山田彩人のレビュー一覧

  • 眼鏡屋は消えた

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    「論理的な謎解きの過程の面白さ」が感じられる小説。
    揃った情報から論理的に考えられるかが勝負!おもしろい作品でした。

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    2019年01月02日
  • 眼鏡屋は消えた

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    例によって表紙買い。この作者の小説は初めて読みましたが面白かったです! こんな風に、理屈で進めていくものは読んでいて爽快感があり、こういうの好きだなあと再確認。もう一人探偵役がいて、主人公がおもに動き回る安楽椅子探偵ものですが、主人公が記憶を失っていることが引っ掛かりを生んでいます。当時のきみはそんなことしなかったのに、なぜ今、突き止めようとするのか? 問いを投げかけられるたび、真相究明はいったん停止しますが、おかげで読者も情報を整理できます。明らかになる真相に多少のモヤモヤ感はあるものの、人生ってそういうものだよね、とも思えます。その分、ラストの主人公の様子には溜飲が下がる思いでした。

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    2015年06月17日
  • 御城の事件~〈東日本篇〉~

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    贅沢なアンソロジー。
    お城好きにはたまらない。
    特に、冒頭の高橋由太さんの作品が私好み。
    大奥という特殊な世界で繰り広げられるドラマ。
    あのラストはたまらない。
    くぅぅぅ。
    他の作品も、バラエティに富んでいる。
    伝奇的なものあり、アリバイ崩し的なものあり。
    これがアンソロジーの醍醐味。

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    2020年05月02日
  • 今宵、喫茶店メリエスで上映会を

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    喫茶店で映画でちょいミステリ。
    「スタンド・バイ・ミー」しか観てへん…。
    その他の映画も観たいけど、「ミツバチのささやき」はいつまで経っても借りられへんのよなー。買ったらいくらだろと調べたら高ッ!どないなってんのん。UK版買うしかないのか。

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    2014年10月25日
  • 眼鏡屋は消えた

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    記憶障害に伴って、主人公の時間が高校時代から8年間飛んだ形になっているので、どこか北村薫の「スキップ」を彷彿させるテーマです。ただし、こちらの小説の主人公はやたらにテンションが高いです。文章が一人称で書かれているあたりから、この主人公はどこか新井素子作品ぽい雰囲気もあります。無題に前向きだし。
    前例作品を挙げていますが、本作が二番煎じかというとそんなことはなくて、一見不可能とさえ思える謎の提示、そしてその解決はなかなか見事です。解決編が始まる31章にあえて【解決編」と入れているあたり、読者への挑戦の意図も伺えます。
    主人公のテンションについて行くのに少し慣れが必要でしたが、いろいろと明らかにな

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    2014年10月19日
  • 眼鏡屋は消えた

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    気づけばぶん殴られて8年分の記憶をすっ飛ばした私の件。自殺した友人の事件。その3年前に自殺した少年の事件。
    解決するのに東奔西走。イケメン探偵と共に追い求める。
    当初は北村薫のスキップか?とも思ったけど、中身は全然違う。設定は面白いけど、読むのに疲れる作品。

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    2021年11月25日
  • 御城の事件~〈東日本篇〉~

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    時々読みたくなる時代もの。それのミステリーってことで少しワクワクしながら読み始め…面白かった!
    お城に関する知識が楽しく得られて良かった。西日本編も楽しみ。

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    2020年10月21日
  • 眼鏡屋は消えた

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    ネタバレ

    主人公の一人称語りが面白かった。
    可読性の高さはそれによるものだろうか。
    一人称でリズムのいい文体は読みやすいことを再認識。
    物語の牽引力はさほどでもなく、仕掛けはともかく誰がやったかについては早々に分ってしまうのが難点かなとは思う。

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    2020年10月04日
  • 御城の事件~〈東日本篇〉~

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    【収録作品】「大奥の幽霊」高橋由太/「安土の幻」山田彩人/「紙の舟が運ぶもの」松尾由美/「猿坂城の怪」門前典之/「富士に射す影」霞流一

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    2020年08月19日
  • 御城の事件~〈東日本篇〉~

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    先日読んだ『御城の事件<西日本編>』がなかなか面白かったのでこちらも読んでみた。

    この<東日本編>はどちらかと言えば時代物という枠を超えた感があるが、『御城の事件』という枠は守っているので良いか。

    高橋由太「大奥の幽霊」
    <もののけ>シリーズで有名な作家さんだが読むのは初めて。
    『大奥で赤子の幽霊が泣いておる。成仏させてくれぬか』
    将軍家綱の命により大奥を探ることになった主人公の忍びが行き着いた真相とは。
    てっきり明るいもののけ物だと思っていたら、意外な顛末だった。

    山田彩人「安土の幻」
    幻の安土城を描いたという襖絵を写しとるために絵師の芳永がやって来たのは、豊臣方の軍勢に水攻めを受けて

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    2020年06月24日
  • 忍者大戦 黒ノ巻

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    本格ミステリー作家の書く忍者小説アンソロジー。霞先生の作品が、いつもの言葉遊び炸裂で良い。他の作品達もそれぞれミステリーの書き手らしくストーリーにどんでん返しが仕込んであり、トンデモ忍術とあわせてエンタメしてて面白かった。

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    2020年01月03日
  • ヤオと七つの時空の謎

