハリケーン・カトリーナの被災者まで多岐に及ぶ。もっとも、本当に底辺層なのかは疑問であるが。
あるものは貧困、あるものは戦争を理由に「CHANGE」を望んでオバマへ投票しようとする。保険問題や失業問題など、大統領選の争点となった政策上の議論について生の声を聞けることはありがたい。
また、いまさらながら黒人をはじめとする有色人種への「ぼんやりとした差別」はアメリカ