島田明宏のレビュー一覧
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「ぼくも、たくさんの人が自分に期待しているのはわかっています。だけど、その誰よりも僕自身が僕に期待している。「他人の期待」より「自分の期待」を強く持つ!」
はぁ~こんなセリフ言ってみたい。同世代といえば元阪神三羽烏の金本の兄貴に矢野さんに下さん。それにやはり何と言っても武豊さんなんだと思う。最近の小説家というかコラムを中心に書いているルポライター的な方に凄味を感じるところがある。小説家さんにしても進化というよりも深化なのだろうが、ルポライターさんの深化はそれよりもすごい!
好きな方で言えばdancyuなどでお馴染みの中原一歩さん。先日も偶然お会いできたのだが、dancyuを購入すると真っ先に彼 -
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明日6月1日はダービー・デー。
今年で第92回だが、第100回を観るまでは生きるのが当面の目標。
久し振りにこの作者さんの競馬ミステリー、6冊目。
作者さんも色々と調べていると思われるが、血統にハマり出すと沼から抜け出せないだろうね。“サラ系”を扱った前々作「ノン・サラブレッド」も興味深かったが、本作もまたなかなかニッチなところから始まるものだ。
今回は、青森県にあった日本で初の民間洋式牧場に導入された種牡馬の血統を継ぐトナミローザという3歳牝馬を巡るお話。
「ダービーパラドックス」や「ノン・サラブレッド」にも登場した競馬記者の小林が同僚・高橋とともに東京と青森・北海道を行き来しながら陣営の -
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競馬において、ファンは予想というよりも夢想、妄想し、そこに競馬の面白さを感じるという側面がある。
また、ほかの本のレビューでも書いたが、競馬の面白さとして、馬が人の思いを乗せて走ることにある、と書いた。人の思いを乗せて描かれる物語が、その馬の血統とも言える。
本書においては、一頭の、なんと平地と障害の二刀流を目指すという馬の、ある一頭の祖先馬から、受け継がれてきた血脈、即ち人の思いや、馬と絡み合う縁が実にファンタジックな妄想力でもって、魅力的に、またミステリアスに描かれていて実に面白く、読み応えがある。
馬に乗せる、馬に絡む人の思い、馬に見る妄想、そうした競馬の面白さを描いた素晴らしい小 -
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島田明宏さんの競馬ミステリー、4冊目。
少し前の淑子さんのラジオ番組で、作者がこの本のことを喋っていたのを聴いたが、周辺情報として聞いておいて良かったな。
明治時代に主にオーストラリアから輸入された”サラ系”についてはヒカルイマイをきっかけにして知ってはいたが、改めて勉強になった。
なるほど、8代かけ続ければサラブレッドになると言ってもそれは母系でつながる話で、サラ系の種牡馬をかければその仔はサラ系でしかなければ、そりゃあサラ系の種牡馬をかけようという人はいないよな。あれほど強かったヒカルイマイでも如何ともし難し…。
1970年代と2020年代の2つの時代に分かれて話が進むが、2020年代 -
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あっという間に読んでしまった。
天才というキャッチコピーが似合う人、武豊。
けれど、今の彼になるまでの道のりは楽なもんじゃなかったんだな~
ひょうひょうとやってのけるイメージがあったけれど、人が見ていないところでしっかりと自分を追い込んで努力していたんだ。
そして、常に昨日の武豊を越えようという気持ちがある。騎乗依頼があれば、地方競馬だろうと関係なく乗りにいくし、仏米の競馬に本格的に滞在して参戦したり、英国、香港、ドバイの国際レースでも勝ったり、日本では前人未到の記録をいくつも作ったりと、とんでもない人物に思えるけれど、目の前のことをしっかりと追及してきた結果なんだなと思った。
年初では、何勝 -
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競馬界の至宝武豊がどのように形成されてきたのかを自身の騎手人生とともに振り返っている一冊。
いい馬に乗っていい結果を出す。デビュー当初の小栗キャップやスーパークリークを代表とする馬で発揮した天才的な天性の才能と飽くなき探求心で海外に遠征して培った技術で競馬界の至宝として君臨する武豊。
様々な名馬とのエピソードもよかったですし、自身が2001年にフランスに遠征した時のエピソードも書かれています。
実際に有力なエージェントから声がかかっていたのに結果破談してしまったことは初めて知りました。
2010年の落馬事故から成績が低迷していましたが、その際に東日本大震災について、被災者の方と触れ合った際 -
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わーい、嬉しいな。京都競馬場が約2年半の改修期間を経て、4月22日にグランドオープン!
早速、初日の昨日に行って来たけど、いや~、きれいになってて気持ち良かった。
仁川までは遠いので現地観戦に遠ざかっていたけど、季節もいいし、これからは淀で競馬三昧の休日だあ。
さて、著者になる競馬ミステリー、5冊目。
たまたま描かれるレースがちょうど今の時期に重なっていて、スプリングステークスから始まり、皐月賞をクライマックスに話が進む。競馬の話なのでサクサクと楽しく読める。
予想はいい線行っていても、出遅れたり詰まったりハナ差で負けたり別の買い方にしときゃあ良かったよとか、毎週毎週、馬券を外し続けている身