ヘンリー・ジェイムズのレビュー一覧

  • ねじの回転(新潮文庫)

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    幽霊の存在の有無が明かされないだけでなく、「私」の兄妹への愛情や「私が守らなければならない」という責任感は異常とも言え、客観的に見ると思い込みが激しく奇怪な言動が多い人物に"あえて"描いているように思える。

    原作者自身が意図的にぼかしたり婉曲表現を多用しているため、とにかく文章や言い回しに不自然な部分が多く、翻訳に相当苦労したのがすぐに伺える。
    翻訳者もあとがきで触れており、この点も評価を落としているポイントか。

    だが、『「私」の友人のダグラスの妹のかつての家庭教師だった女性の手記を怪談話の集まりの中でダグラスが読み上げ、そのダグラスの死後に「私」が改めて書き写した』と

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    2025年11月12日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    前々から気になってた本。
    全体的によくわからない。文章が…。すごい遠回しで指輪物語読んでるみたいだった。
    終盤まで、家庭教師の人しかみえてなくて、子供がかわいいから過剰に反応したのかなと思ったんですが、最後にマイルズがクイントの名前を言ったので子供も知ってて、家庭教師の女の人が言ってることが本当なんだ?でも男の子死んだよね?最初に語ってたのは何者??となりました。これがホラーか…と。訳者のあとがきや他の人のレビュー読んでよく分からなかったの私だけでないと知って安心しました。

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    2025年09月06日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    ネタバレ

    難解な本だった。
    全て家庭教師視点で書かれているから、何が本当のことなのやら

    家庭教師にしか幽霊が見えていなかったとしたら、彼女が経験した恐怖と孤独感はかなりのもの
    もし幽霊が家庭教師の妄想だったら、家庭教師の恐怖よりも周辺の人が感じた恐怖の方が強烈かもしれない
    幽霊も怖いが幽霊がいると1人騒ぎ立てる家庭教師の方がもっと怖い

    私にはフローラとマイルズが理想の子供でなくなったから追い出したり、(私の理想の)マイルズは死んだみたいな表現したりと、身勝手な振る舞いをしてるように感じてしまう

    どう解釈すればいいのか

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    2025年03月28日
  • デイジー・ミラー(新潮文庫)

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    「ねじの回転」で有名なヘンリー・ジェームスの作品。

    奔放な女性と、その女性に淡い恋心を抱く青年との交流が描かれる。
    アメリカとヨーロッパの文化や男女観の違いを交えながら、二人の恋の行末が描かれる。

    のだけど。
    男性側からしたら、最初はその気にさせておいて、違う男と仲良くなる姿を延々と見せられる、結構な地獄という笑
    男女観も古くて違和感しかないし。

    そして何よりも。
    帯の「誰が彼女を殺したか」は、本当にその文句でいいのかという。。。ミステリ要素皆無だし。。。

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    2024年09月28日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    イギリス郊外の貴族屋敷に家庭教師として雇われた「私」は、両親を亡くした眉目秀麗な兄妹と出会う。大切な教え子たちを謎の幽霊から守ろうとする「私」だが……

    怖い……色んな意味で→

    帯に「ホラー小説の先駆け」とあったのでポーの「黒猫」系かな、と思っていたら、ちょっと違った。
    「怖いものがある」怖さもだけど「怖いものがわからない」怖さ、むしろ「怖くないはずのものが」の怖さなんだ、ろうな……。
    いや、違うのか?解釈によって色んな読み方ができそう。

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    2024年07月15日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    読みやすいのだが、とても難しい話だった。結局、幽霊はいたのかいないのか。子どもたちは無垢だったのか邪悪だったのか。
    いろんな解釈ができるホラー。訳者あとがきがとても興味深かった。幽霊が見えていたとしても見えていなかったとしても、子どもたちや屋敷を支配したい(それは最終的に雇い主であるこどもたちの叔父に認めてもらうこと)という主人公の奥底の願望から、幽霊を無意識に利用していたのではないかという推測はおもしろかった。

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    2023年11月11日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    自分が好きな感じの話ではあったんだけど、読んでいて、どうにも馴染めなかった……。訳がどうとかそういうのではない。

