ヘンリー・ジェイムズのレビュー一覧

  • ワシントン・スクエア

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    読み進めるほど著者の精緻な心理描写がさえわたり、人の愚かさや醜さなどが浮き彫りになっていく様は、読み応えがあります。登場人物は少なく、場所もほぼワシントン・スクエアのスローパー博士の邸宅での話し。文章も会話文が多くテンポ良く進み、時折挟まれるユーモアと相まってとても読みやすかったです。ただ、『アスパンの恋文』同様に絶版なのが残念です。

    なお、本作は、『女相続人』の名で映画化されています。

    あらすじ:
    ニューヨークの町に、裕福な開業医であるオースティン・スローパー博士が住んでいました。彼には、キャサリンという優しくも地味で不器用な娘がいましたが、亡き母の美しい容貌を受け継ぐことなく、また社交

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    2025年05月28日
  • ヘンリー・ジェイムズ傑作選

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     1874-1892年の作品を収めた短編小説集。
     高校生の頃岩波文庫の『ヘンリー・ジェイムズ短篇集』に出会って大きな衝撃を受けて以来、ジェイムズは私が偏愛する作家の一人で、書店で見つけ次第購入して読んできた。
     岩波文庫のそれには、ジェイムズ中期から後期にかけての「曖昧法」を用いた精妙な作品が4作収録されている。そこでは語りのストリーム上の「視点」は一人の人物に限定され、従って、知人のAさんとBさんが見えない所で干渉した出来事について、「視点」の人物はただ推測するしかない。出来事の推移を見つめていても、その真相はどうなっているのか、また他者であるAさんやBさんの心中については永遠に謎のまま残

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    2022年05月14日
  • ワシントン・スクエア

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    わっ、ヘンリー・ジェイムズだ。

    映画にもなった『ある婦人の肖像』は、ひとりのイザベルという女性のいわく名伏し難い人生を表した作品でしたが、これもまた平凡な女性キャサリンに起こるさまざまな出来事を、人のこころの奥底まで見通した巧みな表現でドキドキはらはら見事に描いた秀作です。

    悲劇のヒロインを自分に感じて読むのも面白いかもしれません。

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    2011年10月27日
  • デイジー・ミラー(新潮文庫)

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    新潮文庫の新訳版。訳者は小川高義さん。
    O.ヘンリーの訳の時も感じたが、クセがあるけどなんか食べたくなっちゃうセロリ、みたいな翻訳だなぁと。すきです。

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    2021年07月25日
  • ワシントン・スクエア

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    財産しか取り柄のない女の子が、財産めあてらしきイケメンに言い寄られ、結婚を決意するものの、お父さんに猛反対されてどうするどうなる?という話。皮肉で殺伐としたストーリーのようでもあり、その一方で、人間のゆたかさや奥深さも伝わってくる感じがして・・面白いです!

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    2011年11月19日
  • デイジー・ミラー(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「ねじの回転」で有名なヘンリー・ジェームスの作品。

    奔放な女性と、その女性に淡い恋心を抱く青年との交流が描かれる。
    アメリカとヨーロッパの文化や男女観の違いを交えながら、二人の恋の行末が描かれる。

    のだけど。
    男性側からしたら、最初はその気にさせておいて、違う男と仲良くなる姿を延々と見せられる、結構な地獄という笑
    男女観も古くて違和感しかないし。

    そして何よりも。
    帯の「誰が彼女を殺したか」は、本当にその文句でいいのかという。。。ミステリ要素皆無だし。。。

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    2024年09月28日
  • デイジー・ミラー(新潮文庫)

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    アメリカ人の青年がスイスの保養地で一目惚れしたアメリカ娘を再びローマで出会う。彼女は当時の常識から逸脱した奔放さで現地の伊達男と付き合い、青年をやきもきさせる。青春期をそっと吹き抜けていった風のような淡い体験。2022.3.4

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    2022年03月04日
  • デイジー・ミラー(新潮文庫)

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    ちょっと不思議な感覚な物語だった。
    世間知らずの主人公青年がぶっ飛び美女に気があり追いかけ回すものの、そのぶっ飛び美女にはその気がないという、特にどうということがない展開であり(笑)、登場人物たちの心情のうつろいや性格描写が限定的でいまひとつ物語に入り込めなかったことが大きいかもしれない。
    また、物語の終息が唐突であり、ちょっと意外だったこともあるかもしれない。

    物語はスイスのヴェーヴェーが舞台の出会い編とイタリアのローマが舞台の袖にされる編の大きく2つに分けられる。
    スイスのヴェーヴェーでは雄大な自然と古城が開放的な気分の舞台装置としてはぴったりで、イタリアのローマの街並みと古代遺跡の重み

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    2021年08月13日
  • デイジー・ミラー(新潮文庫)

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    旧訳では読んでいるのだけれど、このほど新訳にて。

    うーん、まあ、なんというか。ちょっとホリー・ゴライトリーを連想したり。

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    2021年05月26日
  • ワシントン・スクエア

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    未婚女性にはけっこう身につまされるものがある。
    キャサリンは平安だけど幸せかと考えたら悩んでしまう。
    喪失の中で生きる最善策を選べているけど。決して不幸ではないけれど。

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    2012年01月03日