清水俊二のレビュー一覧

  • 長いお別れ

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    ハードボイルドとは、自分が1度決めたことや信じた人を絶対に守り抜く精神性なのだろう。
    村上訳もありますが、清水訳で是非。

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    2021年05月04日
  • 長いお別れ

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    ネタバレ

    2021.4.6 ノートから転記

    とにかく主人公のフィリップ・マーロウがちゃんと格好いい。この本は浅利がとくに大好きな本だが、正義への気持ち、許すこと許さないことにおいて、浅利が受け取ったであろうものが見えた気がした。感想が難しいのでここからさ思いついたことを脈絡なく書く。テリー・レノックスと昔恋仲だったアイリーン・ウェイドが久しぶりに会った彼を、変わってしまったくだらない男と言い、主人公もラストで会った整形した彼をもう別人だ、と言う。同じ人物に対しての認識の重なりが印象的だった。
    ハードボイルド的というのか。警察を通じた、正義と社会の仕組みが必ずしも一致しないことへのもどかしい感情や、出

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    2021年05月04日
  • 長いお別れ

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    大いなる眠り
    (和書)2011年09月18日 18:28
    1959 東京創元社 レイモンド・チャンドラー, 双葉 十三郎


    レイモンド・チャンドラーさんの作品は村上春樹さんの翻訳の3作品を読んだことがあり、今回長編の代表作の一つであるこの作品を手に取ってみました。錯綜する出来事と人間の関係性の中でいつもながらマーロウの批判的推理とアナーキスト的行動が予想できない事実を嗅ぎ取っていく。

    その内、村上春樹さんの翻訳も出るでしょうから読み直してみます。

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    2020年09月26日
  • 長いお別れ

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    チャンドラー 「 長いお別れ 」
    清水俊二 訳

    ハードボイルド探偵小説。一人称一視点な構成〜読み手は 探偵マーロウ と一緒に事件を解決していくように読み進めていく。

    ロマンスあり、喧嘩あり、クールな会話あり、警察の圧力にも負けず、事件を解決する物語。ラストまで予想外の展開で楽しませてくれる


    言ってみたいセリフ「自信があるなら強がりを言う必要はない。強がりをいわなければならないようなら、僕と張り合っても勝ち目はない」


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    2019年12月16日
  • さらば愛しき女よ

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    後半、一気に加速。

    正直、かなりご都合主義的なところもあるけど
    そこから注意がそれるほど、
    ぐいぐいと気持ちを引っ張っていく。

    たぶん、見落としているところも
    多い気がするので
    再読すると新たな発見がありそう。

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    2019年03月27日
  • さらば愛しき女よ

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    「さらば愛しき女よ」誰が訳したのか知らないが、心打つ名訳だ。1995年版ハヤカワ文庫
    一度は読むべき本である。

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    2019年03月10日
  • さらば愛しき女よ

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    文体がとてもクール。やはり一気に読まないと話のスジがわからなくなる。村上春樹が好きというのもわかる。

    再読 19951003

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    2018年10月15日
  • さらば愛しき女よ

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    翻訳がすばらしく、『さらば愛しき女よ』というタイトルだけでも飯が食える。チャンドラーはとにかく恰好よさと哀愁ただよう雰囲気を味わえればいいと思っているので、そういった点においては、やはり本書も傑作であった。

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    2018年02月07日
  • 高い窓

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    『大いなる眠り』、『さらば愛しき女よ』と続いたフィリップ・マーロウ3作目の本書は一転して地味で素っ気無い題名。題名というのは読書意欲を喚起させるファクターとして私は非常に大事だと思っているのだが、文豪チャンドラーの作品とは思えないほど、飾り気のない題名はちょっと残念。

    マーロウは盗まれた時価1万ドルと云われる初期アメリカの古銭を探してほしいという依頼を受ける。それはマードック夫人の亡き夫の遺品であり、夫人は息子の嫁で歌手のリンダが盗んだと疑っていた。
    事務所に戻ると夫人の息子レズリーがいた。レズリーは妻のリンダのかつての勤め先のナイトクラブのオーナーに借金があり、金に困っていたと話す。マーロ

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    2017年05月23日
  • プレイバック

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    フィリップマーロウという探偵が主人公のシリーズですが、普通の探偵小説とは趣が違っているこのシリーズ中でも、特に不思議な雰囲気漂う内容でした。小説内に出てくる話題も、脱線が激しく(それはそれで魅力的なのですが)、まるで話の主題はどうでも良いことのように、それ以外のいわば外野が、魅力たっぷりに勝手に主張している、そんな感覚で読ませていただきました。
    全体的に暗い雰囲気が漂っています。主人公が謎を解決していくのですが、それが気力を削いでいくような気にさせられます。なんというか、嫌な予感というものが当たっていく、それも次々に、そういう感覚でした。しばらく余韻が残りますし、しばらく読み返す気がしませんが