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    【収録作品】「プロローグまたはヤオは旅立つ」 芦辺 拓/「聖徳太子の探偵」 獅子宮 敏彦/「妖笛」 山田 彩人/「鞍馬異聞」 秋梨 惟喬/「天狗火起請」 高井 忍/「色里探偵控」 安萬 純一/「天地の魔鏡」 柄刀 一/「ヤオ最後の冒険またはエピローグ」 芦辺 拓

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    2019年11月04日
  • 皆殺しの家

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    ネタバレ

    最後の話(久能父の殺人の動機)が思ったより呆気なく終わってしまったな…。陶芸教室行かなくても、今までの書物できっとヒントになったものがあるんじゃ…とか思ってしまった。

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    2019年05月18日
  • 皆殺しの家

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    不可能犯罪物の連作短編集。一家三人殺しの重要参考人として指名手配中の男が洋館の地下牢に閉じ込められていて、女刑事が世間の目を欺きその男の世話をしているという設定。男は刑事に未解決事件の話を聞き、安楽椅子探偵の様にその事件の真相を言い当ててしまう。
    設定はユニークだったが、奇抜な謎の割にトリックが平凡で全体的に肩透かしだった。最終話で三人殺しの真相が明らかになるが、そちらも感心出来なかった。それと、女刑事の二卵性の妹がウザい。この著者の作品は3冊読んで、その中では面白い方だったが、どうやら自分の好みには合わないみたい。

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    2019年01月09日
  • 今宵、喫茶店メリエスで上映会を

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    読書録「今宵、喫茶店メリエスで上映会を」3

    著者 山田彩人
    出版 角川文庫

    p116より引用
    “「映画は一度観て、頭に知識として詰め込
    めばいいというものではありません。主人公
    たちと一緒にいい旅を経験すれば、もう一度
    一緒に旅をしてみたい、またあの場所に訪れ
    てみたいと思うものです。そしてもう一度旅
    をすれば、違うものが見えてくるもので
    す」”

    目次から抜粋引用
    “フレンチ・カンカン
     スタンド・バイ・ミー
     タバコ・ロード
     ミツバチのささやき
     偉大なるアンバーソン家の人々”

     シャッター商店街を舞台とした、短編連作
    小説。
     会社を辞め、子供時代の一時期を過ごした
    街に帰ってき

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    2017年12月05日
  • 今宵、喫茶店メリエスで上映会を

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    初めて読む作家さん作品。

    たんたんと話は進んでいくが、合間合間に謎解きが加わる。
    が、いまいち推理も答えもピンとは来ない。

    ただ、登場人物も魅力があるし、テーマも面白いので
    読むスピードもあがった。
    ミステリー要素でなく、もっと人物に描写を当てた展開の方が
    個人的には好み。

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    2017年03月06日
  • 眼鏡屋は消えた

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    ネタバレ

    〇 概要
     8年間の記憶を失った高校教師,藤野千絵。8年前に,親友の竹下実綺が死んでいたことを知る。学校から反対されているが,文化祭で「眼鏡屋が消えた」という劇を演じるという目標を実現させるために,記憶を失ったことを隠しながら,イケメンの探偵戸川涼介とともに竹下実綺の死の真相を探る。戸川涼介がたどり着いた驚愕の真相とは…?

    〇 総合評価
     ヒロインである藤野千絵が非常に魅力的なキャラクターである作品。探偵役の戸川涼介もそれなりに魅力的なキャラクターとして描かれている。ミステリとしては,丁寧な作りで好感が持てるが,サプライズを狙った書き方をしていないので,ミステリとしてのインパクトは弱め。しか

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    2016年11月24日
  • 眼鏡屋は消えた

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    由緒正しき青春ミステリ。
    ちょっとご都合主義な感じがあるのは否めない。
    例えば、主人公が記憶を失った因果とか。
    この辺が、もっと緻密で、もっと予想外の展開になってると、とてもレベルの高いものになると思う。
    3-

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    2015年05月11日
  • 今宵、喫茶店メリエスで上映会を

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    本と映画と喫茶店。この上ない取り合わせが満喫できる日常の謎系ミステリー。
    幼い頃暮らした街の商店街が今ではシャッター通り。映画の上映会をしていた喫茶店メリエスも閉店間際。メリエスは勿論、商店街の再興を掛けて亜樹の奔走が始まる。
    日常の謎と映画作品と人のつながりが絶妙にミックスされて、ほんのり温かい気持ちになる。まるで寒い日のあったかい珈琲のようだ。是非シリーズ化を!

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    2014年12月01日
  • 眼鏡屋は消えた

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    解決編を通じて言明されるにいたる主人公たちの思想。それは、組織され・権威付けられた正義への失望に基づく、自然化され・常識化された正論への回帰衝動。

    例えば浅野いにおの作品の主人公たちが、いずれにせよ唾棄すべきものと看做している二つの価値観(実は一体の価値観)の間での運動。ディストピア的観点でものを見よとは言わないけれど、やはりどこか思慮深さに欠けた思考と蔑まずにいられない自分がいる。

    物語の中盤まで繰り返し表明されている主人公の思考・行動様式における奔放さのようなものと、終盤(解決編)の事なかれ主義的な態度とのあいだのこの乖離。納得がいかない・・・。

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    2014年10月23日