ジェリー・ポラスのレビュー一覧
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先に「ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則」を読んだ数年後、シリーズ本の積読から手に取った本。本書の中に幾度となく繰り替えされているワード、「基本理念の維持し、進歩を促す」、「一貫性」、「ORの抑圧」をはねのけ、「ANDの才能」を実行させる、「時を刻む」より「時計をつくる」のなかで、1番胸に響いた言葉は「時を刻むよりも、時計をつくる」であった。企業のトップでなくても仕事に対する姿勢として、日々自分の胸にあてて、目の前で現実に起こっている課題をクリアにすることと併せて、課題の本質的な部分を改善させる仕組みをつくることは明日からでも実践できるものと思った。
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Posted by ブクログ
Built to lastという原題で、日本語版は1995年に出版された。偉大で永続する企業の特長に触れながら、基本理念の維持と進歩を促す仕組みの陰陽道的な共存が重要と説く。基本理念の欠落あるいは軽視が経営の迷走に繋がる、という主張は直観的に理解できる。
また、基本理念が会社の事業内容や人事・報酬といった実務体系と乖離する場合、基本理念はただの綺麗事に堕していまい、社員の間に冷ややかな雰囲気が蔓延する、という洞察も頷ける。言葉だけでなく、仕組みそのものが理念を語らなければならない。
一方で、本書で先見性があるとされたヒューレット・パッカードの分裂や、ボーイングやソニーの苦境は永続の難しさを語る。しかし、これらは本書の法則を否定するものではないように思う。救世主への待望・短期的な利益偏重・企業理念の形骸化といった、法則の軽視が上記企業の転落の原因であると考える。
企業全体をすぐに変えるのは難しい。ただ、自分自身そしてチーム、部門へとその精神を少しずつ拡げることは不可能ではない。まずは自分の仕事の基本理念を言語化するところから始め、盤石な理念を基礎にして、進歩を促す仕組みづくりに取り掛かりたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ古典的名著とされており、本書に似たようなことを述べているビジネス書は沢山ある。しかし、ここまでデータを調べて綿密に評価されているものは他にない。
ビジョナリーカンパニーとは、持続的に成果を上げられる組織のことであるが、そのためには明確なビジョンと浸透させるための仕組みが肝要だということだ。
とりわけ、自社に置き換えてみると短期的効率OR長期的成長…と、どうしても考えがちだったのだが、それはビジョナリーではないと論破された。AND思考で両立させる方法を考えていかねばならない。
自職場に対してビジョンを明確にすることはまず第一歩ではあるが、外部環境が変わったときにも本当に必要なものは?という視点での絞り込みはまだこれから。浸透させていく仕組みはこれから検討していかなければならないので、集中してやっていこう。 -
Posted by ブクログ
前々から「読まなくては」と思っていた本です。
ようやく読みました。
自分が想像していた内容とは違っていましたが、会社のあり方を考える上で、参考になりました。
とはいえ、ビジョナリー・カンパニーへの道は、なかなか厳しくて険しく、そして遠そうだということもわかりました。
個人的に気になったのは、この本の内容が、本当に成功の法則といえるのかどうか、という点です。
巻末に、この点に関する補足がありましたが、説明になっているような、いないような…。
この辺り(再現性の立証の難しさ)が、経営学の難しさなのかも、と改めて思いました。
とはいえ、会社の経営を考える上で、よい本であることは間違いないと思います。 -
Posted by ブクログ
「ビジョナリー・カンパニー」の著者の一人を含むチームによる持続的に成功し続ける人たちに関する10年に及ぶ広範な調査プロジェクトの報告。
この問題にアプローチするため、著者は世界200人以上の著名人インタビューを実施する。そのなかには、有名な経営者だけでなく、ジミー・カーターとかの政治家やU2のボノとか、その他さまざまなジャンルでの成功者を含む。
調査の結果は、ある意味、それほど驚くべきものではない。「自分で意義を見出して、情熱をもって取り組み、失敗や他人との議論からも学び、協同する」という、ある意味「ポジティブ・シンキング」系のよくある結論だと思う。結論を要約してもあまり意味はないので、本書を読んで、実際にそういう行動を実践している人たちの言葉を感じるしか無い。
個人的に面白かったのは、そういう調査結果ではなく、調査の方法論であった。「成功」という定義すら分からない漠然としたテーマに対して、インタビュー調査や定量的なアンケート調査、回帰分析など組み合わせて接近していく調査デザインは大変勉強になった。
特に、インタビューについては、事前の質問項目にこだわらず、インタビュイーの話したいことを聞き出していく。それを促すための「探求的」な質問をする。というやり方が、最近、関心をもっている「アプリシアティブ・インクワイアリー」みたいだなと思った。また、相手の議論を外側から解釈するのではなく、相手が自分の話を自分でどう解釈しているのか、を問題とするアプローチは、解釈学的で面白いと思った。
人類学者のクリフォード・ギアーツに「ディープ・プレイ」というバリにおける闘鶏に関する論文があるのだけど、この論文は「これがバリ人が闘鶏について自らが持っている考えである」みたいなところで終わっていて、「バリ人の解釈のうらにある構造」とか、「他の文化との比較」とか、そういう外部からの解釈や理論化を拒絶しているところが、衝撃的だった。この本の方法論はそれに近いと思った。
そして、そうした解釈論と定量分析を組み合わせて、結論に落とし込んでいくところが、いかにもアメリカ的な実証主義だな、と感心した。 -
Posted by ブクログ
ビジョナリーカンパニー1、2に続いて今回も購入。新聞広告に出てたのを見てすぐに購入したのだが、若干敷居が高く今までは本棚の肥やし。今回思い切って読み始めた。
ビジョナリーカンパニーと同じく、調査対象(今回は「人」)に対して様々な側面から調査を行い、そこから導き出した仮説に対して検証を行い結論付けている。ビジョナリーカンパニーの時は企業の活動や数値といった相対的に捉えやすいものが対象であったのに対し、今回は人が対象のためインタビュー形式によるもので、キーワードだけでは判断がつかないものも多く、文脈の中で捉える必要がある。この調査の難しさはここにあるのではないだろうか。ただ様々な分野のビジョナリーピープルにインタビューして回るというのは無茶苦茶刺激的なことだろう。
内容は翻訳の影響もあるのか難しいものであったが、結論としては自分の存在することの意義や自分がなすことの意義を明確に理解し、それに基づいて適切な思考や行動を行なうということになるのだろう。それを様々な分野の人々を例に取りながら解説している。
この本で印象が深かったことをいくつか挙げると、
1.ビジョナリーな人にとって、成功の定義は富や栄誉ではなく、自分が没頭できる生きがいを永続的にできることであること
2.ビジョナリーな人は情熱や愛情をもって自分が生きがいとするものにぶつかっていくこと
3.ビジョナリーな人は失敗から学ぶ姿勢ができていること
いくつになっても人間チャレンジが必要だと思うし、情熱を以ってコトにぶつかる必要があると認識させられる。