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    2017年03月27日
  • 湖中の女

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    私立探偵フィリップ・マーロウの四作目。

    愛してはいないが妻の行方を捜してほしいという化粧品会社の社長。
    湖近くの別荘に探しに行くと、別の女性の水死体があがる。

    女性二人の体格が似ているとあったところから、
    そこがポイントとなるのかと思いきや、
    思いがけない方向に話が転がっていった感じ。

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    2016年06月04日
  • 高い窓

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    私立探偵フィリップ・マーロウの三作目。

    裕福な未亡人に盗まれた金貨探しを依頼される。
    今回は際立った個性の脇役がいなかったせいか、今一つ。

    ハードボイルドの生みの親とされているが、
    暴力シーンは思いのほか少ない。
    死人はでるが、酷くはない。
    物足りないという訳ではないが、肩透かしなのかも。

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    2016年05月26日
  • さらば愛しき女よ

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    私立探偵フィリップ・マーロウの二作目。

    唐突な事件の始まり方、というか、巻き込まれ方が、
    とてもハードボイルドっぽい。
    というとハードボイルドに対する冒瀆だろうか、偏見だろうか。

    富豪の枠美しい妻や謎の女、沖合に停泊すると賭博の船と、
    まるで映画化してくれといわんばかりの設定のようの気がするのは、
    後の世からの後付けだろうか。

    今回も銀行強盗で服役していたと男や、元バーの経営者の妻といった
    個性際立つ登場人物が良かった。

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    2016年05月14日
  • さらば愛しき女よ

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    人物表現の多彩さにくらくらした。
    正直、ミステリーはあまり好きではなく、今回も「どうなるのか?」てきな興味はなかったけれど、会話や比喩のお洒落さに惹かれてページをめくった。
    村上春樹が影響を受けるのもよーくわかる。というか、ほぼ真似? と思われる箇所も。でも、いいのだろうけれど。
    次は村上春樹が訳した、別の本を読んでみよう。

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    2015年04月05日
  • さらば愛しき女よ

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    こんな有名な小説を、勘違いしていました。私。
    ハードボイルドと言えばチャンドラー。
    なのに。

    フィリップ・マーロウ。
    「タフでなければ生きて行けない。優しくなれなければ生きている資格がない」という台詞で有名です。
    確かにある意味タフですし、優しいとも言えますが、想像とは全然違うキャラクターでした。

    一人称で書かれている地の文の人称名詞が「私」なんですよ。
    ハードボイルドなのに!
    そして会話の中では自分のことを「ぼく」と言っています。
    ハードボイルドなのに!

    木枯らし紋次郎のようなクールガイだとばっかり思っていたハードボイルドな探偵は、至極真っ当な私立探偵。
    目の前で起きた殺人事件。一応警

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    2014年12月17日
  • 湖中の女

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    1943年発表だが、いささかも古臭さを感じさせない。

    本作は、ファンが泣いて喜ぶ名台詞も、マーロウ自身のロマンスも、魅力溢れる脇役やシビれるシーンも、チャンドラーマニアからの人気もあまりなく、いうならば地味な作品に位置する。

    けれども、警察権力に傷め付けられながらもストイックに謎を追うマーロウの姿は、ストレートな私立探偵小説の基礎となるスタイルを幾つも提示しており、読まずにおくのは勿体無い。

    マーロウの冷徹な視点を通した登場人物たちの造形と、湖畔などの自然や様々な情景での描写力はハードボイルドならずとも、秀れた小説技巧の手本となるべきものだ。すでに完成されていたスタイルはさらに磨き上げら

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    2014年11月24日
  • さらば愛しき女よ

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    ハードボイルドてわかりにくい。心理描写は少ないけれど、すべての推理が終わったときの、マーロウの心中描写は見事だった。いわゆる「砂の器」系の小説だと、すべて読み終えてわかった。誰にも知られたくない過去がある、と書くのは日本の推理小説家。「私は空しい冒険から戻ってきたお人好しのばか者だった」とチャンドラーは何も語らないのに全てを語る。書き込めないのがおしいなー。名作。

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    2014年04月05日
  • さらば愛しき女よ

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    ネタバレ

    フィリップ・マーロウとの付き合いは今後またまた深くなるに相違ない。
    その実、「ロンググッドバイ」以前にも邂逅を果たしていた私であったがたぶんそれは渋柿信介という一少年にだいぶ昔出会ってしまっていたからだ。
    私自身のこういったタイプの人間との出会いの原点がそこにはあった。
    既存のという枠にはめられた人物像を推し量るには、やはりフィリップマーロウに立ち戻らねばなるまい。
    そういった発見を再三もたらした今回の一冊であった。

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    2014年02月28日
  • さらば愛しき女よ

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    ハードボイルドはミステリーの一ジャンルであるわけだけど、この作品に謎解きもプロットも求めちゃいけないと思う。マーロウのかっこよさとセリフや喩えといった表現のすばらしさ、そして何より作品全体に貫かれているチャンドラーの美学を楽しむ作品。続きが気になると、次へ次へとページをめくるのてはなく、一字一句を味わってこその作品。

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    2013年12月22日
  • 高い窓

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    村上春樹訳の『ロング・グッド・バイ』を読む前に、フィリップ・マーロウに出会いたくて読んだ1冊。ハードボイルドってこういうもんなのね。フィリップ・マーロウが取り敢えずクールで素敵。村上春樹が影響を受けているのが痛いくらいにわかった。2010/100

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    2013年09月13日