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Posted by ブクログ 2019年07月19日
島田明宏の競馬ミステリー、2冊目。
今回は、北海道は羊蹄山の近くにある生産育成牧場が舞台。
東京で仕事に失敗した佑介がそこで働くことになり、サラブレッドとの触れ合いに心洗われていくのだが、一方、人里から隔離された敷地の中では変死や失踪事件が次々と起こり…というお話。
オーナーブリーダーのことやサラ...続きを読むブレッドの生産・育成について丁寧に描写され、競馬を知らない人でも十分に入っていけるのは前作と同様。
そうしたことも含めて前半はまあまあの展開で、巻頭に置かれた開拓時代の惨劇とどう結びつくのかもあって興味をつなぐのだが、しかし、明かされた真相や設定がなんとも陳腐な感じを否めず。
競馬ファンとしては、こういうジャンルがなくならないように、とりあえず買って読むけれど、なかなかこれはというのが出ないよねぇ…。