    少し時間置いて再読しようかな。色々な翻訳者さんたちのがあるから読み比べてみるのも面白そうだ。

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    2023年05月17日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    古屋敷に住む子どもの兄妹に女性の家庭教師が雇われ、子どもたちに纏わる幽霊に果敢に挑み、奮闘する。難解に感じた。2023.3.24

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    2023年03月24日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    一見、若い家庭教師がお屋敷で起こった幽霊事件を語る手紙。子供への接し方の難しさを幽霊のせいにし、延々と嘆く。ミサへ行く教会があるのだから、牧師さんなり何なり相談すればいいのに?いや、きっと雇い主に良いカッコしたいからできないのよ、と、うわべだけ読むとこんな感じ。
    とにかく、一人の人から見た物事なので、非常にわかりにくい。どこまでが憶測なのか、書いていないことは何なのか、時系列は合っているのか。
    そんな作りになっているので、実は全て家計教師の妄想だとか、色々解釈があるらしい。

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    2022年05月19日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    うーーーーーむ難解だった…

    文章自体は難しくなくむしろ起こったコトを誰かが客観的に喋るようなスタイルでさくさく読める。

    でもさまざまな意味で解釈できるシーンやセリフが多すぎる上、場面外で起こっていることを読み手に想像させる、委ねるような表現のオンパレード。

    そこが楽しかったです。映画もちょっと見てみたい

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    2022年05月01日
  • デイジー・ミラー(新潮文庫)

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    アメリカ人の青年がスイスの保養地で一目惚れしたアメリカ娘を再びローマで出会う。彼女は当時の常識から逸脱した奔放さで現地の伊達男と付き合い、青年をやきもきさせる。青春期をそっと吹き抜けていった風のような淡い体験。2022.3.4

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    2022年03月04日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    ある田舎の屋敷に家庭教師として雇われた
    若い女教師が体験した夢か幻のかの様な
    美しい子供達との遭遇と亡霊に悩まされ
    何とかこの美しい子供達を亡霊から
    救おうとするが、彼女の見た幽霊達は
    本当に居たのかどうか最後までハッキリ分からず仕舞い。解説をよんでやっと時系列が分かった。
    解説を読まないと分かりにくいが、読んでいる内に
    幽霊の謎に引き込まれる。

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    2021年11月06日
  • デイジー・ミラー(新潮文庫)

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    ちょっと不思議な感覚な物語だった。
    世間知らずの主人公青年がぶっ飛び美女に気があり追いかけ回すものの、そのぶっ飛び美女にはその気がないという、特にどうということがない展開であり(笑)、登場人物たちの心情のうつろいや性格描写が限定的でいまひとつ物語に入り込めなかったことが大きいかもしれない。
    また、物語の終息が唐突であり、ちょっと意外だったこともあるかもしれない。

    物語はスイスのヴェーヴェーが舞台の出会い編とイタリアのローマが舞台の袖にされる編の大きく2つに分けられる。
    スイスのヴェーヴェーでは雄大な自然と古城が開放的な気分の舞台装置としてはぴったりで、イタリアのローマの街並みと古代遺跡の重み

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    2021年08月13日
  • デイジー・ミラー(新潮文庫)

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    旧訳では読んでいるのだけれど、このほど新訳にて。

    うーん、まあ、なんというか。ちょっとホリー・ゴライトリーを連想したり。

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    2021年05月26日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    随分前に岩波版を読んで、よくわからないわーとなり、新潮の新訳ならわかりやすかろうと手に取ってはみたものの、やはり難解。
    私は家庭教師の妄想派ですが、みなさんはどうですか?

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    2019年01月22日
  • ねじの回転(新潮文庫)

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    私は、「幽霊は出なかった」派かな…。
    何も具体的な証言や証拠は得られないまま、家庭教師が「そうしようとしている」と勝手に判断しているだけだし。
    そのまま幽霊譚やホラーとしても読めるけれど、心理的なものと解釈出来てしまうのも面白い。

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    2017年09月17日
  • ワシントン・スクエア

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    未婚女性にはけっこう身につまされるものがある。
    キャサリンは平安だけど幸せかと考えたら悩んでしまう。
    喪失の中で生きる最善策を選べているけど。決して不幸ではないけれど。

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    2012年01月03日